逆愛 原作

好きなシーンをご紹介していく

コーナー照れ ⇦連載していきます!

 

 

附:本作品来自互联网,本人不做任何负责,内容版权归作者所有!

 

今回は畏畏と池騁が付き合う前の相手に対する想いを紐解いていき、

実際二人はいつ付き合い始めたのかを考察したいと思いますハート

Part15-2

 

 

●畏畏の想い

黄蛇に絞殺されそうになり、

意識が戻って初めて口にしたのは、お金のことでした笑い泣き

まだお金>池騁な畏畏

 

姜小帥は呉所畏の光を失った瞳を見て胸を痛め、また案じるように尋ねた。 

「かなり辛いんだろう? ああ……普段ちょっとした頭痛や風邪でも俺のところに来て大げさに痛がってたのに、こんな状態じゃなおさらだな」

呉所畏は唇を動かし、振り絞るように数文字を吐き出した。 

「……あの商人は、捕まったか?」

姜小帥のこめかみがピクッと動いた。これだけ大騒ぎしておきながら、まだあの金のことを気にかけているのか。

「安心しろ、昨日捕まったよ」

呉所畏は瞬時に気力を取り戻し、居ても立ってもいられない様子で聞いた。 

「……じゃあ、俺の金は戻ってきたか?」

「当たり前だろ。あいつは池騁の金も盗んでたんだ、返さないわけがない。こっそり聞いた話じゃ、お前の財産被害の査定額は20万だ。おい、お前、結局儲けたな」


呉所畏は内心ほくそ笑んだが、表面上は神妙な表情を装った。

 「……まあ、合格点だな」

姜小帥はどう笑っていいか分からなかった。 懸念が解消されると、呉所畏はようやく池騁のことを思い出した。

「……あいつは?」

姜小帥は言った。

「さっき医師に呼ばれて出ていった。たぶん、お前の病状について話してるんだろう」


ーーーーーーー

オナニー見せられ寝込んで、実家に顔を2人で出したとき、『こいつ、思ったより良い奴なのかも』と口にしてます。

ユエユエと池騁を別れさせた後、スッキリせずもやもやが引きずりました。「離れたくない、手放したくないんだ」と開業パーティーのとき口にします。このとき既に心惹かれているものの、認めようとはしない。

そもそも畏畏の性格上、無理!嫌!嫌いこいつ!

って思ったら絶対身体なんて許さないだろうし、池騁だから身体が反応する!というのも好きの現れなのかもデレデレ

 

でも、もし池騁がお金もちじゃなかったら、この二人どうなってたんだろニヤリ

最初は、お金に引き寄せられている感がある畏畏

のちに、お金<池騁となるわけですが、きっかけはお金持ちの効果は大きいと思う笑い泣き

 

 

●初めて好きと口にした日

ユエユエが人を使って小籠包を殺そうとして畏畏がケガしてしまい、手当するシーン

 

「俺がもし一歩来るのが遅れてたら、お前は今日、ここでくたばってたんだぞ(人生おさらばしてたんだぞ)!」

池騁は血走った眼で呉所畏に向かって怒鳴り散らした。呉所畏は一言も発せず、目尻にはうっすらと涙が浮かんでいた。

「その姑息な知恵を絞らなきゃ死ぬのか? ろくでもない騒ぎを起こさなきゃ死ぬのか? お前が『英雄が美男子を救う』なんて芝居を打たなきゃ、俺のお前への好きが減るとでも思ってるのか? お前が一発殴られて、痛い思いをしなきゃ、俺が心配しないとでも思ってるのか? もしそんなにドタバタするのが好きで、自分を痛めつけるのが好きなら、次は直接俺のところへ来い。一度でたっぷり飽きるまで遊んでやる!」


池騁の言葉は非常に辛辣で、呉所畏の小さな心臓はキュウキュウと締め付けられた。


「お前が俺のために何をしたかなんてことは、俺がお前を好きかどうかには何の関係もない。お前が一日中ひまわりの種を食って日向ぼっこして、何一つしなかったとしても、俺は変わらずお前が好きだ」

 


