タイトル奪取へ、ベルキャニオンが極上の瞬発力を披露した。
小雨が降る美浦Wコースで外サトノジュピターを4馬身、中アウストルを2馬身追いかけた。徐々にペースアップし、強烈だったのは直線だ。最内に潜り込むと引っ張り切りの手応えで2頭をパス。あっさり1馬身突き放してフィニッシュと、万全の仕上がりだ。
「順調。前走(共同通信杯2着)は正直、余裕残しで使ったんで上積みもある。兄弟もこの時期に力をつけていったみたいだけど、この馬も同じだね」。橋本助手も満足げな表情だ。
「理想は広いコースだけど、いろいろな競馬を経験してきたし、兄弟を考えれば力の要る馬場にも適応力はあるはず。中山の1800メートルだとちょっとした出負けが致命傷になるので、何とかスタートを決めたい。そのためのゲート練習もしてきた」
兄が現OPのカミノタサハラ(弥生賞)、ボレアス(レパードS)、マウントシャスタ、キラウエアと、血統はハイレベル。課題を克服してアジア狩りを決めれば、クラシックの頂へ力強く突き進める。