米コロラド州のホームセンター店舗内トイレで、便座に塗られた接着剤
によって身動きが取れなくなってしまった男性が、助けの求めを無視された
として、10月末に店を訴えた。

 事故が起こったのは、コロラド州ルイビルにあるホームセンター大手の
ホーム・デポ。訴えたボブ・ドハーティさん(57)によると、2003年の
ハロウィーン前日に店舗内のトイレに入ったところ、便座に接着剤が
塗られていて、身動きが取れなくなったという。

 ドハーティさんは大声で救援を求めたが、この声を聞いた従業員が
無線で上司に報告したところ、上司は「誰かのイタズラだ」として、取り
合わなかった。

 接着剤はハロウィーンのイタズラで、塗られていたらしい。

 15分以上にわたって助けを求め続けたドハーティさんは、駆け付けた
救急隊員が便座のボルトを外して、やっとトイレから運び出された。
しかし、心臓のバイパス手術を受けた直後で、トイレに閉じこめられた時
に発作が起こり、気を失った状態で救助された。さらに、便座を体から
はがす際に、皮膚がはがれるけがを負った。

 ドハーティさんは、「ホーム・デポが悪い。しかし、私が非難しているのは、
(接着剤ではなく)助けを無視し、あの状態の私をほったらかしにしていた
点だ」と話している。

 ホーム・デポの広報担当者は、係争中の内容だとして、コメントしていない。