不動産投資とは、売却して初めて利益が確定する投資です。

最後に売らなければ、勝ったのか負けたのか、効率的な投資だったのかそうでなかったのかがわかりません。

「いくらで買うか」ではなく「いくらで売るか」を考えるようにすれば、失敗することは少なくなります。

失敗する人の多くは、売ることをあまり想像せずに買ってしまう傾向があります。

 
 

不動産投資は事業投資

不動産投資は株やFXと違い、事業投資です。

多くの登場人物が関わってきます。

物件を販売する不動産業者、物件を管理する管理会社、修繕を担当する業者、入居者を案内する業者、家賃を支払う入居者など、他の投資とは異なり、関係者とコミュニケーションをとる機会が多いです。

 
 

主な収入源は家賃

主な収入源は家賃です。

主な支出はローンです。

家賃収入とローン返済のバランスをコントロールしながら、資産を増やすための投資です。

株式のように1ヶ月で30%値下がりした、30%も値上がりしたということはありません。

不動産投資は、金額が大きいのでリスクも比例して大きいと思われがちですが、ミドルリスク・ミドルリターンの投資です。

そして、やり方次第では、ローリスク・ミドルリターンの投資を目指すことができるのです。

 

 
 

不動産投資でどのように資産が増えるのか



不動産投資では、大きく3つのステップを経て資産が増えます。

このうち1つでもステップが欠けると、期待通りに資産は増えません。

また、損をしてしまうこともあるので注意が必要です。

 
 

ステップ1、不動産を購入する

当たり前のことですが、不動産を買わなければ何も始まりません。

最初に買うという心理的ハードルが一番高く、そのハードルを越えなければその先には進めないのです。

金額が大きいのでなんとなく怖い、借金をするのが不安というのでは、最初の一歩が踏み出せないのです。

また、存在しない理想の物件を探しているようでは、購入には至れません。

結果的に、買うという行動に移せない人は、不動産で資産を増やすスタートラインに立てないことになります。

不動産を買う準備ができたら、不動産投資のスタートラインに立ちましょう。

 

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ステップ2、他人に貸す

不動産を購入しても、家賃収入がなければ、資産を増やすどころか、住宅ローンを支払うだけになってしまいます。

他人に貸し出して家賃収入を得るというステップを踏む必要があります。

また、ここでは立地も重要です。

立地が悪ければそもそもニーズが少なく、家賃を下げたりフリーレントにしても借り手が付かない可能性があります。

家賃収入が少ないのでは、不動産投資の勝算が低くなるのは当然です。

他人に貸すことができ、10年後、20年後も需要があるエリアかどうか、しっかり検討しましょう。

 
 

ステップ3、不動産を売却する

これは出口戦略と呼ばれるものです。

冒頭で述べたように、不動産投資の利益は最終的に売却するまで確定しません。

最も重要なステップである売却を意識する人が少ないため、結果的に損をする人が後を絶ちません。

売却を意識して購入に挑める人が、不動産投資で勝てる人です。

目先の物件購入しか考えていない人は、不動産投資で負け組です。

あなたはどちらでしょうか?

不動産投資で勝ち負けを分ける「売る」という行為を軽視せず、100年後にいくらで売れそうなのか購入時に必ず分析してください。

最後に希望する価格で売却できないと、これまで積み上げてきた利益が吹っ飛んでしまう可能性があるからです。

 

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不動産投資で資産を増やす流れ



では、不動産投資による資産増加の流れを確認したいと思います。
 
  1.  不動産を購入する。
  2. 他人に貸し出す。
  3. 家賃収入からローン返済、管理費、修繕積立金、税金などの経費を差し引く。
  4. 保有期間中に利益を蓄積する。
  5. 不動産を売却する。
  6. 購入価格-売却価格で売却損益を出す。
  7. 最終的な利益=保有期間中の収入+売却損益を確定させる。
このフローを見ると、いかに不動産を売却することが重要かがわかります。

保有期間中の所得の積み上げが順調でも、不動産の売却が想定より少なければ、最終的な利益額は想定より少なくなってしまいます。

それほど、売却という行為は重要なのです。

 

例えば、購入価格2,000万円、保有期間中に500万円の純利益があったとします。

なんとなくうまくいっているように見えます。

その後、地区が古くなり、修繕費もかかりそうなので、物件を売却することにします。

しかし、結局、この物件は1,300万円でしか売れませんでした。

さて、どうなるのでしょう?

