そこで、受験生やその保護者の方に紹介したい本があります。
『受験脳の作り方』
2002年にベストセラーになった本のリメイク版です。
人間の記憶に関する著名な研究を示しながら、どのような記憶法が望ましいのか、わかりやすく述べられています。
この本では一つの前提があります。
それは、人間は忘れる生き物であるということ。
人間は日々、五感を使って、膨大な情報に接しています。もちろん、そのすべてを記憶できるわけではありません。
むしろ、すべてを記憶するということは人間にとって都合がよくない、とも言えます。
思い出したくない過去のできごとや、そのときの感覚は誰にだってあるはずです。
「忘れる」ということは精神衛生上、よい働きもしているわけです。
そして、長い年月をかけて、忘れる能力のある人間が生き残り、我々はその子孫であると考えることもできます。
したがって、人間は本当に重要な情報しか記憶しようと思わないのです。
人間の長い歴史の中で、生命の危機にさらされていた時間の方が圧倒的に長かったわけで、
当然、「外国語の単語」や「歴史の年号」が本能的に重要な情報と扱われるはずがありません。
すなわち、受験で必要とされるような知識の記憶には時間がかかるということです。
繰り返し、繰り返し学習しなければなりません。
このように記憶には時間がかかる、という前提でこの本は進んでいきます。
具体的な記憶の方法はまた後日、紹介したいと思います。
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