告白 湊かなえ(みなと かなえ)
最初に紹介するのは、こちら。
全国の本屋さんが、一番売りたい本・2009年度№1に選んだ本です。
物語は、一人の女性教師が退職するにあたって、クラスの生徒に挨拶するところから始まります。
彼女はある理由によって結婚を諦めたシングルマザーです。小さな女の子をかかえて日々教鞭をとる女性教師。母1人、子1人でも立派に育て上げようと誓います。しかし、この子は不慮の事故で亡くなってしまいます。娘を失ったことで退職を決意する女性教師、クラスの生徒に事故のいきさつが語られます。彼女の口から語られた事故の真相は、驚くべきものでした。わが子はこのクラスの何者かによって殺害されたというのです。
しかし、彼女は真相を公にすることも、殺害に関わった生徒を法的に糾弾することもしません。彼女は思いもよらぬ方法で犯人を追い詰めていきます。
物語は、事件に関わった人たちによるモノローグのような形で進められていきます。この小説の作者は、まだ新人であり、この作品がデビュー作となっています。しかし、新人とは思えない力量で読者を物語の中へ引き込んでいきます。女性教師の告白によって読者は作者のミステリアスな世界から抜け出せなくなることでしょう。
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作者について
湊 かなえ(みなと かなえ)
1973年広島県生まれ。
2005年第2回BS-i新人脚本賞で佳作入選、2007年第35回創作ラジオドラマ大賞受賞、同じ年「聖職者」で第29回小説推理新人賞を受賞。
他の作品
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