ブレない姿勢 | 野球と映画、ときどき…

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昨日同様、雑誌Number最新号の紹介です。



全日本女子バレー監督・真鍋政義さん。


真鍋さんは選手個々と根気強く対話して主体性を促し


収集能力は世界一と言われるデータを駆使


コーチは分業制にしてそれぞれに責任を求めました。



自分が勉強するのも選手にやる気を起こさせるのも


人の手を借りるのも、データを重視するのも


あくまでメダルを獲るための手段。


メダルを獲るための手段は選びません。



なぜ選手の主体性が大事なのかというと


他国の選手がほとんどプロという中、日本だけはノンプロ集団。


人生・生活をかけているプロとアマチュアが試合をして勝てるわけがない。


プロに勝つ以上は日の丸を背負う意識を強く持たなければいけない


という真鍋さんの持論によるものです。




またデータを重視することは


自分のパフォーマンスがデータ化され公表されることで


選手自身が自分の足りないところやプレー時の心理状態を探れるようになり


チーム全体にその透明性や公平性を示したそうです。




一貫してメダルを獲るということにぶれずに綿密の計算された戦略。


選手に目的と方向性を目に見える形して


選手と監督が対話を繰り返すことで


目標を心にしみこませたことで生まれた結果だったんですね。




同じく一年間ぶれずに選手を信じ使い続けた日ハム・栗山監督。


著書「覚悟」を紹介した時にも書きましたが


今季パリーグMVPの吉川投手然り


不動の4番に起用し続けた中田翔然り


選手を信頼しシーズン通して彼らを起用しました。




長年マスコミの世界にいた方ですから


言葉の持つ意味とか言葉の影響力は十分知っていたはずです。


今年大ブレークした吉川投手は「監督が背中を押してくれた」と言っています。


引っ張るのではなく押してやる。


やらせるのではなくやる気を喚起する。


その姿勢は日本女子バレー真鍋監督と同じです。




栗山さんは吉川投手に意識的に「勝て」とか「抑えろ」とは言わなかったそうです。




結果を言ってもしょうがない。ヒットを打てというのは都合よすぎる。


逆方向に打てというのは分かりますけど。


ヒットを打つためにこうしなさいって導くことが我々の仕事なわけですから。




選手自身に気付かせ、そう仕向ける


そこまで計算されての戦略だったんですね。




それって本当はスポーツの目標だけではなくて


子育て全般にも言えることで究極の目標だと思うんです。


主体性をもって自分で考え決断する力を身に着ける。


学校における部活にしても地域のスポーツチームであっても


それは自主性をはぐくむための手段方法の一つであるということ。


スポーツなり集団生活を行う中で身に着けていくべきものであって


スポーツでの結果を出すことが最終的な目標であっても


それを通して得られる人間的成長や信頼関係こそ


本当は一番大切なんではないかと思っています。




Number最新号は力強い言葉のオンパレード。


今年一年のスポーツシーンが、まざまざと蘇ります。


是非、手にとってご一読ください。