2,000万円で買って1,300万円で売ったのですから、700万円の売却損が発生します。

一方、保有期間中の純収入は500万円ですから、損失は200万円です。

500万円の安定した利益だと思っていたものが一転して、実は赤字だったということになります。

立地が悪い物件だと、最悪の場合、売りたくても売れない可能性もあります。

 

購入価格2,000万円、保有期間中の純利益500万円、売却価格1,800万円の場合はどうでしょうか?

今回は売却価格は1,800万円です。

確かに、売却損は200万円です。

しかし、保有期間中の純利益は500万円ですから、最終的な利益は300万円です。

 

売値によって利益が変わるのです。

それほど売るという行為は重要なのです。

 

 
 

不動産で利益を出すための3つのポイント



不動産投資は、保有期間中の収入と売却時の現金回収によって資産を増やしていく投資です。

 

利益を出すためのポイントは以下の3つです。
 
  1. 保有期間中のキャッシュフロー
  2. 販売価格より高く売却することで得られるキャピタルゲイン
  3. 売却価格と残債の差額
このうち、売却価格と残債の差は非常に重要です。

不動産で最も利益を得たと実感できるのは、売却したときです。

売値と残債の差で利益を出すために意識することは、高い値段で買わないことです。

相場より高い値段で買ってしまうと、売値と残債の差額で利益を出すことができません。

安い値段で買うと、売値と残債の差額で売れなくなる可能性があります。

 

保有期間中のキャッシュフローは、わかりやすいですね。

毎月1万円の黒字があれば、年間12万円です。

このプラスのキャッシュフローを指します。

せっかくプラスのキャッシュフローが発生しても、売却時に大きな損失が発生しては意味がありません。

この点には注意が必要です。

売値より高く売ることで得られるキャピタルゲインは、買ったときより市場全体の価格が上がっているので、運が良ければ実現できますが、狙ってできるものではありません。

プロでも、買った値段より高い値段で売ることは基本的に不可能です。

不動産投資で勝つためのポイントは、ここではないのです。

不動産投資で勝つためのポイントは、冒頭で述べたように売値と残債の差です。

 

とても重要なことなので、以下に例を挙げます。

例えば、購入価格が2,000万円、保有期間中のキャッシュフローが100万円、残債が1,500万円、売却価格は1,300万円。

保有期間中のキャッシュフローは100万円ですが、売値<残債 の為、売り抜けません。

この時、売却すると200万円の損失となるので、投資としては100万円の損失となります。

 

購入価格1,600万円、保有期間中のキャッシュフロー120万円、残債1,100万円、売却価格1,300万円としっかり相場で買えている例です。

保有期間中のキャッシュフローは120万円で、安く買った分、支払金利は少なくなっています。

ポイントは、いつ売るかということです。

売値は1,300万円、残債は1,100万円。

差額の200万円は売却時に現金で戻ることになります。

不動産投資で現金が増える一番のタイミングは、売却時です。

保有期間中のキャッシュフローに、売却価格と残債の差額を足すと、合計320万円。

つまり、320万円の利益が発生したことになります。

 

 
 

まとめ



不動産投資は、売却して初めて利益が見える投資です。

売るという出口を意識している人が成功します。

買うことばかりに気をとられている人は要注意です。

購入する物件の価格が適正価格であるとは限りません。

高い値段で買ってしまうと、大きな損をすることになります。

売却損が出ると、最終的に損をしてしまう可能性が高まります。

 

十分注意してください。

一方、過度な高望みも厳禁です。

不動産投資では、ある程度の妥協も大切です。

完璧な物件で完璧な価格というものはありません。

 

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引用元:「不動産投資とは何か」をわかりやすく解説。不動産投資とは