暫くして戻った女将の顔色は曇って居ました。
「しつっこいのよ、東電って。」
次のような話でした。
女将は8年くらい前はこの町でホテルを経営して居ました。
このゴルフ銀座では名も通って居たホテルです。
それが道路が整備され、ゴルフも東京から日帰りコースになると、
閑古鳥、ついに任意整理に至ったのです。
そんな女将の前に、運よく、似合いの建物が有りました。
そこを借り受け、料亭を始めました。
料亭と言っても、お客を部屋に通すだけで、居酒屋と大して変わった居ません。
しかしホテルから引き継いだ床の間の置物などが、
顧客のプライドを満足させて結構な繁盛ぶりでした。
この狭い町、特に目立って居ました。
東電は、「ホテルの契約は女将個人になって居る。ホテルとは関係ない。
払わない場合は電気を止めるしかありません。」と迫っているようです。
電気は2か月以上の滞留は出来ません。それでも300万。
今まで1万とか2万払っていたが「これでは少なすぎる。もっと増やしてくれ。」とうるさいらしいです。
電気が止められては困るし、弱って居ます。
特に名義の知識があるわけでなし、ホテルでも個人でも同じと言う考えだったでしょう。
それに任意整理と言ってもきちんとしたやり方かか、それも解りません。
女将が付け加えました。
「私、もう8年になると言っても、あの頃の借金を今でも相当返して居ます。
それさえなければ私も楽ですが。」
続きます。
「遠い方はともかく、ホテルの生鮮食料の仕入れは殆ど地元です。
任意整理をしてので
その時は落ち着きましたが、また今のような商売をやりだすと
何らかの関係も出てきます。特に、つけ買いが必要の時はか顔見知りに頼ります。
それらの方はホテルで迷惑をかけて居ます。そんあ人の持ち出されると嫌とは言えないのです。
地元だけですが少ない金額では有りません。」
「やっぱり会社の整理は破産でないとまずいかな。」こんな疑問が出ます。
「どうでしょうかね。若干違うかもしれませんが。
任意整理と言っても、配当を頂いた後は、残債の請求は今後一切しません。
と言う一筆は頂いて居ます。ですから争えば勝でしょう。
と言って争えばその後の商売には大きく影響があるでしょう。
相手もすべてが解って居て、請求してくるのです。」
フェアとは言えないやり方です。
ただ、これと全く同じ話が、今日電話で舞い込んできたのです。
会社整理した。
そして会社は、今までの従業員が全然違う会社を作って
今までと同じものを同じ工場で作って居る。
自分は1社員としてその会社を手伝って居る。
同じ町の業者が急に4年前の買掛を請求に来た。会社は違うし、ましてや4年前だ。
時効にもなって居ると思うが、なんせみんなが顔見知りだ。
根本は倒産しても破産しても借りたお金は払わないといけないと言う考えだ。
だから、断るにも断れないで困っている。
何か良い断り方は無いだろうか。
倒産して整理をしたところが旧債を払って居る話は多いです。
顔見知りでないと強く出れるが、なまじ知っているとどう仕様もない。
強くは言えないしいです。
そしてそれが再建の足も引っ張っているのも事実でしょう。
強く出るべきか、それとも妥協して少しでもは払うべきか、
私は決まった答えが有りません。
法を作った人は紺あことも予想していたのでしょうか。

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