●心と身体がちぐはぐ

体は正直なのよねニヤリ

池騁から5日でその気にさせろと言われ元カレの帰国を嘘つく姜小帥。最終日時間まで耐え続ける畏畏 

 

 

夜八時過ぎ。呉所畏は今にもバラバラになりそうな体をひきずってベッドに這い上がった。この一晩を無事に乗り切るために、あらかじめ睡眠薬を四錠飲んでおいた。ベッドに横たわると、すぐに眠りに落ち、一つの夢を見た。

 

夢の中で、彼と池騁はあの診所の狭いベッドで一緒に寝ていた。池騁が彼に言った。

「おまえに約束したことは、必ずやり遂げる」

その言葉を聞いた瞬間、呉所畏は目を覚ました。外はまだ暗く、時計は十一時を指していた。呉所畏は崩れ落ちそうになった。

 

どうして、もう一時間遅く目覚めてくれなかったのか?ふと、池騁が本心を打ち明けてくれたあの夜のことを思い出した。あの時もこうして一分一分時間をやり過ごしていた。当時は気づかなかったが、時計が零時を過ぎたのを見た時、急に心が安らいだのだ。あの日、汪碩の誕生日に、池騁はあいつのために自分を泥酔させ、呉所畏に本音を語った。あの言葉を、呉所畏は今でもはっきりと覚えている。あと一時間。道が空いていれば、ここから一番遠い池騁のマンションまで三十分かかる。つまり、三十分さえ耐え抜けば、もう何の心残りも持たずに済む。

 

どうやって耐える?

本、テレビ、映画……どれも目に入らない。掃除をする気力もない。ぼーっとしていると余計にイライラする。……考えに考えた末、最後に残された道は「股間に手を突っ込む」ことだけだった。運が良ければ二回戦くらいして、三十分はやり過ごせるだろう。だが、今日のこのコンディションでは、ちゃんと起(た)ってくれるだけでも御の字だ。呉所畏は目を閉じ、目の前でいろいろな「花姑娘(お姉ちゃん)」たちの大きな尻がプリプリと動く姿を想像し始めた。


お姉ちゃん、お姉ちゃん……呉所畏は心の中で念じたが、手元の「そいつ」は全く反応しない。イライラして動作が乱暴になっていき、気持ちいいどころか自分を痛めつけているような気分になった。

 

……しばらくの間必死に堪えたが、呉所畏の肩から力が抜けた。自暴自棄になって思った。 

「最後にもう一度だけ、自分を甘やかしてやろう。どっちみちこの一晩を過ぎれば、あいつと俺の関係は終わるんだから」

そう思うと、無理やり脳内から追い出していた「池騁」を呼び戻した。すると、手の中の「小畏(ジュニア)」は瞬時に生き返った。

 

ゆったりと、穏やかに、あの親密な瞬間の数々を回想し、思い出の柔情の中に堕落するように沈溺していく。

 

「あいつと一度でもしたことのある奴は、その後誰とベッドに入っても、目を閉じればあいつの影がちらついて、一生離れなくなるらしい」 

「これほど深く根を張った毒腫瘍を取り除ける奴なんているか? おまえにできるか? 無理に決まってる」

 

突如として脳裏に浮かんだ二つの言葉が、呉所畏のリズムを完全に乱した。雑念を振り払おうとするが、思い通りにはいかない。

 

「あいつがもし俺の前に現れたら、俺が即座に犯して、息の根が止まるまで突きまくってやる!」

 

脳内では池騁と汪碩がシーツを転がっている情景が上映され始めた。まるで真実を目の当たりにしているかのようだ。池騁のあの陶酔しきった眼差し、激しく荒い喘ぎ声、そして何度も汪碩の名前を呼ぶ声が、耳元に鮮明に響き渡る。

 

呉所畏の手の中にある「それ」は、瞬時に萎縮した。

 

それは、彼がこれまで執着してきた原則や信条が、強大な精神的拷問を受けて無残に萎縮してしまったかのようだった。悔しさ、苦しみ、不甲斐なさ、胸を締め付ける痛み……あらゆる負の感情が一気に押し寄せ、傷ついた胸の中に積み重なり、もはや耐えきれなくなっていく。

