~講演屋ではなく、土にまみれる人のこと~

エコビレッジという言葉には、どこか希望や理想が込められています。自然と共に暮らし、持続可能な社会を自分たちの手で築いていこう――そんな未来を夢見て、共感する人が集まってくる。
だからこそ、この言葉を“口先だけ”で使う人間には注意が必要です。

1|講演家と実務家の違い

本当のエコビレッジビルダーとは、講演やイベントで人を惹きつける話術に長けた人物ではなく、地に足をつけて「暮らしをつくる実務」に精通している人です。
例えば、水源の確保、電気やトイレの自給自足、地権の調整、地域住民との関係構築…。これらを地道にこなせる人こそ、本物の担い手です。

派手な言葉で未来を語ることは簡単ですが、「現場の汗と苦労」を経ずして真の循環型コミュニティは築けません。

2|“同業者の評価”は最も正直な鏡

見抜くための鍵の一つは、「同業者からの評価」です。
講演会で持ち上げられるよりも、地元で一緒に汗をかいた人、他のエコビレッジ実践者たちからどう思われているかを見てください。
信頼は、外から取り繕うものではなく、時間と行動で積み上げるものです。

3|“関係性の継続”こそが信用の証

もう一つ重要なのが、「長期的な人間関係が築けているかどうか」。
本当に信頼できる人は、周囲との関係が何年にもわたって続いています。
一方、詐欺師に多いのは、新規の信者を次々に集めながら、過去に関わった人たちとの関係が軒並み破綻しているというパターンです。
離脱者や元関係者からの声に耳を傾けてください。

4|“離脱者の多さ”は明確なサイン

何度もプロジェクトを立ち上げては、途中で人がいなくなり、別の場所へと転々とする。
それでも、なぜか「いつも新しいお客さんがいる」――。
これはもう、警戒すべき明確なサインです。

「また同じことが繰り返されるだけなのでは?」と立ち止まる視点を持つことが、次の被害を防ぎます。


まとめ

エコビレッジは夢や理想を叶える場所であると同時に、それを逆手にとって「人を利用する舞台」にしてしまう者もいます。
だからこそ、「語る人」ではなく「築いてきた人」を見極めることが重要なのです。

誰を信じるかは自由です。
でも、判断材料は“広告”ではなく、“足元”にあります。