何か、蒸し暑い。特に夕方。


でも今日はそうでもない。風がある。俺に追いつき、追い越していく風が。


何より、君が俺の数歩先を歩いている。


5時言えど、明るい。・・・夕日が眩しい?




帰るのか?


______うん。ばいばい。


一緒に帰る?


______・・・・・・。


・・・無理ならいいけど。


______・・・勝手についてくる分には、気にしないよ。





さっきの、玄関でのやりとり。



彼女はあまり表情を顔に出さない。



それが少しもどかしい。



・・・っていうか、気にされてないって、どうよ。



前に行く、君の揺れる黒髪を眺める。



なんとなく、花の匂いがする。正直、何かは分からない。



・・・可愛い。



くる、と彼女が俺の方を振り向いた。



少したじろぐ。だって今ちょっと・・・変な事?・・・考えてたし。



「ん」



「え」



「向こう、パフェ屋さんがあるの」



彼女が指差した先に、小さな看板が見えた。・・・気がした。



「パフェ・・・」



「何か食べたくなった。ちょっと付き合って」



君の目が俺の目を捉える。あれ、こうやって見られたこと、無かったような。



「・・・勿論」



彼女がまた視線を戻す。あぁ、戻しちゃったか。



・・・でも振り向くのはもう少し、後でいいよ。




だって、俺・・・___