東村山市議 薄井政美氏にインタビュー | C.I.L.

東村山市議 薄井政美氏にインタビュー

渦中の人と呼ぶのも失礼ですが、現職の東村山市議である薄井政美氏に取材を申し込みました。





この方が薄井政美市議。


実は薄井さんがまだライターだった頃にもお会いした事があるんだけど、前にお会いしたのはいつだったか…。去年の中頃とかかなあ。


で、薄井さんはライター当時からマジメで誠実な人柄で知られており、私が薄井さんの一件を知るキッカケになったのも、心の師匠である某三代目葵マリーの 「荒井!アタシが世話になった薄井さんが困ってるから何とかしろ!以上!」 という一言があったからだったりする。


あの気難しい葵マリーが 「あの人はホントいい人だよ。」 と言うんだから、本当にいい人なんだろうw


それに薄井さんの応援サイト を見てもらえれば分かるけど、本当に大勢の賛同者が集まってるし、純粋に人柄で築き上げた信頼ってヤツなんだろうね。


別に誰と比較してるわけでもないけどね!



それはともかく。


公務で忙しい中、私ごときのために時間を割いて頂けたので、今回は薄井さんの思いの丈を存分にぶちまけて頂こうと思う次第である。




<以下インタビュー形式でお伝えします>

※太字=薄井氏



-どうもご無沙汰してます。荒井です。今回は色々とお聞きしたい事があるのですが、いきなりですみませんが朝木・矢野両市議についての見解をお聞かせ願えますか?


「僕も人間ですからそれは言いたい事も山ほどありますけど、市議という立場ですからまずは公務が第一です。それに僕達に支払われている給料は全て税金ですよね?ですから東村山市民の皆さんが納めてくださった税金の無駄遣いになるような言動はしたくないんです。」


-それは朝木・矢野両市議の言い掛かりへの対応になんか時間を使いたくないという事でしょうか?


「はい。そんな事に時間を使う暇はありませんし、もしそんな事で手一杯になってしまったら、それこそ市民の皆さんに対する裏切りじゃないですか。」


-しかし薄井さんを応援している方々は、抗議しないと薄井さんの議員生命が危ないと危機感をお持ちのようですが?


「ご心配いただけるのは有り難いですけれども、こんな冗談みたいな話で辞職させられたりはしませんよ。その点に関しては東村山を信じてます。ただ、今回の一件で性風俗産業やアダルト産業へ視線が集まったのは良い事かもしれません。」


-どういう事でしょうか?


「やはりそういった風俗産業で働いている方というのは、どうしても世間からの風当たりが強いですから。差別感情など含めて人権とは何かとか、そういった事を考え直したり議論をする良い機会なのではないでしょうか?自分の進退は別にどうでもいいんです。セクハラという単語の意味や職業差別が問題になって、世間の皆さんがそれに注目してくださるという状況の方を大事にしたいです。」


-薄井さんはこれまで朝木・矢野両市議に対して表立って反論はしていませんが、取材の申し込みは他にも来ているのでしょうか?


「はい。新聞社や週刊誌など興味を持って下さっているマスコミの方々はおります。ですが正直言って困惑しているというのが本音です。取り上げてくださるのは有り難いんですが、やはりもっと公務に時間を費やしたいんです。東村山の置かれている状況は決して楽観視できませんから。」


-東村山の市政に何か問題があるのでしょうか?


「まず700億円以上借金があります。それなのに宣伝下手というか、さらなる無謀な出費をしようとするというか…。」


-宣伝下手というのは、例えば東国原知事のようなアピールが出来ないとか、そういう事でしょうか?


「そうですね。例えば小さな話ですけど、東村山市のサイトがあるんですが、そこのトップページに広告枠を作っているんです。そこに色々な広告を載せて広告料を頂いているのですが、今現在7枠も空いているんですよ。ただでさえ借金だらけの市なんですから、そういう細かいところも力を抜かずに、少しでも市の財政難を軽くしていかないと。」

※東村山市のサイト

http://www.city.higashimurayama.tokyo.jp/


-例えば東村山市にある広告代理店とかに依頼するという形は出来ませんかね?


「市内の代理店さんじゃなくてもアリだとは思うんですけどね。それに他にも上手にアピールすれば市の財源として見込める物が色々とあるんです。23区から意外と短時間で来れる場所(※池袋からは30分) なのに、田舎ですから畑が多いんですね。そこでは梨とかブドウとかブルーベリーとか様々な野菜や果物を栽培してまして、梨狩りなんかも出来るんですよ。それに採れたての野菜の無人販売所なんかも市内だけで30箇所もありますし。」


-無人販売所って山梨だとか長野だとかの村によくあるアレですか?


