こんにちは。

アレテーを求めて~

今日もトコトコ( ・ω・)

弁護士の岡本卓大です。

 

神武征討記の設定等はこちら( ・ω・)

 

 

 

なお、この物語はフィクションです。

極右、ネトウヨからの批判、誹謗中傷は受け付けません。

本作の著作権は、作者に属します( ・ω・)

それでは、はじまりはじまり~

 

 

 

この物語は、日本という国の原型を作った一人の

空前絶後の英雄の生涯を描いた物語である。

 

神武征討記

第5話「出雲大社学宮」

 

 

ストーリーテラーのアメノウズメでございます。

出雲大社学宮(イズモタイシャマナビノミヤ)に入学した神武様達。

神武様は寮では、武蔵のサキタマハニマル、吉備のキビツモモタと同部屋となります。

互いに自己紹介をし、打ち解ける三人。

そして、明けて翌日、オモイカネ先生の授業のときに、抜き打ちテストの結果が

返されます。

 

 

キビツモモタ「うわ~、合計250点。

平均60点ちょいしかねぇ!でも、こんなもんか?」

 

サキタハニマル「僕、80点取ったよ。」

 

キビツモモタ「どの科目だ?」

 

サキタマハニマル「4科目合計80点!えへ。」

 

キビツモモタ「ズコッ、それ、おまえ、全科目補習確定じゃねえか!」

 

サキタマハニマル「神武君は、どうだった?」

 

神武「う~ん。まあ、よくできたと思う( ・ω・)」

 

 

オモイカネ「では、成績上位者5名を発表する。

まずは、5位は、オワリノブヒメ。

国語90、算数100、理科100、社会90の

合計380点。」

 

生徒A「380点!すげ~~~!!!」

生徒B「算数と理科満点かよ!」

生徒C「リケジョ(理系女子)だ!リケジョ!」

 

オワリノブヒメ「で、あるか。」

 

 

オモイカネ「4位は、サルメノウズメ。

国語100、算数94、理科90、社会100の

合計384点。」

 

生徒D「うっそ~!ウズメちゃんて、そんな頭良かったの~!?」

生徒E「おしゃれで遊んでる子だと思ってた!」

 

サルメノウズメ「へへ、ブイ(Vサイン)。」

 

 

オモイカネ「3位。トサノリョウマ。

国語100,算数100,理科100、社会92の

合計392点。」

 

生徒A「さ、392点~~~!ありえね~~~!」

生徒B「社会以外満点じゃねえか!」

生徒D、E「きゃ~!リョウマ様!イケメンなだけじゃなくて、

頭も良くてカッコいい~~~!!!」

 

トサノリョウマ「どうじゃ~!顔は福山雅治、頭はガリレオ。

俺は、土佐の天才トサノリョウマじゃき~!」

 

 

キビツモモタ「こ、こいつら、どんな頭してやがんだ・・・」

 

サキタマハニマル「すごいねぇ~。」

 

神武「・・・」

 

 

オモイカネ「では、あとは2位と1位だが・・・」

 

神武「オモイカネ先生!この発表やめようぜ!成績の悪かった人は、

イヤな思いするし、成績の良かった人は余計なやっかみうけることになる。

成績上位者発表なんて、良くねえと思う!」

 

オモイカネ「ほう。神武は、成績優秀者を発表するべきでないと?」

 

神武「テストの点数で事実上、上下関係ができちまう。それは良くないと思う。」

 

オモイカネ「なるほど。だが、発表しようがしまいが、どうせ誰が成績が良いかなど、

わかるぞ。自慢する者もおれば、できなかったとグチをこぼす者もいるだろうからな。」

 

神武「だからって、学校側が、わざわざみんなの前で発表するのはどうかと思う。

やめようぜ!」

 

オモイカネ「神武。それにみな聞くが良い。

神武の言っていることはもちろん理解できる。

しかし、こう考えて欲しい。

成績が優秀な者は優秀であるということが一つの個性。

それ以上でも、それ以下でもない。

順位の上の者が偉いなどということは無い。

一人ひとりが自分の能力、得意、不得意を把握し、

得意なものを伸ばし、不得意なものをカバーしていくことが大切だ。

テストの点数という客観的な数値。

それはあくまでもそのテストで何点を取ったか、何位だったかに過ぎん。

その上位者が偉くて、補習を受ける点数の者はダメだなどということは無いのだ。

一人ひとりが尊い。できなかった者もこれから努力していけばよい。

そして、一人ひとりにできること、できないことがある。

それを知り、補い合える友を得ていくことが、

学校という場で行われるべきことなのではないかな。」

 

