まあ、おいしければなんでもよろしい。
たこ焼き、お好み焼きええなあ。
◇楽しく作って、おいしく食べて、笑顔になってね
コナモン文化の普及に取り組む「日本コナモン協会」(大阪市浪速区)などは、東日本大震災の被災地でお好み焼きやたこ焼きを振る舞う「コナモン支援」に取り組んでいる。
これまでに2度、岩手県内でたこ焼き教室などを開催し、今後も継続予定だ。
メンバーは「大阪のコナモンは話が弾むコミュニケーションフード。楽しく作っておいしく食べて、笑顔になってほしい」と話している。
同協会の熊谷真菜会長(49)は、95年の阪神大震災で兵庫県西宮市の実家が半壊し、飲料水の確保などに苦労したという。
東日本大震災後、被災地の子どもたちや、これまでコナモンを通じてできた東北の友人たちを支援したいと思っていた。
コナモン支援のきっかけは5月中旬、製粉業者の団体などで作る「コムギケーション倶楽部(クラブ)」(東京都)から岩手県での炊き出し活動への協力要請があったこと。
熊谷さんは「焼きたてを食べてもらいたい」と快諾した。
初めて被災地を訪れたのは6月。熊谷さんや大阪市内のお好み焼き店主ら4人が、死者・行方不明者計773人(9月8日現在)などの甚大な被害が出た岩手県山田町の避難所で屋台を設置。
鉄板で約800枚のお好み焼きを焼いた。
屋台の前には長い行列ができ、「ソースの味は久しぶり」と感激の声が上がった。
同町と、7月に同県大槌町で開催した無料たこ焼き教室では、被災した家族に「外はカリっと中はトロっと」の焼き方を伝授。
終了後に参加者に書いてもらった感想文には「大阪の味ありがとう!」「たのしいひとときでした。感謝しています」という言葉があったという。
熊谷さんは今後も被災地でコナモン支援をする意向。
「鉄板を囲んで、誰でも楽しめるのがコナモンの長所。
支援が生活の息抜きにつながれば」と話している。
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