「はい。そういう場所って田舎に住んでると普通ですけど、都心の人からしたら物珍しいじゃないですか。30分程度電車に乗るだけで来れますから、休日に気軽に家族で散歩しに来て頂いて、お子さんに芋掘りだの果物狩りだのを経験して頂いたりとかね?それにこれは全然知られていないんですが、東村山には都内で唯一の国宝建造物があるんです。」


-ほう、それはどういった建物でしょう?


正福寺というお寺 がありまして、そこは東京都でただ一つの国宝建築物なんです。だけどさっきも言いましたけど宣伝不足なんですよねえ。欲しくても国宝がない土地なんかたくさんあるのに。」


-確かに私も知りませんでした。

「そういう勿体無いところが凄く目に付くんですよ。仮に個人レベルでももっと様々な宣伝が出来ると思うんですが、市として大々的に宣伝してとか、東村山のこういう素晴らしいところをアピールして、というのが下手なんですよね。ポテンシャルとか潜在能力はあるのに、宣伝下手が災いして無駄にしてしまっているというか。もっともっと可能性のある土地なんですよ。東村山は。それを広く伝えて行きたいし、本当に何とかしたいと思います。」


-個人レベルでもとおっしゃいましたが、薄井さんご自身でやっている事などはありますか?


「これは議員になる前の話なんですが、自分に出来る事として東村山の食べ歩きブログ を作りました。東村山って美味しいお店が結構あるんですけど、あまり知られていないんですね。それにこの辺の人達ってあまり外食をしないんです。仮に外食するとしても都心の方で食べちゃって、こっちに帰って来てからは寝るだけとか。だから地元の人でも、地元の美味しいお店をあまり知らないという。」


-私も地元の飲食店を紹介するコンテンツには妙に力を入れてます。地元の美味しいお店とか素敵な場所って、なぜか他人に紹介したくなりますよね。手弁当な上に飲食代が膨大にかかるとしても。


「そうなんですよ。それにせっかく良いお店があるのに、地元の人にそれが伝わってないから、あっさり潰れちゃったりして悲しいんですよね。だからじゃあ自分で紹介して行こうと思って300軒以上も食べ歩きました。」


-あ、でもその食べ歩きブログって確か朝木・矢野両市議に叩かれてませんでした?


「またその話ですか!(笑)」


-スミマセン!向こうの完全なる言い掛かりだというのは分かってるんですが、アチラの言い分だと、そういう薄井さんの思いが立候補に向けて飲食店に貸しを作るためだったとか、なんかそういう論調に変換されてたのを思い出しまして。


「まあ何とでも言ってくださいよという気持ちですけどね。それにしても食べ歩きブログを始めたのって数年前ですよ?僕はそんなに前から虎視眈々と立候補の機会を狙っていたんですか(笑)」


-きっと彼らの脳内ではそういう策士という事になってるんじゃないかと(笑)


「あ、そんな話よりもちょっと聞いて欲しい事があるんですけどいいですか?」


-はい、なんでしょう?


「外部の人にちょっと意見を頂きたい案件があるんですけど、僕の話を聞いてどう感じるか教えて頂きたいなと。」


-私なんかでよろしければどうぞどうぞ。


「実は今、東村山の駅前に大きなビルを建てるプランがあって、それがもう実際に動いているんですね?地上100mくらいの大きなビルなんですけれども。」


-駅前に100mのビル、随分と景気の良い話じゃないですか。テナントを一杯入れたりして駅前の活性化を図るとかそういう目的でしょうか?


「まさにそれについてなんですよ。実はそのビルを建てる事自体にも問題があるんですが、実際に動き出してしまったので置いておくとして、そのビルの中身が大問題なんですね。」


-ほう。


「確かに地上100mという東村山にしては大きなビルなんですが、1階にスーパーが入って、2階にほんの何件か飲食店が入って、他は公益施設とマンションなんですよ。」


-公益施設というと何でしょう?


「フィットネスクラブとかスポーツクラブみたいな物を入れるつもりらしいです。」


-大きなスーパーを入れて、飲食店のテナントも入って、フィットネスクラブにマンションですか。んー、まあ普通と言えば普通な感じはしますが。


「ところがね、水まわりが悪いからフィットネスクラブと言ってもシャワー程度しか置けないんです。大浴場とかプールとかそういうの一切なし!それに高さはあっても面積としては狭いので、ショッピングモール的な使い方も出来ません。一つの階に入れられるテナントも2軒程度だと思います。そんな駅前ビルってどう思います?」


-シャワーしかない…?ええと、郊外だと普通はほら、カップルで水着着用で入れる大きな温泉プールがあったりとか、敷地の広さを利用した都心じゃ絶対に出来ないような目玉施設があったりするじゃないですか?今お聞きした限りだとそういう人の目を惹く要素が何もなくて、ただ単に "妙に高層建築の雑居ビル" が駅前に出来る程度にしか感じないんですが…。


