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常滑市大野町十王町「梅榮車」の麾振唐子の修復
大野谷文化圏活性化推進委員会は、平成26年度事業の一つとして梅榮車のからくり人形「麾振唐子」の修復を春日井市の萬屋仁兵衛工房の二代目人形師萬屋仁兵衛氏に依頼しました。
前棚で山車の行く先を浄める麾振唐子は、嘉永元年(1848)の二代目住田仁兵衛・眞守作です。長年の使用により、取り付け部分は激しく損耗しています。腰の部分は継木部が剥離し金具で補修してあります。足の付け根は抜けかけているので金具で止めてあります。滑車部分は摩耗しガタつきが激しいです。腕の付け根部分が、木部の摩耗と劣化により緩んでガタつきがあり、人形戯が滑らかにできません。足の付け根部分は特に負荷がかかる部位で、何度か抜け落ちたことがあり金具で抜け防止が施してあります。さらに補強する必要があります。長年の使用により、人形腰部の継ぎ合わせ部分が剥離し始め、早急に補強などの修理が必要な状態であることなどにより復元修復を行いました。
麾振唐子の修復の内容
・ 胴体締め直し…隙間、歪み、糊切れのため、分解修理、糸穴埋め直しを行いました。
・ 腕軸修理…軸のすり減りのため、樫材を使用し修理しました。
・ 腕ゴマ修理…ゴマのすり減り及び変形しているため、本桜材を使用し修理しました。
・ 糸新調…摩耗、サイズが合わないため、正絹絹糸中口に取り換えました。
・ 衣裳クギ新調…虫食いのため、セミクジラヒゲで製作しました。