不戦敗の恐怖
穴吹工務店の会社更正申請にはびっくりした。
穴吹工務店は、マンション販売につき他の超大手と異なる戦略を取っていたので、競争で負けることはないと思っていた。
今回の事態も、決して競争で負けたことに起因するわけではない。
穴吹工務店の戦略は完璧だった。
絶対に超大手ゼネコンとミートすることはない。弱者の戦略を完璧に使いこなしていた。
通常なら経営難になることは絶対にないだろう。
しかし、この事態だ。
理由不明。
しいていうなら、不運にも不況の波に飲み込まれたということだ。
会社更生は、一言でいえば経営者全員一掃の退陣手続。
民事再生とは似てるけど全然異なり、今までの経営陣は去り、今までの戦略は死ぬ。
先に挙げたとおり、戦略は間違ってなかったと思うのだが…。
怖すぎる世の中だ。
不況とか簡単な言葉にまとめているけれど、そんなレベルじゃない。
かつて暗黒の木曜日と称された世界恐慌。
「恐慌」とか大げさな…と思っていたけれど、戦争なんかよりずーっと恐怖であり、この用語に初めて納得がいった。
小室哲哉の曲が急に売れなくなった理由は誰も知らない。
こうゆう理由不明の事業失敗は本当に怖い。
ご無沙汰
ちょっと前まで、思いつきたことやその日考えたことはすぐさまブログにしておこうって思っていた。
できたてほやほやの思考については、鮮度の良い言葉がぽんぽんとついて生まれてくる。
ズダダダダっと勢いよく作り上げた記事はテンポもよくて心地いい。
10代の若者の叫びに心を打たれることがあるように、若さあふれるストレートな記事には迫力がある。
この迫力こそがブログの命だ。
そう思っていた。
しかし、最近新たな発見があった。
思考は寝かせておくことも必要らしい。
心の奥底に沈めておいては、こけが生え錆がつき、いつの間にか朽ち果ててしまうだろうと思っていた。
が、そうではなかった。
寝かせておいた思考は、いつの間にかフワっと昇華して香りを漂わせてくる。
一種のかたまりだった思考は、香りという気体となって一気に体積を増やす。
そして、他の思考とうまくまじりあう。
熟成された思考には、勢いや迫力とは違った、落ち着いた渋みがあるらしい。
だからと言って、渋みだけでは物足りない。
ボジョレーヌーボーを楽しみに待つ人が多いのは事実だ。
来シーズンの西武ライオンズには、菊地雄星投手がいる。
そして、工藤公康投手がいる。
どういうバランスでファンを楽しませてくれるのか、楽天ファンの僕も楽しみである。
きっとブログもそうゆうものだろう。
わかっていた
タレントで現在拘留中の酒井法子さんが所属していた事務所から解雇を通告された。この報告を弁護士から受けた酒井さんはこうコメントした。
「こうなることはわかっていた。」
同じくこうなることはわかっていたのが、自民党の選挙大敗である。
ここ数か月のマスコミの報道により情報を仕入れる国民としては、どう見積もってみてもこうなることはわかっていた。
「呆然とする麻生総理」的な表題がついた画像がネット上紙面上あふれ返っているのだが、彼自身だってこうなることはわかっていたのではなかろうか。
今回の選挙で民主党が勝利した要因はいろいろあるだろう。
民主党のマニフェストへの期待や自民党への不信感など、民主党へ票を投じた国民としてはそれぞれの思いがあるのだろうが、個人的に1番の要因だと考えているのはもっと別なところにある。
それは、「民主党が勝てるかもしれない」という雰囲気である。もっと正確に言えば「民主党が勝ってもいい」という雰囲気だ。
ちょっと前まではこんな空気はなかったはずだ。
どんなに自民党の政権が不信を抱かれても、「次の首相は誰だ?」という程度の関心でしかなく、自民党それ自体が引きずり降ろされるという事態は想定されていなかった。
ところが、小沢一郎が民主党入りしたあたりから状況が変わっていった気がする。
小沢は民主党入りしてから裏方へ周り、草の根運動とも言うべき民主党の土台作りに徹していた。この土台が固めに固められ、いつの間にか民主党が勝っても許される状況が生まれた。
民主党が勝つかもしれない、という段階から民主党が勝っても良いという段階に移ったことはものすごいことだと思う。
漫画スラムダンクで、湘北高校という無名チームが王者山王工業を苦しめたとき、一時は観客が湘北を応援するものの、いざ本当に山王工業がピンチとなると観客は山王工業側に回る。
サッカーワールドカップ日韓大会で、スペインとイタリアを苦しめた韓国は称賛されつつも、スペインとイタリアを破ってしまったことに納得しているサッカーファンは多くはない。
王者が敗れることに誰もが期待はしているが、誰もが王者の勝利を望んでいる。
変化に期待しながらも、心の底では安定を望んでしまうものだ。
たぶん小沢は民主党入りした当初から、民主党が政権交代を果たすその瞬間を想定していた。
国全体において民主党が勝つことが許される空気を作り上げた彼の勝利であり、彼だけが、当時からこうなることをわかっていた。
ひまなときに考えていること1
