{D5ACC216-9CB3-4A4D-B02A-A13D3D9316EC}

冬季講習で徒然草をやりました。
中学生向けの古文は易しいものが選ばれるので、イソップ童話など、おなじみのハナシも多いのですが、昨日やったのは三蔵法師の話。

三蔵法師といえば、夏目雅子さん!
ゴダイゴの歌にのって
堺正章さんの孫悟空やら
西田敏行さんの猪八戒やら
岸辺シローさんの沙悟浄やら
藤村俊二さんのお馬ちゃんやら
怒涛のように思い出します。

夏目雅子さんのお師匠さまも、大好きだったけれど、
本物の三蔵法師が、こんなふうに人間味溢れる方だったというのがなんだか嬉しくて。
好きなハナシなので、
今日は徒然草をご紹介したいと思います。

まずは口語訳。
ちかぷ流の意訳です〜。(´∀`)


「孫悟空でおなじみの三蔵法師が、インドに渡った折のおハナシです。

ホームシックの三蔵さま。
故郷の扇をながめては涙し。
病に臥せっては
「毎日毎食、カレーはもうムリ。
故郷のごはんを食べたいよ。
ビーガン中華のおミセを探してきて。」
と、ダダをこねなさった。

その事を聞いて、ある人が
「あ〜れほどの人が、
えらいナサケナイことを、
ヨソの国でやらかしちゃったもんですねぇ!
インド人になめられまっせ!」
と、恐い顔して言いました。

けれど弘融僧都のコメントは
「優雅で人間味のある方ですね。
三蔵さまは。」
だったそうですよ。
なんとまあ!
お坊さんくささがなくて、
ゆったり奥ゆかしい人格が偲ばれて…
弘融僧都のほうも
イイ感じのお坊さんやな〜!
と、私、ケンコーホーシは思いましたね。」

ちかぷ流  口語訳おわり。


本当に悟った方は、
恐い顔で怒鳴ったり
人をばかにしたり
へんにカッコつけたり
全然しないのですね
イツモシズカニワラッテイル   の。
宮沢賢治先生も 三蔵法師も  弘融僧都も
本当にすてき!
(*☻-☻*)(*☻-☻*)(*☻-☻*)



原文です。

「法顕三蔵の、天竺にわたりて、
故郷の扇を見ては悲しび、
病に臥しては
漢の食を願い給ひける事を聞きて、
『さばかりの人の、
無下にこそ心弱き気色を、
人の国にて見え給ひけれ』
と人の言ひしに、
弘融僧都、
『優に情ありける三蔵かな』
と言ひたりしこそ、
法師のやうにもあらず、
心にくく覚えしか。」

   
「優に情ありける三蔵かな」
というせりふ。グッときます!
非才な私には、
現代のことばでニュアンスを表現できません。
ここはこのまま読んで味わってほしい。

花のような言葉だと思います。