暑いですね。


今回は、そろそろ過去問を解く時期になると思うので、その話題を。過去にも書いた内容です。


では早速、過去問添削を何十年もしてきて、合格する生徒はどのように国語の過去問に取り組んでいるのかを書いていきます。

 

ポイントは3つです。

 

1・時間内に解き終わらない問題も、解き切る。

 

時間内に解き終わらないのはよくあること。ただ、時間外だから解かないままにするのはよくないです。


難関校ほど、設問同士が関連しているので、最後まで解かないと、どのような設問構成になっているのか、また最後の設問と今まで解いてきた設問はどのようにつながっているのか、体感ができません。


さらに、過去問を解く自分のスピードを正しく把握できないので、どのようにすれば時間内で解けるのか、分析もできません。


例えば、5分オーバーするとわかっていれば、時間を短縮するために何が必要なのかを考えて、5分縮める戦略を立てて、時間配分を変えていけばよいのですが、何分オーバーするのか、わからないとそれができません。

 

・ただの答え合わせではなく、間違い直しをする。

 

解答を見て○つけ、解説を見て理解する程度のものは、間違い直しとは言いません。


自分の間違った解答と正解の解答の違いを分析し、どうすれば正解にできるのかを学ぶことが間違い直しです。


自分が間違った理由より、解答が正解である理由を学ぶのです。


記述なら恐らく添削されるはずなので、その添削されたものを踏まえ、再度解き直しをしてみる。


選択なら、どこが解答の根拠なのか、それをどうやって探せばよいのかを学びなおす。

 

ここまでしっかり学習して初めて効果があります。


もし、わからない設問があれば、塾の先生に質問したほうが良いです。


第1志望校、とくに御三家など難関校に合格する生徒ほど、自分で質問をします。


国語の質問が少ないのは、解説が日本語で書かれているため、解説を読ん理解したつもりの人が多いからです。


もし本当に理解しているのであれば、次の過去問では高得点を取れるはずです。

でも実際は、そうではありません。

 

また文章の傾向は変わりますが、設問の傾向はそう変わりません。


もちろん、記述が多くなるなど、形式の変化はありますが、根本の設問の作り方は変わりません。学校の入試問題の方針に関わることなので。

 

一般的には記述問題が多ければ、それだけ難度は高くなりますが、渋渋や聖光など、じつは選択問題のほうが難しいという学校も存在します。


この難度については、やはりプロに分析してもらったほうがいいと思うので、塾の先生に聞いたほうが良いと思います。

 

3・戦略を立て直す


過去問を取り組んでいく中で、生徒の実力と入試問題との落差などがわかってきて、当初の時間配分など、過去問への戦略を修正しなければならない状況に直面することが多くなると思います。


こういう時にやりがちなのが、小手先のテクニックに頼って解くということです。


設問を先に読む、傍線部付近だけ読むとか、だけ、絶対とか強調する言葉がある選択肢は選ばないとか。


有効な場合もありますが、ほとんどが無駄な努力になるばかりか、今まで解けていた問題も出来なくなるなど、弊害もあります。


学校の先生の立場を想像すれば、わかるのですが、誰も自分達が苦労して作り上げた入試問題を小手先のテクニックで解いてほしくないと思っているはずです。


しっかりと考えて解いてほしいはず。


だから、自分は高度な入試問題に対応するために、思考テクニックとして、必ず思考を元に、考え方のパターンを教えているんですね。


まあ、平たく言えば、コナンみたいに体は子供でも、脳みそは大人になれってことです。


戦略の見直しポイントは、時間配分、解けない理由の深掘り、解く順番です。


捨て問戦略は後回し。


捨て問戦略をやり過ぎると、本質を見失います。捨て問探しばかりして、結局できるようにするという本質を見失い、得点が上がらないまま、本番を迎えることになります。

これでは本末転倒です。


特に解けない問題の深掘りは必要です。

この分析は、やはり国語科の先生と取り組んだ方がいいですね。


生徒の設問から解答までのアプローチを分析すれば、傍線部と照らし合わせることをせず、傍線部付近だけで考えているとかなどが、わかります。


それで解けないなら、少なくとも、この学校の入試問題は、その考え方を修正しないと得点は上がっていかないとわかります。


それが弱点補強にも繋がります。


このように、過去問としっかり向き合うことで、様々な修正点が分かると思います。


ちなみに算数でひとのびしてほしいとき、やはり国語力ある生徒は伸びやすいです。


算数得意、国語が酷く苦手な生徒は、結局算数でも行き詰まる傾向がありますね。


特に今の一部上位、難関校、御三家の国語は、国語の偏差値が、四谷偏差値50台、サビ偏差40台から50台前半なら太刀打ちできないです。


求められるレベルが高いからです。


今回は以上です。


では、また。


実りある受験を、良い一日をお過ごしください。


タカウジ