ビタミンCを侮ってはいけません。 | ドゥーラのりこ

ドゥーラのりこ

オーストラリア在住のお産サポーター(ドゥーラ)、ヒプノバーシング™講師、マッサージセラピストです。
妊娠、お産、育児、健康、環境、ホームスクーリングに関しての色々な情報や考えをシェアしています。

風邪気味の時は、ビタミンC。
しみそばかす予防にはビタミンC。

ビタミンCって、あまりにも身近で、そこまでありがたみを感じることはないと思いますが、私達は、ビタミンCなしでは生きていけないのです。

動物のほとんどは、自分の体内でビタミンCを作る事が出来ます。
だから、あえて、ビタミンCを含んだ食べ物を食べなくても、勝手に体が必要としている分だけ、ビタミンCが作られていきます。(羨ましいですね~。)

一方、人間は、ビタミンCを自分の体内で作る事が出来ません。
だから、食事からビタミンCを摂取することが必要になります。


今日は、妊娠中や産後に焦点を置いて、ビタミンCのお話をしていきたいと思います。


まずは、妊娠中。

ビタミンCは、あらゆる細胞の分裂に欠かせない成分です。
つまり細胞を作り出すのに絶対に必要な成分です。

妊娠中は、赤ちゃんの細胞を作りますよね?(骨の細胞だったり、筋肉の細胞だったり、粘膜の細胞だったり...)

その為には、ビタミンCが大量に必要なんです。

もちろん、その他の栄養素も細胞を作るのに必要なのですが、ビタミンCが不足していると、なかなか順調にいきません。

お腹の中の赤ちゃんの成長の過程で、どのくらいのビタミンCが必要か、を具体的に表現すると...

母体にあるべき量のビタミンCのレベルを1とした場合、

赤ちゃんの体が必要とするビタミンCのレベルは、その2倍。

胎盤が必要とするビタミンCのレベルも、母体の2倍。

へその緒が必要とするビタミンCのレベルも、2倍。

そして、羊水が必要とするビタミンCのレベルは母体のレベルよりも3倍!

これだけ、赤ちゃん側はビタミンCを必要としているんです。

赤ちゃんにとって必要なビタミンCが足りていない場合、母体からビタミンCを奪っていきます。(もちろんですね。)

ビタミンCを奪われた母体は、もちろん免疫力がものすごく下がります。
これも当たり前ですね。
ビタミンC=抗酸化物質なので、抗酸化物質が少ないと、体が酸化しやすくなります。
酸化=体へのダメージ、負担、である為、免疫力は極端に下がります。

妊娠中は、妊娠前よりも免疫力が非常に下がりやすい理由の一つは、これでもあるのですね~。


ですから、妊娠中は、これでもか~!!!というぐらい、毎日ビタミンCを摂ってもらいたいものです。

尚、ビタミンCは、頻繁に摂る、という方法が基本です。(直におしっこで出てしまいますので...)

毎1~2時間ごとに、ビタミンCが摂取されるように意識するのがベスト。

ここで、よく質問されるのが、ビタミンC剤(合成)を使うべきか、天然のビタミンCを使うべきか、ということです。

もちろん、天然のものが一番です。

ただ、既に風邪気味、かなり体調が悪い、という場合は、合成のもので、手っ取り早く、でも仕方がないかな、とも思います。
尚、合成のビタミンC剤を使用する場合、短期に停めておき、長期で使わないようにしましょう。

天然のものでお勧めなのは、ローズヒップパウダー(Rosehip powder)、カムカムパウダー(cam cam powder)、ガビンジパウダー(gubinge powder)、アセロラパウダー(acerola powder)、等です。

また、レモンやオレンジやみかんの白い部分もお勧めです。
皮の裏にある、白っぽい、ちょっと苦い部分です。あそこの部分には果実よりもビタミンCが多く含まれています。
みかんなんかを剥く時に、きれいに白い部分を剥く方が多いと思いますが、実は、そのまま食べた方がビタミンCは多めに摂取出来ます。(私は種もよ~く噛んで、食べてしまっています。)

しつこいですが、妊娠中の十分なビタミンC摂取は絶対不可欠です!

