マリナーズは19日、城島健司 捕手(33)の退団を発表した。
球団によると、城島が家族や友人のいる
日本でプレーしたいと希望したもので、
契約期間は2年残っているが、家庭の事情などが理由の場合は
解除できる条項がある。
城島は2006年から日本選手では初めて「大リーグ捕手」としてプレー。
1年目に147安打を記録するなど、攻守ともに優れた捕手として評価された。
しかし、故障などもあり、昨季から出番が大幅に減っていた。
■マリナーズ ・城島健司捕手の話
「深く考え、熟考した結果、帰国して日本での野球を再開しようと決断した。
大リーグのレベルで、素晴らしい競技を経験でき、
この4年間は素晴らしいチームメート、コーチ陣と過ごせた特別なものになった。
夢を実現する機会を与えてくれたマリナーズ球団に感謝している。
難しい決断でしたが、まだ高いレベルで競技できる今が帰国する潮時と感じている。
家族と友人の近くでプレーするということが大きな要因だった。
応援してくれたシアトルのファンと別れるのを寂しく思う。ありがとうございました」(共同)
■マリナーズ ・イチロー外野手の話
「(城島退団に)突然クラブハウスからいなくなってしまうことが寂しいです。
ただこの2年間、ジョー(城島)の悔し涙を何度も目にしてきて、
いろんな思いがあるのだろうと想像していました。
難しい決断であったと思いますが、その決断がいかなるものであれ、
ジョーが前に進んでいけるものであると信じています。
僕の中の生涯のチームメートであることに変わりありません」(共同)
■マリナーズ・ズレンシック・ゼネラルマネジャーの話
「帰国するというジョー(城島)の決断を尊重する。
ジョーは素晴らしいチームメートであり、素晴らしい選手だった。
4年間の貢献に感謝している」(共同)
■ソフトバンク・竹内孝規球団最高執行責任者の話(城島の古巣)
「初めて聞いた話。これから編成の方と相談しなければいけない。すべてはこれから」
家族のや友人のいる日本でのプレーを希望したと伝えられるが、
そうなると当然気になるのが、どの球団で復帰するかだ。
すでに一部スポーツ紙では、阪神が獲得に動く方針を固めたと報道。
5年ぶりにBクラスに沈んだ阪神の補強の課題として、
強打の捕手が挙がっていることを理由としている。
07年にはメジャー1位となる・465の盗塁阻止率を残している。
メジャー移籍前のダイエー、ソフトバンクでは
在籍11年の平均で・299、211本塁打、699打点の打棒だけでなく、
チームのまとめ役としての働きが高く評価されていた。
阪神はこの働きに、40代の正捕手の矢野、
中心打者の金本の低迷などが重なり、
新たな人材としての城島に白羽の矢を立てた格好だ。
ただ、これだけの人材を阪神以外の球団が放っておくわけがなく、
争奪戦はし烈を極めそうだ。
阪神サイドは年俸5億円に出来高払いなどの付帯条項をつけるもようで、一歩も引かぬ構えだ。