おはよーございます!
今日は暑いですねー


今日は、外来見学してても、ちょいちょいいらっしゃってるめまいのお話。


結構多くの人がめまいを経験されてるのではないでしょうか?

夏場だと、熱中症や脱水でも自覚される方も多いと思います。


めまいの性状は、世界が回転した感覚になる回転性だったり、なんかふわふわした感じがする浮動性みたいなものがあり、問診で聞いていてもいろんな性状があるなーって思いますね


大まかなめまいの分類といったら…

起立性低血圧とか神経調節性失神(校長先生の長い話を立ったまま聞いてて倒れるやつとか)、不整脈や脳虚血が原因でおこる失神の前兆である、前失神性めまい


内耳(蝸牛とか前庭とか耳の機能に関連する部位)がエラーを起こす、末梢性めまい


脳梗塞や脳出血、ワレンベルグ症候群や小脳出血みたいに中枢神経系が原因となる、中枢性めまい


って感じです!


なんとなく雰囲気で感じる人もいるかもですが、前失神性中枢性は怖い疾患が原因であることも多いです😨

なので、もしも、外来とか救急できたら、とにかく前失神性と中枢性めまいを除外したい!
と思っています!

末梢性めまいは患者さんは辛いですが、緊急性は高くないので、医師側からするととりあえず一安心みたいな💦



というわけで、めまい診療のファーストタッチは

前失神性めまいの否定→末梢性か中枢性かの区別!

が大切になってきます!


前失神性めまいの否定
起立性低血圧がないか?→シェロング試験
神経調節性失神がないか?
不整脈や弁膜症などの心原性はないか?→心電図や心音聴診する
脳虚血所見→TIAのスコアリング(ABCD2スコア)や頸動脈聴診、頸動脈エコー

これらを問診も絡めながら検査の必要性を考えながら確認します!


末梢性or中枢性の区別

よく末梢性だと回転性めまい、中枢性だと浮動性めまいって言われていますが、あんまりこれで見分けるのは良くないです💦

めまいの問診は結局患者さんの感覚の話なので、表現によっては回転性なのか?中枢性なのか?わからない場合もあります。

中枢性が疑われると、MRI検査やCT検査をしないといけないとなるのですが、

実は身体所見で見分ける方法があるんです!

しかも、感度100%、特異度96%!
→身体所見でここまでの感度・特異度が高い疾患はないってくらいすごい!

ちなみに脳梗塞後3時間のMRI検査の感度が73%となっているので、これから説明する身体所見で中枢性を示唆する所見がなければ、MRI、CTは要りません!って発言することができます。
かっこいいですよね笑


では、件の身体所見

HINTSといって、3つの身体所見の組み合わせです!

HI→Head Impulse Test
正面に立った検者の鼻を注視してもらいつつ,患者の頭を20°横に向け, 素早く顔を正面に回旋して戻す(反対方向に回すと首の筋を痛めるよ).目が行き過ぎて中央に戻れば異 常で前庭神経障害を示唆する.患側へ頭を振ったときに目が行き過ぎる.中枢性なら前庭眼球反射は正常。ただしAICA(anterior inferior cerebellar artery)の障害なら異常になってしまう.発症初日は 見つけやすいが,前庭神経は慣れてくるので,日が経つと陽性に出にくくなる.感度 98%、特異度 85%。

※頸部外傷がないか注意!

N→Nystagmus(眼振)
目を上下左右動かしてみて、左右同じ方向に眼振があれば末梢性。方向によって向きが変わったり、垂直に眼振があれば中枢性。

TS→Test of Skew(斜偏位)
正対する検者の鼻を注視してもらいつつ,左右の目をパッパッと手掌等で交互に隠すと,目が垂直に偏位したら中枢性.時計回り(右目が上がり,左目が下がる)に動 けば橋部より下の病変,反時計回り(右目が下がり,左目が上がる)なら橋部より上の病変.

※ステップ ビヨンド レジデント 6より引用


動画もYouTubeに落ちてたりするので、ぜひ、実践してみてください!


ではでは、明日は弟の運動会だし、レポートもあるので、今日はこの辺で!