こんにちは
わたしが精一杯生きてる間に
随分と
暑くなりました
夏だから暑くて窓を開けて
でも音を止めることができなくて
部屋の外にわたしが聞いてる
音楽のかけらたちが
溢れるこの夜が
わたしは好きだ
またこの季節がきて
すごく嬉しく思う。
きっともう少しすれば
街はすこしだけ水の中になって
呼吸がしやすくなる代わりに
すこし体がベタついて
わたしが聞いてる音楽のかけらは
より一層綺麗に響いて
きらめくんだと思う
涼しい風を出す機械に
久しぶりに電気を通して
わたしが暑くならないように
頑張ってもらった
冷凍庫に
色とりどりの
甘いアイスを入れる季節がきた
1日1個の約束だけど
わたしはわたしの知らない間に
いつのまにか大きくなって
2個食べてもお腹が痛くならなくなった
小さい頃に
約束を破って二個食べた日は
嬉しくてすこし
ニヤニヤしちゃうような
見つかったらどうしようってゆう
ドキドキと手のひらに汗をかいて
下に触る冷たい甘いのを喜んだ
夏のせいって言葉が
たくさん頭によぎって
わたしは愛しく思ってるはずの
夏のせいによくする
あの子とケンカしたのも
アイスを二個食べたのも
大好きなネックレスが切れたのも
ネイルを落とし忘れたのも
アイフォンの画面が割れたのも
暑くて行くのが面倒になったのも
街の真ん中で君と
キスをしたくなったことも
全部夏のせい
ぜんぶだよ
撮りためたフィルムがたくさんある
多分一年経ってしまったのもある
でもまだ現像に出さない
出さなくていい
すこしずつ
思い出を思い出せばいい
こんな事があったよねなんて話すのは
わたしには多分まだ早い
久しぶりにスーツを着て出かけた
スーツを着るには暑くて
でもなんだか
似合うようになった気がして
すこし嬉しくて
明日は何を着よう
明日はどんなアイシャドウにしよう
大好きな跳ね上げたアイラインと
わたしのかわいいまつ毛が踊れるように
すこし色をつけたい気もする
君に会う大事な日につける
大切な口紅をバックにしのばせるのは
また今度にする
それじゃあ
またキミが笑顔になった時に