去年の5月末、お隣に請われてバラの花を差し上げた。
挿し木をやってみるという。
その時私は、バラの挿し木なんてうまくいかない、買ってきた苗でも根付くのは半分ぐらい、
挿し木で増やせるならイギリスのデービット・オースチンやフランスのジョルジュ・デルバールは商売あがったりですよと否定的なことを言った。
ところがである、6~7割ぐらいの打率で根付いた。
既に開花した白いバラの名前を聞かれたけど私が分からない、
写真を撮ってGoogleの画像検索をかけたら判明、有名な「アイスバーグ」だった。
英語では氷山だがドイツでは白雪姫というらしく、こっちの方がピンとくる。
今はコロナ戦争の真っ最中、バラ園は何処もクローズ。
戦火のバラと言えば「ピース」、新宿御苑でも古川庭園でもガイドの方が一番熱を込めて解説するバラがピースだ。
ナチス・ドイツがフランスにどんどん迫ってくる、緊迫の中パリがドイツ軍に占領されるのは時間の問題、まさに危機一髪!
苦労を重ねて作出された会心の苗が最後の飛行機でアメリカに飛びつ。
そして戦後になって、このバラは『ピース』と命名された。
メイアンが作出したバラは、『ピース』、『パパメイアン』、『ピエール・ド・ロンサール』、いずれも現在ではビックネーム。
百万本のバラは、ソ連が作った替え歌、
原曲は、大国に翻弄されたバルト海の小国・ラトビアの受難を暗示する曲、
原曲よりも替え歌が有名になった。