 

ついに、爆発した。

 

十一時半、呉所畏は歯を食いしばってベッドから這い起きると、二つの眼球から怒りの炎を噴き出し、凄まじい剣幕でドアへと突進した。心の中で荒々しく叫ぶ。

 「歌が書けようが、肝が据わっていようが、ヤリ心地が良かろうが、知ったことか! あいつは俺のものだ、この呉様のものなんだよ! おまえはどこへなりとも消え失せろ!」

 

勢いよくドアを引いて開けた瞬間、その足が凍りついたように止まった。

 

威風堂々とした強靭な体が入り口を塞いでいる。彫刻のように鋭い顔立ち、覇気に満ちた二つの眉、そして微かな笑みを浮かべていた。

 

「11時59分まで粘ってから飛び出してくるかと思ったが、おまえの忍耐力を過大評価していたようだな」

 

呉所畏はしばし呆然としたが、突然怒声を上げると、池騁に狂ったように飛びかかり、その首筋を激しく噛み砕かんばかりに食らいついた。血の臭いが鼻を突き、歯が真っ赤に染まっても、決して口を離そうとしなかった。

 

池騁はただ、噛まれるままに呉所畏を抱きしめていた。

 

長い時間の後、呉所畏は嗚咽し、もはや噛み続ける力もなくなり、二粒の熱い涙が池騁の襟元にこぼれ落ちた。

 

この瞬間、池騁は不意に罪悪感に襲われた。 どうしてこれほど強硬な手段で、あいつを屈服させようとしたのか? あいつはただ要領が悪くて、少し頑固で、少し鈍感なだけだ。もう少しの忍耐を持って、もっと時間をかけ、もっと宥めてやれば、あいつの心のしこりも解けたかもしれない。それを血肉ごと抉り取るように強引に奪えば、痛くないはずがない。

 

長い沈黙の後、呉所畏が口を開いた。

 

「おまえは、俺のものだ」

 

千軍をなぎ倒すような池騁の鋭い視線が瞬時に和らぎ、大きな手で呉所畏の両頬を包み込むと、低く二度笑い、確かな声で告げた。

「おまえのものだ」

 

呉所畏はさらに独占欲を剥き出しにして言った。

「あいつを抱いちゃダメだ!」

池騁は口を呉所畏の耳元に寄せた。その吐息は荒い。

「あいつを抱かないなら、おまえを抱く(操)までだ」

次の動作に移ろうとした時、呉所畏は厳粛にそれを制止し、再び念を押した。

「俺を抱いてる時に、あいつのことを考えるのも禁止だ」

このガキ、今日はどうしてこうも注文が多いんだ?

池騁には理解できなかった。

「おまえを抱いてる時に、あいつを想ってどうするんだ?」

 

「自分で分かってるだろ! 忠告しておくが、あいつにどれだけ才能があろうとおまえには関係ない。これからおまえの耳には俺の素晴らしい歌声しか響かせない。あいつがどれだけ身体能力が良くても気にするな、おまえが気にかけるべきは俺の首や胸の傷だけだ。あいつの肝が据わっていようが勝手だが、他人の節操のなさを基準にするな。俺の自尊心を『意気地なし』と捻じ曲げるのもやめろ……」

 

この、内容がさっぱり分からない忠告の中から、池騁はある一つの事実を察した。姜小帥は口が軽いだけでなく、かなりの妄想狂だということだ。

 

この素晴らしい雰囲気を壊したくなくて、池騁は話を元に戻し、呉所畏の尻の二つの肉を掴みながら、わざと尋ねた。

「どうして俺に抱かれる気になったんだ?」

 

呉所畏はうつむいて指を弄り、沈んだ声で言った。

「そんなこと言ってない」

池騁は呉所畏のその様子に心が疼き、肉を揉みしだきながらまた聞いた。

「じゃあ、なんて言ったんだ?」

「俺はおまえが俺のものだって言っただけで、他には何も言ってない」

池騁は畳み掛けた。

「じゃあ、おまえは俺のものか?」

 

