木賊温泉てさ、
トクサって読めないよね。
まだ会って間もない頃
オレ、温泉が好きなんだ
と海が教えてくれた。
都心から200kmも離れた、
しかも、メジャーとは程遠い寂れた温泉。
国道の脇の道をわざわざ、そこに行くため
だけに入っていく。
トクサオンセン、いいよね。
川沿いのせせらぎが良かったなぁ。
ちょっと熱かったかなぁ。
と、私は答えたけれど
この時、疑問しかなかった。
なぜ急に、木賊温泉の話題が出たんだろう。
なぜ、私がそのへんぴな場所の小さい温泉へ
行ったことがある、、、と知ってたんだろう。
まるで一緒に行ったかのように
普通の話の続きみたいに
寝る前にふと思い出に浸る時間のように
海は話すんだ。
いつも、そう。
私たちは、パラレルワールドの
どこかで一緒に生きてきんだ
