幅広な体に肉厚なヒレ、

いかにも「古代魚です!」といわんばかりの

キング オブ ザ・古代魚!

「シーラカンス」


シーラカンスは古生代デボン紀に出現し、
古生代~中生代と世界中の水域に栄えたが
シーラカンスの

化石は6500万年前の白亜紀末期に途絶え
恐竜とともに絶滅したと考えられていた。


しかし
はるか時を越え・・・


1938年、南アフリカ南東部
カルムナ川河口付近で漁をしていた漁船が見慣れない魚を捕獲した。
それが実に
化石でしか知られていなかった

シーラカンスの仲間だったのだ!


そしてシーラカンスの現生種として確認され、
世紀の大発見として世界を騒然とさせた!


ラティメリア・カルムナエ Latimeria chalumnae


シーラカンス現生種

その発見から
一般的にシーラカンスといえば、
この現生種を指すことになった。
今やシーラカンスの代名詞だ。


地元では昔からその存在が知られていたが
肉は不味くて食えないため
ゴンベッサ(使えない魚)と呼ばれていたが
その価値がわかるやいなや
コンベッサという言葉は一転して
「幸運を呼ぶ魚」という意味になったという!


さらに
1997年9月
アフリカより遠く離れた
インドネシアの海域でも現生種が発見され、
「インドネシアシーラカンス」と呼ばれている。


化石でしか知られていなかったシーラカンスは
その生体が次々と捕獲されるようになり、その生態も明らかにされてきた。
深さ150m~700mの深海に生息し、
シーラカンスは卵胎生であるが、
驚くべきことに
その卵はソフトボールの大きさもあり、
「魚の卵か!」というほどの巨大卵だ!
その卵はメスの体内で孵化し、産まれ出てくる稚魚は、
すでに30cmもあるのだという!


現在、シーラカンスは2種、深海でのみ生息しているが
太古には海のみならず、淡水域にも生息、
大小、姿と様々なのシーラカンスがおり多種多様だった!


ミグアシャイア 学名(Miguashaia bureaui 


ミグアシャイア

魚の時代ともいうべきデボン紀に生息
最も初期に現れたシーラカンスだ。
淡水に生息していた。


アレニプテルス 学名(Allenypterus montanus


アレニプテルス

石炭紀に生息
こんな一風変わった姿のシーラカンスもいた。


そして
白亜紀の海にはとてつもない巨大種がいた!



マウソニア  属名( Mawsonia lavocati )
マウソニアの頭骨

アフリカのモロッコで発見された頭骨の化石は
なんと140cmにもおよぶという!
その巨大な頭骨から体長は4mもあるといわれている!


巨大シーラカンス、マウソニア

現生のシーラカンスの卵はソフトボール並みにデカいが
コイツの卵はサッカーボール並みにありそうだ。


古生代、中生代には化石からシーラカンスは多種多様だったわけだが、
恐竜が絶滅した6500万年前以降の
新生代にはシーラカンスの化石は発見されていない。


この時は深海に進出したシーラカンスだけ生き残り
環境の変化に乏しい深海で長い時間、姿を変えずにひっそりと暮らし
現在にいたったのかもしれない。



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