暑くなるとところてんが懐かしく蘇る。
昔は何処のうちにも天突きと寒天用の
天突きでところてんを押し出すのが楽しかった。
祖母、叔母も入れて9人家族だったからところてん作りは一大行事。
これを再現するためには、まず片手桶を手に入れ、そしてプラスチックではなく本格的な木製の天突きを買い、最後に伊豆当たりのところてんを購入。
これで準備万端。
今は、パック入りのところてんが売られている。
パック入りの山芋と同じ、手軽と言えば手軽。
いろいろ調べたら、ところてんは、どうも昔より出世、偉くなったらしい、
お中元のギフト商品に格上げされて天突きとのセットで販売されている。
郷愁と体験を売っている?
ところてんは天草を煮詰めて作る、更にこれを信州で氷点下で寒ざらし(凍結乾燥)すれば寒天になる。
初めてところてんや寒天を作り出した人は天才だ。
ところてんに似たものにくずがある。
こちらは山の幸、鹿児島あたりで取れる葛根くずと言う巨大な木の根っこを使う。
これを水車を利用した杵でパウダー状にする。
福岡県朝倉市の秋月は、小京都として有名、そこで作っているところを見せてもらった。
くずきりは、京都の和のスィーツ、ところてんより高級品。
ところてんもくずも、それ自身には味はないが独特の食感が似ている。
くずは黒蜜、ところてんは酢醤油をかける。
但し、仙台だけは酢醤油ではなく砂糖をかける。