けっして人をジャッジしない…と心に決めていても、
大切な友人が、途方もなく酷い目に遭っている時、
酷い目に遭わせているその人々を、ジャッジせずにはいられない。

そこにある事実だけを見て、受け入れ、手放そう、と思っていても、
その事実の悲しさに、怒りを覚え、やるせなさに襲われる。

私たちにはどうにもできないことだからと、
ややこしいことに巻き込まれるのはご免だからと、
目を閉じて背を向けることができない。

これはただのおせっかいなのか、妙な正義感なのか、
それとも過剰な憐憫なのかと、自分の心に問いかけてみる。

こんな時、人として正しい対処法は何なのかと、
自分の魂に問いかけてみる。

私には、まだわからない。
もどかしいけれど、わからない。

悪口を言わず、陰口を叩かず、うわさ話をせず、ゴシップを流さず。

何とかしてあげたいなどと言うのは、ただの思い上がりで、
私にできることなど、何もないのかもしれないけれど、
それでもあきらめたり、忘れたりはしない。

私は今日も愛する仲間や家族と共に過ごし、
無事に1日を終えた幸せに感謝し、
起こることすべてが普通なのだと、そう仰っていた人を思い出し、
深呼吸して、背中をまっすぐに伸ばす。

頭のてっぺんが天につながり、足の裏が地につながる。

空を暗く覆った雲の上に虹が見えた時、
過ぎた日のあの子の屈託のない笑顔を思い出した。