大学卒業後、地方公務員となった俊(麗父)は23才の時、合コンで年上の女医と出会う。
彼女の名前は百合。当時25才。
俊は毎日決まった仕事を淡々とこなし、ほぼ定時で帰った後は特に何かすることもなく、スーパーで割引となったお惣菜を食べて、くだらないTVを見て過ごす毎日。
それとは裏腹に、大学病院で研究員をしている百合は、終電徹夜当たり前、医学一筋の生活を送っていた。
全く別世界で生きる百合に強く惹かれ、俊の告白より交際開始。
その後情熱的な愛を育み、翌年でき婚、翌々年には麗誕生。
百合は産休のみ取得後、仕事に励む。麗も可愛いのだが、研究にも没頭。博士号取得、深夜帰りも当たり前、普段は麗の寝顔しか見れない生活だったが、研究の合間の休日には思いっきり麗と一緒に過ごす。
一方俊は、相変わらずの定時上がりだが、出勤前とアフター5には麗との時間が待っていた。麗のためにご飯を作り、研究が忙しい百合の代わりに掃除、洗濯何でもこなした。
それまでの役場と家をただ往復するだけの日々とは一転したが、決して苦ではなかった。可愛い娘と、大好きな仕事に没頭す る美しい妻のためなら何でも頑張れた。
周囲の目は少し冷たく(あの家は母親は仕事一筋で娘をほったらかして云々…)、やはり麗も母親がいない寂しさを露にすることもあった。
それでも俊と百合は愛し合っていて、二人とも麗が大好きだった。春日野家なりの幸せを築いていた。
