ちょっと恥ずかしい体験だったので、両親やお友だちにしか
話していないのですが、もし、似たような体験をされた人が
いらっしゃったら、教えてほしいなあと思って綴りました。
もう、20年以上も前の出来事です。
その日は、お天気の良い日で、黄色い自転車に乗って、
京都市内で用事を済ませて、下鴨神社(加茂御祖神社)の
糺ノ森を抜けようとしていました。
下鴨神社は、京に都ができる前から、神聖な場所としてあり、
御祭神の賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)さまは、
古代の京都山城を開いた神さまです。
玉依媛命(たまよりひめのみこと)さまは、賀茂建角身命の
娘さんで、上賀茂神社の御祭神の賀茂別雷命(かもわけ
いかづちのみこと)さまのお母さんであり、両社で葵祭
(加茂祭)が催されています。
(加茂御祖神社HPより)
まだ、下鴨神社や糺ノ森が、ユネスコ世界遺産になる前のこと
で、車が走れる道を、自転車を降りて押して、森林の気持ち良さ
に浸りながら、地図の御陰通りから、西参道に向けて歩いて
いました。
糺ノ森は、縄文時代から、生き続ける森で、『源氏物語』の
須磨の巻では、光源氏が
憂き世をば、今ぞ別るる とどまらぬ
名をば糺の 神にまかせて
と、京の都を離れる想いを詠むほどの森。
この森は、太古の記憶をもっているので、そこに意識を
合わせて、森林浴をしていたら、その後の記憶が、、、ない。
神職の人々に、ちょっとお待ちなさい!と呼びとめられて、
我に返りました。
なんと、無意識に、自転車を押しながら、地図の南門を抜けて、
楼門の中に入って、黙々と中門に行こうとしているところ
だったのです。
放っておいたら、どこに行って、何をしてたのでしょうかね。
今だったら、京都新聞の朝刊ネタですよ💦
マジに、ここはどこ?状態だったので、ここはどこですか?
と神職の人に尋ねると、呆れ顔で、境内の中ですよと。
自転車で入っちゃダメなんですよ、と注意を受けました。
心の中で、もちろんそんなん知っとるわい!と思ったものの、
なんとした失態だと、恥ずかしくなって、謝罪して、逃げ返り
ました。
そして、神職さんだからといって、人がトランス状態になって
いるとか、鑑別できひんのやとも思いました。
それから、糺の森に入るときは、気合いが入ってしまいます。
その後、下鴨神社で同じことは、起きていません。
あれは、なんだったのか、私にも分からない体験でした。
加茂御祖神社(下賀茂神社)
京都市左京区下鴨泉川町59
京阪出町柳駅徒歩10分
ー関連記事ー