男相手にこんな会話をすることに呉所畏はひどく照れを感じたが、池騁の詰め寄る勢いを回避することもできず、仕方なく苛立たしげに返した。

「当たり前だろ、愚問だ」

池騁の胸から漏れる笑い声には、万物を飲み込むような覇気が宿っていた。その手を両臀の内側へと滑らせ、鋭い視線で呉所畏の顔を熱く見つめる。

 

「俺の人間だという証拠(憑証)が必要だ。今の世の中、証明書がなきゃやっていけないだろ? おまえが『池騁証』を持っていなければ、将来俺が逃げた時、どこへ追いかければいいんだ?」

 

呉所畏は鼻で笑った。

「逃げたら好都合だ。別の奴と証明書を作るまでだ」

 

池騁の大きな手が呉所畏の襟元を掴み、隣のソファへ放り投げると、のし掛かってキスを浴びせた。

「命が惜しくないどこのどいつが、俺、池騁の人間をさらおうなんて言うんだ?」

 

言い終わるか終わらないかのうちに、命知らずな人物から電話がかかってきた。呉所畏が時間を確認すると、ちょうど零時だった。心臓が跳ね上がる。池騁はその緊張を察し、素早く彼の手を握りしめた。

「大丈夫だ、親父だ」

そう言うと、一時的にソファから離れ、ベランダへと歩いていった。

 

「今どこにいる?」池遠端が聞いた。

池騁は淡々と答えた。

「友達のところだ、何だ?」

「今すぐ家に帰ってこい」

「今は手が離せない」池騁は拒絶した。

 

池遠端は強硬な態度に出た。

「おまえが今すぐ帰ってこないなら、私は明日、その友達の会社を叩き潰す暇ができるぞ」

池騁がベランダから戻ってくると、呉所畏はまだソファの上に大人しく横たわっていた。体は疲れ切っていたが、精神状態は悪くないようで、池騁に向かって手を招いた。

「ほら、証明書の続きをしよう」

 

その言葉を聞き、池騁の中で二つの相反する感情が衝突し、キノコ雲のような爆発が起きた。俺がここまでこぎつけるのにどれだけ苦労したと思ってるんだ! あいつが自分から求めてくる日を、髪が白くなるほど待ちわびていたんだぞ! 手まで差し出してきたのに、俺はそれを掴むことすらできないのか! 池騁は内心で歯を食いしばった。池遠端の前で余計なことを吹き込み、自分の楽しみを邪魔した奴が誰か突き止めたら、男だろうが女だろうが、犯してから殺してやる!

 

「親父に呼ばれた。一度戻らなきゃならない」

池騁は言った。

呉所畏の顔色が変わった。

「……本当に、親父さんなのか?」

池騁は呉所畏を安心させるように見つめた。

「用が済んだらすぐ戻る。家で寝たりはしない」

呉所畏は珍しく物分かり良く、黒く輝く大きな瞳で池騁を見つめた。

「じゃあ、早く行ってこい。待ってるから」

池騁は後ろ髪を引かれる思いを必死に抑え、ドアを出た。

 

呉所畏は「帰ってくるのを待ってから寝る」と

殊勝なことを言っていたが……二分もしないうちにソファで眠りについてしまった。無理もない、数日間の極度の不眠の末に心が安らいだのだ。体の要求が最優先されるのは必然だった。

 

●郭子の復讐

池騁に脅されてしまった姜小帥の復讐を畏畏に対してする郭子

 

「まあ、場所を変えて話そうぜ」 郭城宇は呉所畏の肩を叩いて言った。

 「『一日の夫婦、百日の恩』って言うだろ。どうあれ俺たちは一度は仲良くなった仲だ。そんな訳の分からないまま他の男に乗り換えられたんじゃ、俺への説明も必要だろ?」

 

俺がいつあんたと仲良くなったんだよ? 呉所畏は釈然としないまま、郭城宇の車に乗せられてしまった。

 

