「及び」と「並びに」の違いってご存知でしょうか?
先日メール作成時に、どちらを使えばよかったのだっけ?
とふと疑問に思ったので調べてみました
契約書やメールのやり取りなど、
ビジネスシーンでよく使用される「及び」と「並びに」。
どちらも物事を並べて述べるときに使う言葉で、
同じような意味で使用していると思いますが、
実は使い方の違いがあるのだそう!
「及び」について
複数の物事を並列して挙げたり、
別の事柄を付け加えて言ったりするのに用いる語です。
置き換えるなら「と」や「も」、「そして」。
例えば「ケーキ及びタルト」ならば、「ケーキとタルト」「ケーキもタルトも」
「ケーキ、そしてタルトも」ということになります。
「並びに」について
前後二つの事柄をつなぐのに用いる語です。
これも「と」や「また」といった言葉に置き換えることができますが、
「及び」とは異なり、前後の語は異なるレベルや異なる種類だというニュアンスを持ちます。
例えばケーキとおかきなら、洋菓子と和菓子というグループで
区分することができるので、「ケーキ並びにおかき」となります。
※何を同列として扱い、何を扱わないかは使う人の裁量に任せられています。
「及び」と「並びに」の使い分け
前後の語のレベルや種類が同じである時は「及び」。
前後の語のレベルや種類が異なる時は「並びに」。
例えばケーキ、タルト、おかき、わらび餅という言葉を区分するとき、
ケーキとタルトは「洋菓子」、おかきとわらび餅は「和菓子」と区分できるので、
「ケーキ及びタルト、並びにおかき及びわらび餅」となります。
「及び」「並びに」のどちらも複数の言葉をつなぐ役割を持っていますが、
述べる内容によって使い分けましょう。
法律における「及び」と「並びに」の使い分け
上記はビジネスシーンや日常生活における一般的な使い方で、
法律や公用文・公文書における「及び」「並びに」の使い分けには厳密なルールがあります。
例えば法律においては「並びに」は単独では使用しません。
「AとB」という、単純に並列された語句を接続する場合に、
「A並びにB」という書き方はしないということです。
「並びに」は「及び」と併用する形で使われるので、
「A及びB並びにC」となるわけですね。
ちなみに「又は」と「若しくは」も
日常では同じようなニュアンスで使用されていますが、
法令用語の上では厳格に使い分けられているそうです。
気になった方はぜひ調べてみてくださいね
それではまた!