妊娠中に、体の免疫力が低くなってきているかなぁ~?と感じるようであれば、不足している証拠(赤ちゃんに盗まれている証拠)ですので、意識して、普段より多めにお摂り下さい。

そして、出産後も、ビタミンCは重要です。

出産の際には、母体にも赤ちゃんにも大きな負担がかかりるのは言うまでもありませんが、その体にかかるストレスレベルは、母体よりも赤ちゃんの方がはるかに大きく、母体へかかった疲労ストレスの10倍程の疲労ストレスが赤ちゃんにかかります。

出産では、お母さんも大変ですが、赤ちゃんはその10倍も大変、ということなのですね。
(そんなに大変な状況の中で生まれてくる、って感動ですね。)

お母さんよりも10倍程の負担がかかった赤ちゃんの体は、かなり疲労しています。

その時に、赤ちゃんの体内にあったビタミンCが大活躍。
疲労ストレスで免疫が下がらないように、ビタミンCが使われていくのですが、もともとビタミンCが少なかった赤ちゃんの場合、黄疸になりやすくなってしまうのです。

それを手助ける為にも、初乳や母乳にはビタミンCが含まれるようになっているのです。
(初乳や母乳にはビタミンC以外にも免疫を強くする成分はたっぷりです。)

うまい事できていますね、自然というものは。

でも!!

母体に十分なビタミンCがない場合、初乳や母乳に含まれるビタミンCも少なくなってしまうのです。(普通に考えると、当たり前ですよね。)

赤ちゃんの体内に十分なビタミンCがない、お母さんの体にも十分なビタミンCがない、という場合、深刻な黄疸になる可能性が高くなるそうです。

その為、出産前はもちろん、出産時も、出産直後でも、ビタミンC補給は重要になってくる訳です。

ですから、出産前も、出産時も、出産直後も、自分の好きな摂取方法で、こまめに摂取しましょう。

はっきり言ってしまうと、赤ちゃんの黄疸は予防する事が可能なんですね。

興味深い事に、出産前、出産時、産後直後にお母さんに大量のビタミンCを摂取させた場合、3%が黄疸になった、24%が軽い黄疸になった、61%の赤ちゃんが黄疸に全くならなかったなった、というイタリアで行われた調査データーもあります。(もちろん、医療業界では無視されていますが...)

一般的に、医療業界では、60~70%の赤ちゃんが黄疸になるのが普通、ということになっています。ビタミンCが予防出来る、ということが認められれば(多分、認めないでしょうが...)、この60~70%をもっと下げれるようになるかもしれないのに...ともったいない気持ちになります。

繰り返し言いますが、ビタミンCで黄疸は予防することが可能です!

では、具体的にどのくらいのビタミンCを摂取すれば良いの?

という質問ですが、これについては、色々と意見があり、

1日に500mgという専門家もいるし、1日に1g、という人もいるし、出産中はもっと摂取するべきだ、必要であれば、ビタミンC注射も必要、という意見も持つ方もいます。

私の個人的な意見としては、自分の体に聞くのが一番だと思います。

ビタミンCは摂取し過ぎると、便が緩くなりますので、それで判断するのが一番だと感じます。
便が緩くなり過ぎるのであれば、体がそこまで必要としていない証拠。その場合、少し摂取量を減らします。
反対に、便が全く緩まない、やや便秘気味、風邪を引きやすい、という場合は、もっと摂取量を増やすべきです。


私はビタミンC摂取を意識する場合、ローズヒップパウダーとガビンジパウダーを愛用しています。

もちろん、野菜や果物からもビタミンCは毎日摂取するように心がけていますが、ローズヒップパウダーなんかは、水に混ぜて頻繁に飲みやすいので、手軽に確実に摂取出来ますね。

そして、私の大事なビタミンC源は、もう一つあります。

ずばり、「生乳」です。

草を餌とした、牛やヤギの乳汁です。ただし、熱消毒は全くされていないものだけに限ります。

熱消毒されたものは、ビタミンCが全て無くなってしまっています。(ビタミンCは熱に弱いんです。)

牛やヤギは、新鮮な草からビタミンCを摂取していますが、それよりも、自分の体内でビタミンCが勝手に生産されます。だから、乳汁にもたっぷり含まれるんです。

そのような、無熱処理生乳(熱処理されていない乳汁)や、そのような乳汁から作るヨーグルト(50度以上の熱を加えない方法)やチーズには、生きた乳酸菌だけでなく、ビタミンCもたっぷりと含まれているんですよ。

私は、一般の牛乳は、お勧めしません。でも無熱処理の「生乳」(草が餌のみ)は大いにお勧めする理由の一つはこれでもあるんです。



どうでしたか?

ビタミンC、これからは、侮れませんよね~!

尚、オーガニックのローズピップパウダーは私も販売しておりますので、興味のある方は、ご連絡下さい。