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おくすり本舗のブログ

平塚市で漢方中医学の本格相談のできる薬屋をやっている人が書く本格派漢方のブログです。専門の方から一般の方までわかりやすくなってます。

皆様こんにちは。

『漢方相談おくすり本舗』の礎です。

 

前回は、葛根湯の配合生薬とその生薬ごとの効能について書きましたが、その内容を踏まえたうえで今回は葛根湯が適応症になるタイプ似ついて書いていきます。

 

基本的には体が冷えるような環境でその寒さから引き起こされるカゼに用いられます。

このような病証を漢方では『表寒表実証』といいます。

 

具体的には・・

冷えをともなうことで起こる悪寒・発熱・頭痛・身体痛などで冷えていますので汗は出ません。

また肺は病邪の影響を受けやすいので咳がでたりし肺は鼻に開窮(症状が出やすい)とのことから鼻閉・鼻水・ふるえなどなどがおこります。

そして葛根湯が有効なのはこれらの症状に後背部のこわばりがあるときです。

 

このような時には・・

まずは体を暖かくして市販の粉状の葛根湯であれば熱い湯でインスタントコーヒーを飲むように溶かして服用し、

液状のものであればやはり熱い湯で割って飲む。

というのが効果的です。

 

具体的症状に発熱とありますが葛根湯が有効なのはごく初期の発熱ですので本格的な発熱時には葛根湯は有効ではありません。

 

次回はもう少し細かい症状ごとの葛根湯の加減の仕方や葛根湯の応用例、こんな時はかえって症状が悪化する例などを書いていきます。

 

※漢方薬は深い知識と経験で効果がずーーーっと変わります。

 お困りの時は専門店でご相談ください。

 

https://www.okusurihompo.com/

 

Cercidiphyllum japonicum UW.JPG

 

桂の木(ウィキペディアより)

 

皆様こんにちは。

わたくしのブログをお読みいただきありがとうございます。

 

前回に引き続き『葛根湯』のお話をさせていただきます。

 

そもそも葛根湯とは中にどんな生薬が入っていてその生薬がどんな働きをするのでしょう?

 

その事について今回はお話していきますね。

 

まずは葛根湯と言うくらいですから・・

①葛根

これは葛餅(くずもち)などを作る時に使用される葛の根です。

これには後背部を温め頭痛やかたのこわばりを緩和させたり、湿疹の初期に発疹が不十分だったりしたときに効果があるとされています。

また、発熱時の口渇や胃腸が弱ってる時の下痢様症状にも用いたりします。

 

②桂枝

文字通り桂の木の枝ですね。ちなみに桂の木の幹の皮の下の部分を肉桂といいます。

料理などで使われるニッキのことです。

これには後背部をやはり温め発汗を促し頭痛や発熱・悪寒などに効果があるとされています。

また他にも血流なども整え手足のしびれや冷えに効果があり体の余計な水分も除いてくれます。

 

③麻黄

日本ではほとんど目にすることのない『麻黄』という植物でこの生薬は寒い所で冷えた体を温め発汗させることで頭痛や肩こり身体痛を緩和します。また咳止めの働きやむくみにも効果があります。

 

④白芍

立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花の芍薬の根の部分です。

この生薬には『補陰』の効果(少なくなった体を構成する基礎物質を補う事)があり①~③で発汗させることで少なくなった水分を補うように配合されています。そのほかにも筋肉のこわばりや自律神経症状、生理の調整などにも効果があります。

 

⑤甘草

マメ科の甘草という植物の根の部分です。

この生薬は一時、疑アルドステロン症という病気を引き起こすといわれました。

実際にその症状は起こります。ただしこれは甘草という生薬が悪いのではなく適応の患者さんに使用してないことから起こります。

ので漢方の専門家から選んでもらえば問題はありません。

それどころかこの生薬は胃腸虚弱やのどの痛み、咳止めとしても効果がありこむら返りの痛みも緩和します。

 

⑥生姜

こう書いて漢方では『しょうきょう』と呼びますがつまりは『しょうが』です。

そう冷奴などにかけるあのショウガですね。

体を温める代表的な食べ物として知られていますが漢方では冷たいものを摂り過ぎたことで起こる冷えや葛根や桂枝・麻黄などの温めの補助薬としてつかわれます。他には解毒剤としてつかわれます。

 

⑦大棗

我が家の庭には生えているの当たり前の植物ですがナツメという植物の果実を干したもので胃腸の保護や働きを促進して体に必要な基礎物質を作りやすくします。その他にも緩和薬性といって効きが強い薬の刺激を緩和して副作用を防止します。

 

以上が『葛根湯』という漢方薬に配合されている生薬とその働きです。

このことから次回は『葛根湯』がどういう人のどのような症状に合うのかを書いていこうと思います。

 

話は変わって・・・

むかし僕がある漢方の研究会に参加失しました。

講師は中国人の割と有名な方でした。

その中で大棗についてお話があり、大棗は補血薬と言っておられましたので、質問時間に『補血薬ではなく養血薬では・・』と質問したところ『棗の実は赤いから補血薬です。』と言われその日はそのままにしておきましたが、帰ってから様々な文献を調べなおしましたがどこにも『補血薬』との効能はなくやはり『養血薬』(補血は基礎物質である血を補うもの養血は胃腸を整え血が作りやすい状態にすること)。