iPoneはすげーなと思う。
正確に言えば、iPhoneを売り出そうと思った人がすげーと思う。
iPodはすでにかなりの数が世の中に出回っていて、また、携帯電話はそれ以上に普及しているのが現状だと思う。街中で調査したとき、携帯とiPodを持っていない中高生はどれくらいいるのだろう?ってくらい多くの人が双方を所有している。
iPoneは、携帯とiPodを足したような機能であろうと思われるのだが、通常ならば先に挙げた現状下においてこのような商品は販売しない。理由は簡単で、携帯もiPodも足りているからだ。
よくよく考えて見れば、iPoneを欲しがる理由などあるはずがないのだ。
それなのに、iPhoneは多くの人に待ち望まれて発売開始し、現在に至って売上をぐんぐん伸ばしている。
ほめるべきはiPoneを売り出した人の戦略だ。
何がすごいのかと言うと、iPhneを売り出そうとした人は、世の中の多くの人が「iPhoneを所有しているのだという地位」を欲していることをよく理解していることだ。
他人から「いいなぁ」とうらやましがられる状態を作り出すことは、エモーショナルな戦略として販売初期段階において絶大な力を発揮する。
かつて「たまごっち」というおもちゃがバカ売れしたが、あれもエモーショナルである。すでにプレイステーションが世に出回っていた当時において、どう考えてもあの程度の機能のおもちゃが売れるのは不自然だ。
タカ&トシというお笑いコンビのタカは、いつもライオンマーク入りの服を身につけているのだが、いっときそのマークプリントが売れたりもした。一種の流行と言えばそうなのだが、結局は持っている人を見て「いいなぁ」という感情に訴えることで成功する。
エモーショナルは、本来市場たりえないところに市場を切り開くという強さがある。一番最初にも述べたが、iPoneを必要とする人は本来いないはずだが、それでも売れる。
ただ、エモーショナルは持続しない。
エモーショナルな戦略に乗じ、そのままこの空気に乗っていただけの経営者は失敗する。
iPhoneを売り出しているソウトバンクは超一流企業なので、必ず新たな戦略に切り替えると見ている。
個人的には、エモーショナルによって売れたものを持続するには、ブランド化させていく他ないと思っている。
ブランディングについては1つの大きなテーマとなるので触れないが、ブランドというのは僕らが日常でよく用いるブランドと同じ意味だと思ってもらえればいい。
iPodやソフトバンクは、すでにそれ自体がブランドたりうるものなので、iPhoneをブランド化させて売れ続けるのはソウトバンクでも苦労するに違いない。
ただ、典型的なエモーショナル戦略を用いて商品を売り出したことはやっぱりすごいと思う。
キャプテン本田
サッカーオランダ1部リーグを騒がせている日本人選手がいる。
本田圭祐選手だ。
本田選手は、今年1部リーグに昇格したVVVというチームに所属しており、そのようなチーム状況ながら3試合連続でゴールを量産している。VVVのサポーター達だけでなく、オランダリーグの多くのファン全員が本田選手に注目している状態である。
yahooニュースは本田選手の活躍をいち早く取り上げてくれるので、僕としてもうれしい限りである。
ここ3試合の活躍によって本田選手を知った方も少なくはないと思うが、僕個人としては彼が高校生だったときから注目していた。
彼は、高校時代石川県の星稜高校サッカー部に所属しており、高3の冬の全国高校サッカー選手権では同校を初の全国ベスト4へ導いた立役者である。
全国大会が始まるまで、僕は本田圭祐選手を知らなかった。
大会が始まり、僕の縁の地である新潟代表北越高校を破った那覇西を破り、また、これまた僕の縁の地である宮城県代表仙台育英高校を破った前橋商業を破ってベスト4入りしたのが星稜高校であった。
そして、その星稜高校のキャプテンで10番を背負った選手が本田圭祐選手だった。
自分がひいきにしているチームを破った相手にはぜひぜひ上まで進んでほしいという願望があったわけだが、本田選手の左足がその願望を見事に打ち砕いてくれた。
いずれの試合においても、試合の中心にいるのは確実に本田選手であり、「こいつはすげーぞ」と思わずにはいられなかった。
彼がボールを持つだけで僕はワクワクした。
ファンタジスタと呼ばれる巧みなボール使いとは違ったが、力強いプレーは僕を魅了した。
ミッドフィルダーという中盤のポジションでありながら、フィジカルの強さをみせつけるプレーは日本のサッカーの常識を超えたものである。日本人のように小柄な体型の人種では、体格のいい人は前線もしくは守備に配置されがちで、中盤の選手はどうしても小柄になってしまう。これだけの強さをもったミッドフィルダーはキャプテン翼の世界だけだと思っていた。
キャプテン翼並みの活躍を期待したあのときから、まだ5年。
あのとき高校サッカーで僕をワクワクさせてくれた選手が、たった5年間で今度は欧州サッカーでワクワクさせてくれるとは。
勇気が湧いてくるね。