道中、呉所畏は郭城宇に尋ねた。

 「今日は汪碩が帰ってくるんだろ。空港に迎えに行かなくてよかったのか?」

郭城宇は怪訝な視線を向けた。

 「あいつが帰ってくる? 初耳だな」

「しらばっくれんなよ!」 呉所畏は皮肉たっぷりに笑った。 

「あんたが小帥に直接話したことだろ。今さら俺の前でとぼけるのか?」

 

郭城宇は合点がいき、即座に鼻で笑った。

 「俺が姜小帥と一週間も会ってないって言ったら、おまえ信じるか?」

呉所畏は考えもせずに即答した。

 「信じないね」

郭城宇は呉所畏の後頭部をぽんと叩いた。 やはりこいつは真っ直ぐすぎて、放っておけない奴だ。

 

しばらくして、呉所畏は目を動かし、郭城宇の方を振り向いた。 

「まさか、汪碩がものすごい才能があって、和洋を問わず楽器は何でもこなせて、歌まで書けるって言ったのは、あんたじゃないのか?」

その言葉を聞いた瞬間、郭城宇と李旺は二人して吹き出した。 

「あいつの歌は一度も音程が合ったことがない、って言ったら信じるか?」

呉所畏はまた同じ二文字を返した。 「信じない」

「汪碩が高校時代に国家一級アスリートだったってことも、あんたが小帥に話したんだろ?」

郭城宇は笑いながら言った。

 「あいつは一キロも走りきれない体力なしだ、って言ったら信じるか?」

呉所畏は依然として首を振った。

 「じゃあ、あいつと一度寝ただけで、六年間も余韻に浸ってる奴ってのは、あんたのことじゃないのか?」

車内は一瞬、死のような静寂に包まれた。 しばらくして、一人の声が幽霊のように響いた。

「俺が一度もあいつと寝たことがない、って言ったら……信じるか?」

呉所畏「……」

 

郭城宇は呉所畏を一軒のダンスクラブへ連れて行った。昼間のここは閑散としており、数人の店員が個室の間を行ったり来たりしているだけだった。郭城宇は明らかに常連のようで、入るなり見栄えのいい数人の店員たちが彼に挨拶をしてきた。

 

呉所畏と郭城宇がある個室に入ると、媚びるような態度の男の店員も一緒に入ってきた。彼は隙あらば郭城宇の体に擦り寄っており、誘惑しているのは明白だった。呉所畏は曲がりなりにもノンケだ。この光景を見て、少なからず不快感を覚えた。郭城宇は呉所畏の前ではイメージを保とうとしているのか、はっきりとその店員に警告した。 「今日は大人しくしてろ。俺は仕事の話をしに来たんだ」

 

店員も聞き分けがよく、すぐに騒ぐのをやめた。

「あんた、よくここに来るのか?」呉所畏が聞いた。

郭城宇は酒を一口啜り、淡々と言った。

 「池騁ほど頻繁じゃないがな」

 

この言葉は、店員の食いつきどころだった。彼はしきりに郭城宇に探りを入れてきた。 「そういえば、池少様はどうしてあんなに長いこと来ないんですか? 最近は何をしてるんです? 会いたくて死にそうですよ」

 

郭城宇はわざと聞いた。

「またヤられたくなったのか?」

 

店員は恥知らずにもニヤリと笑った。

 「そうですよ! 帰ったら池少様に伝えてください。お尻がむず痒いから、早く来てヤッてくれって」

呉所畏は口に含んでいた果実酒を床一面に噴き出した。ほどなくして、郭城宇は電話を受けて外へ出て行き、中には呉所畏と店員の二人だけが残された。店員は少し離れた場所から彼に微笑みかけ、呉所畏が拒絶の意志を示さないのを見ると、すぐにベタベタと寄ってきた。

 

「お兄さん、あんたノンケだろ?」

呉所畏は太ももに置かれた手を払いのけ、無表情に言った。

 「ああ」

店員は口を尖らせた。

「男とヤったことないの?」

呉所畏はその問いに答えたくなかったので、逆に質問を投げ返した。 

「昔、池騁はいつもここに来てたのか?」

 

