何か、蒸し暑い。特に夕方。
でも今日はそうでもない。風がある。俺に追いつき、追い越していく風が。
何より、君が俺の数歩先を歩いている。
5時言えど、明るい。・・・夕日が眩しい?
*
帰るのか?
______うん。ばいばい。
一緒に帰る?
______・・・・・・。
・・・無理ならいいけど。
______・・・勝手についてくる分には、気にしないよ。
*
さっきの、玄関でのやりとり。
彼女はあまり表情を顔に出さない。
それが少しもどかしい。
・・・っていうか、気にされてないって、どうよ。
前に行く、君の揺れる黒髪を眺める。
なんとなく、花の匂いがする。正直、何かは分からない。
・・・可愛い。
くる、と彼女が俺の方を振り向いた。
少したじろぐ。だって今ちょっと・・・変な事?・・・考えてたし。
「ん」
「え」
「向こう、パフェ屋さんがあるの」
彼女が指差した先に、小さな看板が見えた。・・・気がした。
「パフェ・・・」
「何か食べたくなった。ちょっと付き合って」
君の目が俺の目を捉える。あれ、こうやって見られたこと、無かったような。
「・・・勿論」
彼女がまた視線を戻す。あぁ、戻しちゃったか。
・・・でも振り向くのはもう少し、後でいいよ。
だって、俺・・・___