神武「・・・わかったよ。オモイカネ先生。」

 

 

オモイカネ「では。続ける。

1位と2位は同点だ。男女ともトップは、

全科目満点の400点。」

 

生徒達「全科目満点!すげ~!誰だ!?」

 

オモイカネ「一人は、チチブカネビメ。そして、もう一人は神武だ。」

 

生徒達「おおおおおおおおおお~~~~~~~~~~!!!」

 

キビツモモタ「おいおい、神武、お前、そんな頭いいのかよ!?」

 

サキタマハニマル「神武君も、チチブカネビメちゃんもすごいや!」

 

チチブカネビメ「たまたま前日に勉強したことが出ただけです。」

 

神武「・・・だから、発表されたくねえんだよな( ・ω・)」

 

オモイカネ「さて、テストの点数もらって終わりではないぞ。

これから授業で、今回のテストの問題を解説していく。」

 

 

神武様全科目満点でしたか。

サルメノウズメちゃんも、私に似て、なかなか優秀ね。

その日は、その後、オモイカネ先生によるテスト解答授業が行われ、

みんな、くたくたになって寮に戻りました。

 

 

サキタマハニマル「はにゃ~。補習組だ。神武君も、

チチブカネビメちゃんもすごい優秀なのに・・・」

 

神武「まあ、テストの点数なんぞ、気にしなくていいさ( ・ω・)」

 

サキタマハニマル「僕が、こんなにバカだと、チチブカネビメちゃん、

僕をおムコさんにしてくれないかなぁ・・・」

 

キビツモモタ「おまえ、あの地味な天才少女が好きなのか?」

 

サキタマハニマル「うん。チチブカネビメちゃんは、同じ武蔵(現在の埼玉県)

秩父って地域の子で、子どもの頃に知り合ったんだ。

僕は、チチブカネビメちゃんに一目惚れして、それ以来、ずっと彼女の

おムコさんになるのが夢なんだ。」

 

キビツモモタ「おムコさんって、おまえが婿養子に行くのか?」

 

サキタマハニマル「チチブカネビメちゃんは、ご先祖様は、オモイカネ様らしくて、

武蔵でも一番の天才少女なんだ。

神武君が天下を平定するときは、絶対、彼女は、神武君の軍師になれると思う。

僕は、チチブカネビメちゃんが、活躍できるように、彼女のことを家庭で支えたい。」

 

キビツモモタ「それ、男女が逆じゃねえか?普通は、男が活躍して、女が家庭で

支えるもんだろ?」

 

サキタマハニマル「そんなの誰が決めたの?僕は、チチブカネビメちゃんみたいな、

優秀な女性は、どんどん活躍するべきだと思う。そしたら、家のことが大変だから、

僕が、家庭で家事をして助けてあげたいんだ。」

 

神武「ハニマルは専業主夫になりたいのか?」

 

サキタマハニマル「うん。ヘンかな?」

 

神武「いや。俺、そういうの、ありだと思うぜ( ・ω・)」

 

サキタマハニマル「神武君・・・ありがとう。」

 

神武「ん?ところで、モモタ、その鉢巻きはなんだ?」

 

キビツモモタ「おっ、神武、気づいたか。

このオワリノブヒメ様の顔イラストを縫い込んだ鉢巻きに。」

 

神武「おまえ、オワリノブヒメが好きなのか?

蹴飛ばされてたのに( ・ω・)」

 

キビツモモタ「あ~!あの綺麗な脚でまた蹴飛ばされて~~~!!!

俺様は、オワリノブヒメ様ファンクラブの第1号会員だぜ!」

 

神武「モ、モモタ・・・おまえ、意外とやばいヤツかも(ーー;)」

 

サキタマハニマル「神武君は、誰か好きな子いるの?

サルメノウズメちゃんとか仲良さそうだよね。」

 

神武「俺は、故郷の高千穂に待ってる女がいるからな。」

 

キビツモモタ「うわ~、さすが天孫一族様だぜ。12歳にして、

待ってる女が地元にいるのかよ。」

 

神武「アイラ・・・元気でいるかな・・・」

 

 

さて、神武様達が恋バナトークに花を咲かせていた頃、

出雲大社奥の間に通じる異空間。別名、職員室では、

職員会議が行われておりました。

 

 

オモイカネ「オオクニヌシ校長よ。

生徒達の学力差がありすぎる。

クラスわけとカリキュラムの再考をすべきだ。

このままでは優秀な生徒達は退屈し、補習組の生徒達は、

脱落者が続出しかねん。」

 

