夏に始まった麻護人(あさもりびと)育成講座に次いで、お二人目の育成講座が始まりました。




介護職で働いているみわさん。
この方との出会いは一年前、真備の豪雨災害がきっかけでした。麻に興味を持って下さり、小さな麻飾りを買って下さったのだけれど、それきりになっていました。
が、共通の友達であるめぐみちゃんを通じてそのご縁が再び繋がり、先日パークホームズ岡山店さんにひょっこり顔を見せてくれてお話しているうちに育成講座を受けたい!と言って下さったのです 爆笑



育成講座を受けたい!と言って下さる方、興味を持って下さる方は何人かいらっしゃるのですが、大抵の方は「やりたいです」とは言ってくれるものの、そこから先にはなかなか進みません。

お金が…とか、時間が…とか言っているうちにあっという間に半年一年経ち、そのうちやる気も薄れてくるようです。なので、私も無理矢理にお勧めはしてません。当人が「この日からお願いします!」「いつなら出来ますか?」というくらいの勢いを持って行動をおこさないと一歩も前に進めないばかりか、どんどんやる気がなくなっていくのが目に見えるからです。



ですが、みわさんは本気でやりたいと思ってくれたようで、すぐに日にちが決めて来てくれました。



初日は總總(そうそう)を立ち上げたむっちゃん(南井睦子さん)のお話や日本古来からの伝統文化である麻のお話、特に今年は令和天皇の大嘗祭が行われる特別な年でもあるので、そのお話等から始まって、戦後法律によって禁止された麻のいきさつや世界で麻に対する扱いがどうなっているのか、などざっくりではありましたが、お話させて頂き、いざ基本の紐よりを。



綿や羊毛は「紡ぐ」と言い、藁は「なう」と言いますが、麻は「よる」と言います。また、糸にする作業も木綿や生糸は「紡ぐ」と言いますが麻は「績む(うむ)」と言います。
麻が身近にあったほんの数十年前までは当たり前だったこれらの言葉も、麻を見る事も触れる事もなくなった現在では忘れられてしまっています。



それでも、神社やわずかに残る伝統文化、伝統行事の中に麻はひっそりと受け継がれているのですが、殆どの人はそれすら知らずに過ごしています。



麻農家であり、日本麻振興会の会長である大森由久さんは「麻を神事だけに留める事なく、昔のように日常生活の中に取り戻したい!だから変にスピリチュアルに偏らない麻、それこそ真っ直ぐ伸びる麻の茎のようにぶれない使い方をして欲しい」と言われています。



麻を特別視するあまり、偏った扱いをしている人が多い中、大森さんの言葉は私の心の指針となっています。



それは、神前にお供えする物を見ればわかる事です。


米、塩、酒、麻



このどれもが神聖であると共に日常生活の中になくてはならない当たり前の物です。現在、この中で塩は体に悪い物としてなるべく摂らないようにという間違った意識が蔓延し、同時に麻も体に悪い毒のように言われていますが、どちらも本来は、なくてはならない大事なものです。



なので正しい知識と共に、麻を知り、麻を扱う仲間が増えるのは心強い事だと、嬉しく思ってます。





例によって、延々とお話ばかりしていて、写真はこれ一枚しか撮ってないのですが、楽しくて深い時間でした。



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まで。仲間が増えるのを楽しみにお待ちしています。