私は独身です。
あ、別に嫁さんの募集をしているわけではありません。
いや実は独身のためか、夫婦間の感情の機微というものにイマイチ私は鈍感なように感じてしまうのです。
例えばご夫婦の遺言についての相談を受けたりすると、不動産などの名義を夫婦の共有名義にしている場合が案外多かったりします。
で、そういったご夫婦は「夫婦として一つの遺言書を作りたい」といったご要望があったりするのです。
そして共有名義の財産については「先に死んだ方が相手の持分を相続するようにする」、というようなご要望をいたします。
私たち行政書士などの法律職であれば、ご夫婦連名での遺言書作成はできないことは知識として常識ですが、やはり専門職でないと知られてないこともあるんだなぁ、と実感します。
そうすると、「夫婦で一つの遺言書を作れないのだから、ご夫婦の一方に対して持分を相続させるといった遺言書は夫婦として一つの遺言書には通常まとめて記載することはできない」ということになるわけです。
前提としては、たとえ夫婦であっても人格はそれぞれ別の独立した「個人」であるので、遺言書を書くという権利も他人に影響されず、個人として行使すべき重要な権利、ということになるのかなと思います。
夫婦といえど「他人」なのです。
とは言え、法律の世界は法律の世界として、夫婦間の愛情のような感情は法律的な考え方とはまた違ったものなんだろうと推測するのです。
推測?そう推測なのですよ。
私は独身ゆえに推測するしかないのです。
あ、ホントに嫁さん募集ってわけじゃありませんよ