オオクニヌシ「し、しかし、この出雲大社学宮では、

60人全員が対等な生徒。成績順によるクラス分けで、

スクールカーストができては困ります。」

 

タジカラオ「だが、このままだと俺の格闘の授業も困るぞ。

女子生徒達に相撲をとらせるわけにはいかん。」

 

オモイカネ「男女でわけるというのは反対だな。

男女で役割が違うと我々がわけてしまうのは、我々、神が

男女は役割が違うと認めているという誤ったメッセージを

出しかねない。

それに、成績優秀者5名のうち3名は女子だ。

あの者たちには、神武らと同じ英才教育を施したい。」

 

イズモノカンナギ「私が神降ろしの儀式で、みなさまを

地上にお迎えできるのは、同時には一柱のみ。

複数のクラスを私が担当するのは無理でございます。」

 

オオクニヌシ「クラスわけ・・・それによってイジメが

起こったりしたら、保護者の方々になんと説明すればよいか・・・」

 

オモイカネ「いや、むしろ、イジメが起こらないように、

きちんとクラスをわけてやるべきだ。」

 

タジカラオ「う~む。学校運営とは難しいものだのう・・・」

 

スサノオ「ちょっといいかい。イズモノカンナギよぅ。

お前さん以外で、神降ろしの術が使える者は出雲大社におるか?」

 

イズモノカンナギ「先生方クラスの高級神を神降ろしできるのは、

私だけでございます。

また、神降ろしをできる者としては、イズモノカンヌシと

イズモノミコがおりますが、いずれも、言葉のみを地上の者に

お伝えできるのみで、私のように神と一体化して地上で行動する

ことまではできません。」

 

スサノオ「十分じゃ。この近辺の神々のリストがあれば見せてくれ。」

 

イズモノカンナギ「リストはこれにございます。」

 

スサノオ「ふ~ん。戦術ならキビツヒコが良さそうだな。

その他学問は、ヤガミヒメ。

家政については、俺のカミさんのクシナダヒメに頼んでみよう。」

 

オオクニヌシ「それでどのようなカリキュラムを組むというのですか?」

 

スサノオ「クラス分けは、王道クラス20名、武将クラス20名、

そして、家政クラス20名。

王道クラスは、イズモノカンナギが担当してお前らが予定どおりの授業をやれ。

武将クラスは、イズモノカンヌシが担当。

キビツヒコに戦術の授業、その他学問をヤガミヒメ、あと格闘は、王道クラスと

合同でタジカラオがイズモノカンナギの神降ろでやれ。

家政クラスは、イズモノミコが担当。

ヤガミヒメが学問。クシナダヒメが家事全般の指導をする。

それで、どうじゃ?

あと全体講義で、オオクニヌシは、3クラス合同の授業をやれ。

それぞれの役割で差別意識が生まれないようにするための大事な

授業じゃ。」

 

タジカラオ「俺は、なんでもいいぜ。」

 

オモイカネ「妥当なところだな。」

 

オオクニヌシ「わかりました。講師達を手配します。

クラス分けは希望でしょうか?」

 

オモイカネ「希望と適性を踏まえてだな。この私が、

すでに適性試験を作成しておいたぞ。」

 

 

あらあら、オモイカネ、ほんと、試験好きねぇ・・・

スサノオ様もなんだかんだと仕切りたがりね。

だいたいジェンダーバランス考えるなら、

教授が男ばっかなのが、そもそもダメなのよ。

やっぱり、このアメノウズメちゃんのような

優秀な女性を教授に入れておかないとね。

まあ、ヤガミヒメとクシナダヒメが講師に加わるなら、

良いのかもね。

 

そして、王道クラス、武将クラス、家政クラスの3クラスの

クラス分けが発表されました。

 

 

王道クラス 男子17名、女子3名

 

神武「こいつは、また、えらい偏ったのう・・・」

 

トサノリョウマ「お~~~!!!女子がほとんどおらんぞ~!」

 

サルメノウズメ「え~!王道クラスって、女子3人だけなの!?」

 

オワリノブヒメ「で、あるか。」

 

チチブカネビメ「能力というより、王道クラスを希望した女子が

ほとんどいなかったようです。」

 

神武「なんでなんだ( ・ω・)?」

 

チチブカネビメ「結婚してお嫁に行きたい人には、

王道クラスの授業は受けない方がいいと

考えてしまう人が多いのでしょうね・・・」

 

神武「ふ~ん。高学歴、ハイキャリア女子は、

結婚に不利って意識か( ・ω・)」

 