 

その後、別の研究会でお会いしたところまた同じ話をしていたのでそっとその講師に伝えたら・・・

『だから日本人の先生は細かすぎて嫌いなんです!!!』って切れられちゃいました・・・

 

講師選びや薬局選びは慎重にですね

 

僕のいる『漢方相談おくすり本舗』のホームページです。

よかったら覗いてみてください。

https://www.okusurihompo.com/

 

Pueraria lobata

 

葛の画像です(ウィキペディアより)

 

皆さんこんにちは。

朝晩がすっかり冷え込んできましたね、、

こう寒くなるとカゼが心配になってきますね。

 

そんな中、昨日(11月25日)の夜、非常に興味深い番組が放送されていました。

 

それは某予備校講師の林なんちゃら氏が司会を務めている番組の1コーナーで

『葛根湯は風邪のひき初めに飲んでも効かない』というもので

どこだかの大学のドクターが調べた結果、症状を一時的に和らげるもので治療効果がほとんど望めないとのこと。

 

その調査は、カゼを引いた何人かを

①市販のかぜ薬を服用させる

②葛根湯を服用させる

といった2グループに分けその結果を比べるといったものでした。

 

その結果、どちらも大して変わらなかったといったものでした。

 

これだけ聞くとふーん『葛根湯』って効かないんだ・・・

と考えてしまいますよね。

 

ただしこれには重要な事柄がいくつか抜け落ちてしまっています。

と言うのはまず・・

 

①調査結果と呼ぶには患者の数が圧倒的に少なすぎた点

 はっきりと覚えていませんがその番組では50人前後の調査だったと思いますが統計をとるなら最低でも1000人ぐらいは行って欲しいですね。

 

②そのドクターが漢方の専門家ではなかった点

 漢方には証と言うものがありその証に基づいて薬を選択する必要がある事。

 

③患者のカゼの内容が一定であったかどうか

 

以上の3てんですね。

 

では『葛根湯』とはどのような生薬が組み合わされていて、その構成からどのような効果が得られるのかを次回は書いていきたいと思います。

 

※漢方薬で治療を希望される方は、ぜひ漢方に詳しい専門家におかかりください。

https://www.okusurihompo.com/

 

 

 

 

皆さま、本当にお久しぶりです。

実はわけあって、店舗を秦野市から平塚市浅間町に移転しました。

 

詳しくはホームページで確認してください!

 

『漢方相談おくすり本舗 平塚』で検索していただけます。

 

そんなこんなで少しばかり落ち着かない日が続いていましたのでブログの更新ができませんでした。

 

次回からは今までのテーマ『妊活と漢方』の幅を広げ、『妊活、女性に食べてもらいたい旬の食べ物・男性に食べていただきたい旬の食べ物』

というテーマでゆっくりペースになりますが書いていこうと思います。

 

そして、普段の自分のことや時事情報についても書いていこうと思っています。

できるだけ皆さまの健康にお役立てできるようしていきますので出来ましたらお友達にもぜひ、ご紹介ください!

 

 

新しい店舗です。

平塚駅から徒歩10分

 

平塚八幡宮と崇善小学校の間に位置しています。

 

URL⇒

https://www.okusurihompo.com/

 

日曜はお休みです。

みなさんこんにちは!

本日の秦野市はまさかの雨模様・・・

今日は午後から店舗の更新のため保健所の係りの人がチェックにきます。

まぁ、何年かに一度の恒例行事のようなものです。

 

それに伴って知っておいて損のない話を一つ・・

 

皆さまは『接骨院』というものをご存知でしょう。

そこの医院の趣味で整骨院とか言ったりもしますが同じものになります。

この接骨院なる物が結構曲者で・・・

 

皆様のイメージでは保険の効くマッサージ屋さんみたいなものだと思いますが実際はこの人たちマッサージを行うための免許を所持してないただの素人なのです。

 

ではなぜそんな人が健康保険の取り扱いができるのでしょうか❔

それは戦後に外科医が不足していたので骨折や打撲・捻挫の治療に長けていた柔道家に外科医に見せるまでの応急処置を行える『柔道整復師』という資格を作ったのが始まりになっています。

つまりケガの一時的な処置だけが彼らのできる仕事内容なのです。

 

マッサージを有資格者に行ってもらおうとすれば看板に『按摩・マッサージ』の文字の入ったところを探すのがいいでしょう。

ちなみに・・

接骨院で健康保険を使ってマッサージを受けると公文書偽造(不実記載)になりますのでお気をつけください。

 

なによりもこんな毎年健康保険料が右肩上がりの昨今、不正に使用し続けるのは我々みんなの首を絞める行為になります。

特に高齢者の方々、かわいい孫に健康保険の不正で浮いたお金で何かを買ってあげるぐらいなら何もあげず将来にわたって皆保険制度をお孫さんに残してあげる事の方をお勧めします。

 

こういうことを本来は保健所や市役所・厚生労働省はもっと細かくチェックすればいいのに・・

 

当店ではホームページ開設しています。

よろしかったら覗いて見てください。

   ↓

http://okusurihompo.wixsite.com/hadanokampou