飲食店PLの理想形
PLの科目を大きく分類すると、
「売上」「原価」「経費」「利益」の4つがあげられます。
PLの構造からすると、
売上がより大きく、原価と経費がより小さければ、
利益はより大きくなるということです。
でも、そうそうお店側の勝手な理屈は成り立ちません。
そこで、
飲食店における4つの項目の理想形とは
どのようなバランスなのかを知っておくことはとても大切なことです。
右下の図を見てください。
飲食店における営業利益は売上の10%が理想です。
(個人事業の場合は経常利益となります)
儲け過ぎは長く続きませんし、少なければ経営が成り立ちません。
売上の90%が経費となるのですが、
経費は原価と販売経費とに分けられます。
そして、飲食店では経費の中の「人件費」という費用が
異業種に比べて吐出して大きくなるというのが特徴です。
そこで、覚えてもらいたいのが
原価と人件費を合算した「FL費」と呼ばれる費用です。
このような見方は飲食店独特のものなのですが、
このFL費を売上の60%以内であることが飲食店PLの理想です。
このFL費内での原価と人件費の割合は、
業種・業態によって異なり、
この割合こそが飲食店の差別化ともいえるのです。
もう1つ覚えておいて欲しいのは、
家賃が売上に対して10%以内であるということです。
私が飲食店をPLから診断する場合には、
一番初めにこの数値をチェックしています。
つまり、このお店は家賃の10倍を売る要素を持っているかどうかという点です。
飲食店オーナーの方たちに一番関心があるPLですが、
意外とどの数値をチェックしたらよいのかが分かっていない人が多いようです。
売上と利益だけをチェックしてもお店の改善はできないのです。