店員は頷いた。

 「一時期は毎日来てましたよ。夜もここに泊まって」

池騁の過去を深掘りすることは、自分から不快な思いをしに行くようなものだと呉所畏は分かっていた。だが、どうしても聞き出さずにはいられなかった。

「あいつはここに来て、何をして遊んでたんだ?」

「人間(男)で遊んでたんですよ! まさか本当に歌ったり踊ったりしに来るわけないでしょ!」

呉所畏の心臓が不意に激しく締め付けられた。さらに問う。 

「……どんな遊びをしてたんだ?」

 

この話題になると、店員はがぜん興奮し始めた。 

「池少様はハードな(重口)遊びが好きでね。3PやSMなんて日常茶飯事ですよ。あそこの廊下の角を曲がった右側二番目の部屋、見ました? あそこは特殊なサービス専用の部屋なんです。池少様が入ると鬼気迫る叫び声が聞こえてきて、ものすごく激しかった(帯勁)。一番有名なのは『人面蛇尾』ですね。数人を逆さまに吊るして、下から蛇を這い込ませるんです。まるで尻尾みたいにね。尻尾が一番短かった奴が勝ちで、蛇が落ちちゃった奴は罰を受けるんです」

 

呉所畏はソファから滑り落ちそうになった。

店員は続けた。 

「でも池少様はチップを一番たくさんくれるし、特定のプレイ以外では店員を怒鳴ったり侮辱したりしないから、ここのみんなに好かれてましたよ。それに何より、池少様はテクニックが最高なんです。肌が裂けるほど激しくされても、ありえないくらいイケちゃうんですから」 話しているうちに、店員の顔がまた赤らんだ。

 

呉所畏は暗い視線で店員を斜めに睨んだ。

 「あんたの話ぶりだと、相当あいつに遊ばれたみたいだな?」

店員は媚びを売るように目を動かした。

 「あの方が一番指名してたのは僕ですよ。僕が聞き分けがいいから、好きなだけ無茶できるって。見てください、この腰にある一連の傷跡。全部、池少様がタバコの火を押し付けた跡です。この乳首のピアスも、あの方が開けてくれたんです。それに、まだお尻に残ってる鞭の跡も消えてないんですよ。信じられないなら脱いで見せましょうか?」

 

呉所畏は慌てて手を突き出した。

「……いい、結構だ」

 

残念ながら、遅すぎた。店員はすでに脱いでいた。「寵愛」の痕跡が、おぞましく尻全体に広がっている。それを見た呉所畏の心は、氷のように冷え切っていった。郭城宇が電話を終えて戻ってくると、ちょうど呉所畏が個室から出てくるところだった。 「おい、もう行くのか?」

 

呉所畏は複雑な表情で言った。

「会社に急用ができた。先に行くよ。また今度な」

郭城宇も札束を放り投げ、店を出た。

 

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姜小帥は昨晩、呉所畏に電話をかけたがずっと電源が切れていた。二人が「あんなこと」をしている最中かもしれないと思い、遠慮してかけ直さなかった。ところが朝になってもまだ電源が切れたままなので、姜小帥の心は落ち着かなかった。一体、うまく計画通りにいったのか、いかなかったのか?

 

そう考えているところへ、招かれざる客がやってきた。 姜小帥は郭城宇を睨みつけた。「何の用だ?」

「めでたい知らせを教えに来た」

姜小帥の目は濁っていた。

「あんたに、めでたいことなんてあるのか?」

郭城宇は勝手にテーブルの梨をかじり、平然と言った。

 「池騁がおまえをいじめてただろ? もう復讐してやったぜ。大鉄頭を、池騁がいつも入り浸ってる淫窟(ヤリ部屋)へ招待して、あいつの過去の悪行を全部バラしてやった。なあ、大鉄頭があれを聞いて、池騁を絶縁する(廃したくなる)と思わないか?」

 

姜小帥のこめかみが激しく波打ち、不吉な予感が全身を覆った。

 「あんた……いつあいつを連れて行ったんだ?」

郭城宇は巧みに、日付を一日前にずらして答えた。

 「昨日の午後だ」

姜小帥はあやうくその場に倒れそうになった。俺が今朝どれだけ必死に根回しをしたと思ってるんだ。計画はほぼ成功したと思っていたのに、肝心なところで郭城宇が余計なことをしやがった。