「そうなんです。だから大問題なんですよ。東村山の外にいる人だと冷静にそういう分析が出来るんですが、市の体質なのかもの凄く閉鎖的なんですね。鎖国主義というか。だから外の世界がどうなっているか分からない。よって外の世界での現在の主流がどうかとか、他の土地だとどういう形で収益アップを図っているのかとか、そういう思考がないんです。この駅前ビルの酷さがその象徴です。」


-確かにそのビルの計画は私みたいな素人が聞いてもダメ~な感じがしますよ。こんな無策無謀な計画立てたの誰だ!みたいな。少なくとももっと 「レア度が高いブランド店がある!」 とか、「このビルに来れば1日遊べる!」 とかキャッチーな要素を作らないとビジネスにはならない気が…。


「市が借金抱えて大赤字なのに、そんなビルに100億単位の税金を突っ込むんですよ?そんな金額をこんなビルで回収できると思いますか?そうやって指摘すると、富裕層が大勢このビルのマンションに引っ越して来てくれれば問題ないとか、信じられない答えが返ってくるんですよ!」


-いや、富裕層はそんなショボくれたビルに引っ越さないで、もっと魅力的な場所を探すと思います…。


「外から見ればまさにその通りなんです。誰に聞いてもそう言いますよ。それが東村山の抱えてる大きな問題なんです。僕の公約は情報公開の徹底なんですけど、このビル計画にしても市民に対してもっと早い段階で情報を公開していれば、絶対に建設自体が流れていたと思うんですよね。回収の見込みのない税金の無駄遣いなんですから。だけどそういう大事なところで隠蔽癖みたいなものが出てきてしまう。結果として市の財政がどんどん悪くなる。そうすると東村山が力を入れている福祉事業なんかに関してもしわ寄せが来てしまいますよ。」


-その閉鎖感とか密室会議的な市政を改善する方法はあるんでしょうか?


「今すぐに始められる事として、僕らはインターネットを利用した議会中継を要求しています。それは今の市長さんも賛成して下さっていて、本気で始めようと思えば始められる話なんですよ。議員の誰がどういう思想を持っていて、現在どんなプランが持ち上がっているかとか、市民の皆さんに簡単に把握してもらえますし。」


-それは現実的だし良い話なんじゃないですか?


「ところがねー、いざ実際に早く中継できるようにしてくださいと迫るでしょう?すると動画用のサーバがないとか、サーバを準備する余裕がないとか、そんな返事しか返ってこなくて、いつまで経っても話が進まないんですよ。」


-え~?駅前に利用者や入居者が集まるかどうかも分からない無駄な高層ビルを建てる予算があるなら、サーバを買う余裕もあるでしょう!?


「返す言葉もないです(笑)」


-あの、失礼な事を言いますけど、東村山って宣伝が下手なんじゃなくて、"情報" という物に対する認識が甘すぎませんか?情報公開にしてもそうですし、情報収集にしても、情報発信にしても同様に。


「はい。僕も出版界の出身ですからそのご指摘はよく理解できます。外の情報を調べもしない、宣伝も下手、そして隠蔽的な体質。典型的な村社会なんです。これはどうにかして改めないといけません。」




と、せっかく面白いお話を聞かせて頂いたのに、あまりにも長話になってしまったため、次の取材相手との約束の時間に…。もっと色々なお話を聞かせて頂きたかったのですが、一先ず薄井さんとはお別れする事となりました。


薄井さんは取材中、しきりに東村山の閉鎖的な空気に対して 「これは変えないとダメだ!」 とおっしゃっていました。駅前のビル計画の酷さもそうだし、他にも色々と弊害が出てきてしまっているそうで。


東村山という土地に長く住んでいる人間は、村社会的な体質が普通に感じるようになってしまうんだろうけど、薄井さんは東村山に引っ越して来たのが7年前なんだな。なんでも奥さんの実家が東村山にあったからとかで。


だから東村山で生まれ育った人よりは、"他の土地と比べた時の東村山のおかしさ" に敏感なんだと思う。


それに出版界出身というのもあるし、東村山市の情報の取り扱い方の下手さについて苛立ちを感じてるんじゃないだろうか?



という訳で、朝木・矢野両市議に 「違法セクハラ市議」 だとか 「風俗マニア」 だとか酷い侮辱を受けている薄井政美市議はこういう人だよ、というご紹介でした。


読んでくれた方それぞれが 「薄井政美ってアレコレ言われてるけどどんな人間なんだ?」 と考えて下されば幸いです。


いつか一緒に食べ歩きしたいなあ。(オレの地元の一押しと東村山の一押しで勝負とかw)




■参考リンク

・薄井市議応援サイト

http://www.ganbareusui.com/


・薄井市議のブログ

http://usuimasayoshi.blog98.fc2.com/


・薄井市議が立候補前にやっていた食べ歩きブログ

http://plaza.rakuten.co.jp/higashimurayama2/