本日の妄想 | ゴモラでございます

ゴモラでございます

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待っているはずの彼女がいない。
学級委員に聞くとすでに「帰宅」したとのことである。

終礼が終わるチャイムとともに、急いで教室を飛び出す。
まだ、帰宅中のはずだと不確かな思いのもと、学校を出ると
すぐに目の前に見える見滝原川の河川敷に向かって
やや、小走りに走り出す。

夕方になればやや、肌寒いものの走っていると
体が温まってくるのを感じる。
河川敷を利用したグランドでは、野球部の連中が
様々にトスバッティクングをしているのを横目で
見つつ、更に走る速度を上げる。

まだ、「彼女」には、追いついていない。

僕は、「鈴木ゴモラ」15歳 見滝原中学の3年生だ。
今年は受験の年で親に急かされての塾通いの毎日。
市内にある見滝原北高に入るのが関の山だろう。

毎日、学校に通い、その後、塾へ行って夜遅く
帰宅する毎日の繰り返し...
生活に変化は無く、ただ、目の前にある
ぼんやりとした未来に向かってだらだらと
過ごしている...そんな毎日だ。

前に「彼女」が河川敷沿いにとぼとぼと歩いて
いるのを見つけ、ハァハァと息を整えつつ、
彼女の横へと歩を並べる。

ゴモラ「今日は、ずいぶんと早いんだね」
マミ「ええ...ちょっと、用事があるから早めに学校をでたの」

巴マミとは、幼いころからの幼馴染みだ。
子供の頃は、明るい子だったが、一年前に
両親を交通事故で亡くしてすっかりと
元気を無くしてしまい、やや、ふさぎ込みがちな
性格となり、クラスでもあまり話さない
大人しい子になってしまった。
そこの頃から、「早退」が多くなり、夜遅くまで
家を空けて「外出」しているとお袋から聞いたことがある。

僕は、そのことについて彼女に詮索しないし、
また、彼女もそのことについては、僕に話そうとはしなかった。

僕は、彼女と帰宅するこの河川敷の帰路が大好きだった。
学校でのたわいの無い話をすることが僕の唯一の楽しみで
もあったのだ。
おそらく、マミは僕が彼女に好意を持っていることを
うすうすと感じているようだった。
しかし、そしらぬ振りをしてそのこと
をはぐらかしている様にも見える。

彼女は、僕のことをどう思っているんだろうか。

彼女も最近では、打ち解けてきて笑顔を見せるようになって
いたのであるが、今日は様子がおかしいようだ。

マミは、僕の顔を見ようともせずに歩度を進めて僕と並ばないように
とでも意識しているようだ。

ゴモラ「今日はどうしたんだい?」
マミ「わたしね...見ちゃったの...」

ゴモラ「何を?」
マミ「ゴモくんと賀田さんが一緒にいるところ...」

賀田とは、最近九州から転校してきた隣のクラスの子である。
「賀田 里奈」(かた りな)成績も良く、顔立ちも僕から
言わせれば、まぁ、悪くない。
牧師(プロテスタント)の娘だが、素行が悪いのが玉に傷。
スタイルも良く、「大人びた」雰囲気で
性格的にやや何有りを差し引いても、
クラスの男子に人気のある女の子だ。
(イメージ:前髪パッツン、黒髪ロング 栗山千秋風)
$ゴモラでございます

午後からの理科の実験に備えて別棟にある「理科準備室」
で当番の賀田は、僕を捕まえて無理やり準備作業をさせ
、ちょっかいを出して戯れたいた、あの時の事か...

しかし、別棟は、普段生徒があまり出入りしないところ
で「一緒にいるところ」を見られるはずはない。
なんでマミはそのことを知っているんだろうか...

マミ「ゴモくんと賀田さん、すごく楽しそうだった...
ゴモくんは、あんな感じの女の子が好きなの?...」
ゴモラ「そんなことはないよ。あいつ、しょっちゅう
難癖つけて僕に突っかかってくるんだよ」

正直言って賀田がなんで僕を相手にするのかがわからない。
あいつだったら、もっと僕よりカッコいい男子がいるのに...

辺りは、夕暮れ時でだいぶ暗くなっているようだ。
一歩前を無言で歩くマミの姿がやけに小さく見える。
ゴモラ「おい...」
たまりかねて、マミの肩を掴み、歩いているのを
止めた。
彼女の肩が小刻みに揺れているのを手の感覚より
伝わってくるのを感じる。
ゴモラ「お前...泣いているのか?」
彼女の肩を掴み、振り返らせると
彼女は大粒の涙を流していた。

やれやれ、僕は、軽くためいきをついた。

ゴモラ「賀田は、ただの「友達」だ。
僕はいつだってマミのことを...」

そこまで言って僕は、彼女の顔を見た。
まるで、吸い込まれそうな美しい瞳だった。
沈みゆく夕暮れに包まれた黄昏色の彼女。
マミは、儚げにそっと目を閉じた。
胸の鼓動は、早鐘のように大きく
躍動し続け、押さえ切れないその「衝動」
を抑制できずにいた。
僕は、おそるおそる黄昏色に満ちたの唇に近づいて...