水の泡だ! もはや体面など気にしていられない。郭城宇の襟元を掴んで怒鳴り散らした。 

「てめえ、なんでよりによってあのタイミングでバラしやがったんだ! ああああ! てめえ、わざと俺の邪魔をしてるんだろ!?」

郭城宇は蹴り出されながらも、満足げな笑みを浮かべていた。

李旺は、またしても郭城宇の考えが読み取れなかった。

 「どうして一日前のことだって嘘をついたんですか?」

 

郭城宇は窓の外を眺めながら、ゆっくりと言った。 

「明白だろ。姜小帥はまだ呉所畏と池騁がくっついたことを知らない。あいつは、俺が計画をぶち壊したと思ってる。つまり、池騁がまだ自分に復讐しに来ると思い込んでるわけだ。となれば、あいつは焦ってどこかへ避難しようとするだろ? さて、あいつが頼れるのは誰かな?」

 

李旺はようやく笑った。

「間違いなく、あんたですね!」

 

郭城宇は煙草の灰を落とし、冷酷な邪笑を浮かべた。

 「大鉄頭があれだけの刺激を受けて、池騁に別れを切り出すでしょうか?」李旺が聞いた。

郭城宇は淡々と言った。 

「おまえはあいつの精神力をくびりすぎだ。あいつは並大抵の頑固者じゃない。一度信じ込んだものは、そう簡単には手放さないさ」

李旺はため息をついた。

「それは残念ですね」

「別れない方が、池騁の毎日はもっと地獄になると思わないか?」

郭城宇が付け加えた。

李旺はハンドルを指で叩き、バックミラー越しに悠然と微笑んだ。

 「やはり、あんたの方が役者が上ですね」

 

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午前九時、池騁はやっと家を出た。拳には大小の傷跡があり、当然それも「小帳簿」に重々しく書き記していた。ところが、呉所畏の会社に着いても本人の姿はなく、携帯にかけても繋がらない。後でトイレに放置されていた携帯を見つけたが、昨夜の終業時からずっと電源が入っていないままだった。池騁は顔を伏せ、オフィスで待った。一時間以上待って、ようやく呉所畏が戻ってきた。

「どこへ行ってた?」

顎を掴んで尋ねた。呉所畏は池騁の手を激しく振り払い、寝室の方へ向かおうとした。池騁は呉所畏をひっつかんで引き戻し、壁に力任せに押しつけると、強引にキスをした。今の彼は心も体も火の塊のようで、誰かにその火を鎮めてもらわなければならなかった。ところが、相手は協力しないどころか、その火にガソリンをぶっかけた。

「触るな」呉所畏の口調は硬かった。

池騁は荒い息を吐きながら聞いた。

「どうした? 昨夜帰らなかったことを怒ってるのか?」

「俺はおまえが汚らわしい!」呉所畏が言った。

 

池騁の眼球は、まるで二度刃物で突き刺されたかのように、怒りと血走った色が濃い赤色に混ざり合った。

「……何と言った?」

呉所畏は一文字ずつ区切り、迷うことなく言い放った。

「俺は、おまえが、汚-ら-わ-し-い。」

 

池騁は危うく息が止まりそうになった。

汚(よご)——れ——て——る?

この五文字(中国語の「嫌你脏」)が池騁(チー・チェン)に与えた衝撃は、一言二言で言い表せるものではなかった。百歩譲って「汚れている」という言葉はさておき、この「嫌(嫌悪する、見限る)」という言葉を、誰が池騁に向かって言えるだろうか。

だが、この呉所畏(ウー・スォウェイ)だけは言ってみせた。たとえ言い終わった後に首をへし折られようとも、彼は言わねばならなかったのだ。

 

