最初に朝日が降り注ぐ

極東の国「日本」・・・。


黒船のペリー来航以来、

欧米諸国との接触をもつようになったころ。


富国強兵をうたう日本国民たちは

欧米に追いつき追い越せとばかりに

豊かな国づくりに躍起になっていた・・・。


日本軍

それから、

欧米諸国からアジア圏解放をうたう日本は

一度、外交に失敗し、そして世界大戦に敗戦するも、

相変わらずの

日本国民の勤勉という不屈の精神が、

今や日本をふたたび豊かさと平和に

満ち溢れた国にした。


内閣府


ほぼすべての日本国民が毎日一日三食の食事を食べることができ、

ほぼすべての日本国民が平等に医療を施される。などなど

日本の国づくりに貢献した祖父、祖母、父、母たち

の血と汗と涙あってこそ、

私たちがその恩恵を受けられるという結果である。


選挙の投票率があまりにも低い日本。

今では政治家たちに期待を寄せる国民は少ない。

それは日本が安定した国だということを物語っている。


そんな平和と豊かさに満ち溢れた日本という国に

しかも健康体に生まれた

私は極度のラッキーボーイとしかいいようがない。

私たちには感謝すべきものが山ほどあるのだ。


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最初、ヒトが動物を飼う目的は

ヒトの生活の糧になるためだった。

牛の乳、鶏の卵、羊の羊毛、犬の警備などなど、

いわゆる「家畜」である


いつしか、

平和と豊かさの満ち溢れる世界の中で

生きるヒトはゆとりをもち、有り余った愛情を

動物たちに注ぐようになった。

そう、それは「ペット」と呼ばれた・・・。

飼い犬・チワワ


そしてペットを飼うヒトは

増え続け、いまやペットブームである。

そのペットブームの中、

平和に生きるヒトの溢れ出た愛情が

歪んだものに変貌することもあるようだ。


「保健所」。

ヒトの都合により、必要とされなくなった

犬や猫たちの命の終着点。


保健所受付ロビー


誰も世話されることがない犬や猫達は

狂犬病など理由から野生にすることができないため

保健所が引き取ることになっている。

しかし保健所ではコストの面、人手などの問題で

世話をすることはできない。


残された選択は「殺処分」のみである。


1998年 総理府内閣総理大臣官房管理室の発表によると


犬の殺処分数は17万1596匹


猫の殺処分数は29万5453匹


だという。この膨大な数のなか、引き取ってくれる里親もいるのだが、

それでも殺処分数と保健所で引き取った数とほぼ変わらないという。


そしてその殺処分の方法とは・・・。


行政は「安楽死」と言っているが、それは子猫などのごく一部。

安楽死とは真逆の「炭酸ガスによる窒息死」がほとんどだという。

長く長く苦しんだ上での死。

その後、死体は焼却炉にまとめて燃やされる。

保健所・殺処分場

中には長い苦しみの中、炭酸ガスで

死にきれなかった犬もいるという。

しかし、その犬は生きたまま焼却炉に強制的に

入れられ、燃やされる・・・。

■1月7日追記■

(この記事にミケさんからコメントいただきました。

ある濃度以上の二酸化炭素には麻酔作用があり、

窒息(息ができなくなる)ではなく、麻酔作用による

呼吸の抑制で息をしなくなるとのことです。

つまり二酸化炭素を用いた殺処分は安楽死に

数えられるそうです。)


何かの事情で犬や猫を保健所に

引き取ってもらう飼い主たち。

書類1枚を書くだけで、

殺処分の様子を見ることのなく、

去っていく・・・。


いかがなものか。


犬や猫の寿命は10~20年。

この長い年月の付き合いの中、捨てなければいけない

事情がでてくるかもしれない。

ペットを飼うことはそれなりの覚悟が必要である。