12年前のゲーメスト…シューティングゲームの衰退?※過去ログサルベージ | C.I.L.

12年前のゲーメスト…シューティングゲームの衰退?※過去ログサルベージ

2004年07月06日

シューティングゲームの衰退?

 

ゲーメストの12年前の記事かーずドン


今日、一番心を動かされた記事がこれ。


ゲーム創世期の頃はハードの性能に限界があったため、開発されるソフトはどうしてもアクション、シューティングに偏っていました。


TVゲームと呼ばれる娯楽の出発点は、テニスだのブロック崩しだの、ちょっとグレードアップしてパックマンに代表されるドット食い系(通称ドットリ君)だのといった、一つのドットを動かす、つける、消す、色を変えるという単純な物でした。今となっては神話の時代の話ですけど。


で、ドットからかろうじて絵と呼べなくも無い(あからさまなドットの集合体だけど、薄目で見れば絵に見えなくも無い程度)レベルになり、その”絵らしきもの”をアクションさせられるようになり、そして衝撃のというか、TVゲーム創世期のアイデアの集大成とも言えるスペースインベンダーが登場と。


その後は今でこそ有名ゲームメーカーとしてふんぞり返っているアソコとかアソコなんかが、スペースインベーダーをコピー&改造するという荒技で業界参入してきたり、それに怒ったスペースインベーダー販売元のタイトーが裁判沙汰を巻き起こして大騒ぎになったりという黒くて心温まるお話があっt…


話がズレましたごめんなさい。


早い話がアクションにしろシューティングにしろ、”ドット”をどう動かすかという単純な表現しかできなかった時代では数少ない選択肢として持てはやされたけど、ハードもソフトも飛躍的な進歩を遂げて、様々な表現、選択が可能となった今では、昔のような隆盛は望めないというだけのことではないでしょうか?


ただアクションもシューティングも、『誰にでも理解できるわかりやすいゲームジャンル』ではあるので、いつまでも滅びることは無いと思います。ただ、他の要素とのミクスチャーのし易さから、アクションの方がまだ明るい未来がありそうですけど。(対戦格闘、パーティゲームなどはアクションゲームの発展系でしょう。)


で、アーケードゲーム業界でのシューティング&アクション受難の最大の理由は、このゲーメストの記事にも少し書いてありますけど、インカム(お客が投入するお金)を集められなくなったからだと思います。


シューティングやアクションは言ってしまえばプログラムを覚えるゲームで、敵の配置や弾が飛んでくるタイミングを覚えれば1コインでダラダラ遊べてしまうという、店側からしてみたらインカムを集め辛い迷惑なジャンルです。


発売当初は目新しさもあってインカムも入りますが、次第に一人の客が1コインで長々と占拠するようになり、発売後1ヶ月もすれば『一日中稼動している割にはインカムはすずめの涙』というのが、10年ほど前のゲーセン業界におけるアクション&シューティングの実情でした。


それに1コインで長く遊べない人(ようは下手な人)は、もっと長く楽しめるゲームの方に目が行きますしね。


そんな店側の都合もあって、シューティングとか一人用のアクションゲームはあまり仕入れてもらえなくなり、対戦格闘ゲームというインカム効率の良い新ジャンルが幅を効かせ始め、いつの間にか店の隅に追いやられる可哀想なジャンルに落ちぶれてしまったのでしょう。


店に仕入れてもらえなければメーカーも収益になりませんから、限られた開発ラインはその時代の流行に合った、より仕入れてもらい易い商品のために使わざるを得ません。店側の需要のない商品は、市場から姿を消していくことは当然なのです。


ただ、そういった各メーカーの偏りすぎがゲーセン業界の寿命を縮めてしまったのですが、それはまた別の機会に…。