今回、収集品の中から紹介するのは中国の古武器「ヌンチャク(双節棍)」です。

 

かの映画スター、ブルース・リ-が映画で公開したことから一躍有名になりました。

 

 

 

 

全長:75.6㎝ 重量:630g 金具類は全て鍛鉄製

造りは#34 木製短梢子棍とほぼ同じですが、違いは棒の長さが2本とも同じである事です。

 

 

2本の棒が沸かし付けされた3個の鉄環と連結金具にて連結されています。

 

この双節棍にはありませんが、#34のように鳴環があるものもあるそうです。

 

鉄環外径:4.6㎝ 線径(なで四角):6㎜

 

 

 

連結金具はそれぞれ鉄釘2本で棒身を貫いてカシメ止めされています。

 

#34とは違ってかなり雑に製作されています。

 

 

棒の樹種は不明ですが、堅木で木目が螺旋状になっています。

 

棒身長(木口から末端金具先まで):29.5㎝ 太さ:2.8㎝

 

 

 

棒身の末端には縁の付いた筒状の末端金具が付けられています。

 

これは棒身の割れ防止と打撃力を高める工夫です。

 

ただし、この末端金具にはアルファベットや数字の刻印があり錆色も他の金具類とは異なるので後世で後付けされたものでしょう。

 

末端金具外径:2.8㎝ 長さ:2.3㎝

 

 

 

 

下の画像で、棒身の連結金具を固定する鉄釘部分の木口が両方とも無くなっています。

 

この部分からも分かる通り、この双節棍は実戦や稽古でかなり使用された事が分ります。

 

 

双節棍は中国から沖縄を通じて日本全国に伝わり、現在でも稽古されている団体(流派)があります。

 

殺傷力が高く携行もし易い武器なので、戦いではよく使用されたと思われます。