ドン!!!
後ろから激しい衝撃を受ける。
ゴモラ「うわっ!」
マミ「きゃぁ!」
「やっと追いついたYO~」と二人の間を割って
汗まみれの賀田が飛び込んできた。

ゴモラ「なんなんだよ!お前は!」
賀田「待ちわびったって顔だね!ゴモッチ!」
賀田「ん~、マミチャ!チョリ~ッス!」
マミ「あ...賀田さん。」
賀田「なんだよぉ~、先に帰っちゃう
なんて水臭いなぁ!
一緒にTogetherしようぜ!」
ゴモラ「お前は「ルー大柴」かよ!」
賀田「メガチョリッス!」
ゴモラ「訳わかんないよ!もう!」
賀田は、二人の只ならぬ雰囲気に気づいたのか
賀田「おっ、もしや、おフタリさん、出来てるの!」
賀田「ねぇ、チューばすると(をするの)?チューばするなら
はよせんね(早くしなさい)チュー!」
ゴモラ「チューチュー、うるさいよ!お前の祖先はネズミかよ!」
マミ「賀田さん。私と鈴木くんはそんなんじゃないから!」
賀田「え~、じゃぁ、ゴモッチのこと好きじゃないんだね!」
マミ「そ...そうよ...鈴木くんのことなんてちっとも
好きじゃないわ!」
ニヤニヤと賀田は、僕の顔を眺めている。
賀田「ゴモッチ!振られちゃったね!かわいそぉ~!キャハハハハ!」
ゴモラ「ほっとけ!」

僕は内心ちょっとショックだった。
それは、本当にマミの「本心」なんだろうか。

賀田「二人が付き合ってないんだったらぁ、じゃぁ~、
里奈がゴモッチと付き合ってあげる!」
ゴモラ「!」
マミ「!」
ゴモラ「お前、言うに事欠いて何言い出すんだよ!」
マミ「...」
賀田「いいじゃん、じゃぁ~、ダーリン、里奈が
チューしてあげるね!」
マミ「え...ちょっと...」
賀田は、両手でしっかりと
僕の肩を掴み、可愛らしく
首をかしげて僕の顔に顔を寄せてくる。
大人びた「香水」の匂いが僕の鼻腔をくすぐり、
艶やかな唇が近づいてくるのを拒みきれずに
なすがままに彼女のされるがままに身を委ねる。

マミ「いやぁぁぁ」ドン
マミは、賀田を勢いよく突き飛ばすと
その場にペタリと座り込んだ。
賀田「きゃぁぁぁ」ドシン
ゴモラ「おい、大丈夫か!」
倒れこんだ賀田を腕で引っ張り
起こした後、パンパンと勢いよく泥の付いた
スカートを手で払うと座り込んだ
マミを見下ろすように言った。

賀田「マミチャ、マジになり過ぎ!
だって、マミチャ、ゴモッチのこと
「好きじゃない」んでしょ!
だったら別にいいじゃん。
いつまでもヘンな意地張っていると
本当にゴモッチを取っちゃうからね!」

賀田は、僕とマミがお互いに素直になれないこと
を知っていたんだと思う。
だから、あんなことをわざと彼女の前で
やったんじゃないだろうか?

加賀「はよ、帰らんとおやじにがらるっけん
先にいくけんね。ほんならば、(早く、
帰らないとお父様に叱られるので
お先に失礼します。それじゃぁ)ダーリン、
明日も学校で遊ぼうね!」
投げキッスの素振りをしておどけて走っていく
賀田を見送った。

ゴモラ「おい...マミ...大丈夫か?」
すっくと勢いよく立ち上がると
マミ「モテモテで良かったね!
ダーリンさん!」
いきなり、強烈な平手打ちを僕に
お見舞いすると振り返りもせずに
足早に駆けていった。

ゴモラ「おいおい、そりゃねえだろ!」

地平線に沈む眩しい夕日を眺め、
呆然と僕はその場に立ち尽くしていた。

明日はきっといい天気だろう。

ニヤニヤしながら入力しているおれ...
キモイ!すんげぇキモい!
なんか...すごく...悲しい気分になってきました。
妄想中はすごく楽しいんだけどね。
文章力を付けて長編が書きたいね。
上手くなったら「まど☆マギSS(ショートストーリー)」
コンテストに出場したいです!(エッチなのはなしで!)

明日も頑張るね...うん...