 

武将クラス 男子12名、女子8名

 

神武「あれ?モモタは武将クラスなのか( ・ω・)?」

 

キビツモモタ「ああ。俺には、オモイカネ先生の授業は

難しすぎるし、格闘の授業は王道クラスと一緒にやれるからな。」

 

アチタケル「俺も武将クラスにしとけば良かったか・・・」

 

 

家政クラス 男子1名、女子19名

 

神武「ハニマルは、家政クラスにしたのか( ・ω・)」

 

サキタマハニマル「はにゃ~!少ないとは思ってたけど、

男子僕だけなのか・・・」

 

神武「気にすんな。家事は大事だ( ・ω・)」

 

サキタマハニマル「うん。神武君。ありがとう。」

 

サルメノウズメ「それにしても、女子の約63パーセントが

家政コース。この価値観、変えたいわね。」

 

神武「女子の意識というよりは、男子の意識や

社会全体の意識や構造を変える必要が

ありそうだね( ・ω・)」

 

 

オオクニヌシ校長の全体授業

 

 

オオクニヌシ「みなさん、今回、三つのクラスにわけて、

これから3年間、それぞれの勉学、鍛錬に励んでもらいます。

しかし、最初に言っておきます。

この王道、武将、家政の3クラスは、それぞれ優劣があるものではなりません。

みなさんの中には、王道は武将より偉く、家政は他よりも劣るなどと

誤った考えを持っている人が、もしかしたらいるかも知れません。

しかし、みなさん。考えてみてください。

みなさんが、毎日食べるご飯は誰が作っていますか?

みなさんの着物の洗濯をしてくれる人、

掃除をしてくれる人、

みなさんが毎日食べるお米や野菜を作ってくれる人、

魚を捕ってくれる人、みなさんの着る着物を作ってくれている人、

みなさんの日用品を作ってくれている人、

それを運んでくれる人、

いろんな人たちが、いるから、みなさんは、毎日の生活を

暮らしていくことが出来るのです。

この出雲大社学宮でのクラス分けは、優劣ではありません。

それぞれの学びたいこと、役割に応じてのクラス分けです。

みなさんは、一人一人が誰もが尊い。

一人一人がこの学校での主人公です。

そして、この学校を出た後も、みなさんの一人一人が、

自分の人生の主人公です。

そのことを理解し、自分とは異なることを学んでいる人たちとも

尊敬し合って、学んでいきましょう。」

 

 

神武「なるほど。一人一人が主人公か( ・ω・)」

 

サキタマハニマル「僕も、お料理やお裁縫の勉強、がんばる!」

 

キビツモモタ「へへ、俺様もみんなを守れるように頑張るぜ!」

 

 

王道クラスに入った神武様は、

イズモノカンナギに乗り移ったオモイカネ、

オオクニヌシ、タジカラオら神々から、

さまざまな学問や武術、帝王学を学びながら、

日々を過ごしていきました。

神武様は、寮の同じ部屋のサキタマハニマルや

キビツモモタを通じて、他のクラスの生徒達とも

交流し、仲良くなっていきます。

ただ一人、武将クラスのエツノケンシンだけは、

神武様と話をあまりしたがりません。

 

 

神武「エツノケンシン。お前の故郷の越後(現在の新潟県)って、

どんなとこなの?」

 

エツノケンシン「・・・雪が多い・・・冬・・・」

 

神武「ほかには?」

 

エツノケンシン「・・・」

 

神武「もしかして、俺と話すのイヤか?」

 

エツノケンシン「人と・・・あまり話したくない・・・」

 

神武「わかった。無理に話しかけてすまなかった。」

 

エツノケンシン「・・・・・・」

 

 

あらあら、このエツノケンシンって子、

あまり人付き合いが得意じゃないみたいね。

みんなの学校にもそんな子いるんじゃない?

でも、それでもいいのよ。

一人一人が主人公。

集団が苦手なら、苦手でもいいのよ。

それぞれの人生を大切に生きて学んでいければそれでいい。

自分のペースで、やれることを、レッツゴー!

 

さて、今回のお話はここまでにしときますか。

次回は、神武様達も3年生、卒業までもうすぐよ。

出雲大社学宮で武闘大会が行われるわよ。

果たして神武様は優勝することができるのかしら?

そして、7人の最優秀生徒たちが挑む、

『スサノオチャレンジ』とは?

 

第6話「出雲大社学宮武闘大会!」

 

お楽しみにね~

ナビゲーターは、アメノウズメでした。