職権乱用~松任谷正隆著 を読了。
タイトル及びカバーから、何の本かは全く想像できないが、
内容は『車の感想文』です。
公式ブログ には
「サルにもわかるインプレッション」を目指して書き下ろした生活臭濃厚型カーエッセイ
と書いてあり、まさしくその通りの内容だ。
ちなみに、著者は松任谷由美さんの旦那さんネ。
内容は、車の知らない人が読んでもわかる(楽しい)語り口で、
小難しい専門用語とかは一切なし。
カージャーナリストの肩書を持つ著者ではあるが、
専門家にありがちの、オタク?なインプレはなく、
車単体だけでなく、生活環境を加味して書いてあるところが面白い。
要は、著者が職権乱用を駆使して、借りてきた試乗車が
『買いたいか?否か?』って言うことを主眼においた本。
たぶん、著者は自分のために車を借り、インプレを書いているので、
専門誌とかにありがちの
『ステアを切った時にヨーの立ち上がりがああだこうだ・・』
『VDCの介入がすごく不自然で、スポーツ走行に不向きだぁ・・』
『もう少しロールセンターを下げれば、リアの滑り出しが滑らかに・・』
なんて、話は一切なし。
こういうインプレが出来る事が専門家の意義であるとは思うのだが、
実際は、そんなインプレは読んでいても楽しくないヨネ。
もっと、楽しい車雑誌しないとダメだよと言うアンチテーゼから
このような、わかりやすい本になったと思われ、
金銭感覚以外※は、共感が持てる内容です。
『金銭感覚以外は・・』ってところですが、本中にてBMW130 M-スポを試乗中に、
BMWの担当者に電話して思わず、「この車(試乗車)を今、買いたいんですが!」の件のことネ。
フツーの人は、試乗車を売ってくれとは言いません。たぶん・・・