「豪帝歌舞会所の6番、小天が伝言だ。『お尻がムズムズするから、早く来てヤッてくれ』とよ」

池騁は呉所畏の後頭部を壁に叩きつけ、二筋の陰険な視線を彼の瞳の奥へと深く突き刺した。

「わざわざあんな所まで俺を調査しに行ったのか? 今ここでありのままを教えてやろう。俺がこれまで何人の人間と遊び、どれだけのベッドを共にしてきたか、自分でも数えきれない。中には俺にヤられすぎて興奮のあまり精神を病み、今も病院で寝たきりの奴だっている。見に行きたいか? 俺の過去はこれほどまでに不潔で、俺の本質はこれほどまでに残虐で危険だ。おまえが受け入れようと拒もうと、俺はこういう男なんだよ!」

「おまえは『無所謂(どうでもいい)』な男なんだろ? おまえは『大宝(大事な宝)』なんだからな。後悔するなら今のうちだぞ」

 

呉所畏はこらえていた感情を、ついに爆発させた。

「後悔してるなら、わざわざ罵ったりするかよ! 二言三言文句を言って何が悪い! おまえがしでかした汚い事だ、罵られて当然だろ! 俺の気が済まないんだよ、何度でも言ってやる。汚らわしい、汚らわしい、おまえなんか汚らわしいんだよ!」

バタン! と凄まじい音を立てて、池騁の目の前でドアが閉ざされた。

 

●噴火

人生最大の悲劇は、「寝たい相手」が、あろうことか「好きな相手」であることだ。

欲情に駆られても? 我慢するしかない! 今の池騁は「火の玉」どころではない。「太陽」と呼ぶべきだ。目に入るものすべてを「日(ヤ)りたく」て仕方がない。

 

土曜日の早朝。剛子が池騁の仕事に付き添っていた。朝食の屋台の横を通りかかった際、車を路肩に止め、池騁に聞いた。

 「朝飯買ってくるけど、あんた何食う?」

池騁はそっけなく言った。

「自分の一人分だけでいい。俺は食った」

五分後、剛子は食事の袋を提げて車に戻った。左手で袋から揚げパンを一本取り出し、右手で卵を二つ抜き出す。両手を合わせると、そこにある「ブツ」の輪郭が浮かび上がった。

池騁が視線の端でそれを捉えた瞬間、体内で疼いていた火種が悪さを始め、眉毛のあたりまで一気に燃え上がった。剛子は隣から異常なほどの強い光が射してくるのを感じ、思わず池騁の方を振り返った。すると、この男の瞳には激しい炎が燃え盛っており、自分の手の中にある食べ物を、数日間飢えた猛虎のような目で見つめていた。

 

「……あの、もしよかったら、あんたも食うか?」

池騁はプイと顔を背け、全く取り合わなかった。剛子が油条を口に放り込み、噛もうとしたその時、またあの灼熱の視線が飛んできた。剛子は油条をくわえたまま首を回し、心臓が跳ね上がった。

……なんだ、この目は?

 

一分以上もくわえたままでいたので、頬が痛くなってきた。どうしても噛み砕く勇気が出ない。この食べ物が、どうにも不穏なものに思えてならないのだ。剛子は不安に耐えかね、もう一度聞いた。

「あんた、本当に朝飯食ったのかよ?」

池騁は再び視線を逸らした。剛子はその隙に急いで飲み込み、池騁に目をつけられないうちに早く平らげてしまおうと考えた。油条の次は卵だ。奥歯を忙しく動かして咀嚼している最中、何気なく隣を盗み見た。……ただその一瞥が、彼を窒息させかけた。池騁の股間が、このタイミングで大きく盛り上がっていたのだ。

 

もし他の男なら、刺激的なものを目にしたりして反応してしまっても、うまく誤魔化してやり過ごすだろう。だが池騁の「それ」は、正直言って誤魔化しようがなかった。通常時ですら並の男が誤魔化している時のレベルなのだから、いざ「雄起」した時の存在感は言うまでもない。剛子は居心地悪そうに咳払いをし、内心おののいた。

池騁は、なんでこんな時に昂ぶってやがるんだ? 車内に刺激するようなものなんて、何もなかったはずだろ?

 

剛子は辺りを見回し、再び池騁の視線にぶつかった。彼の視線を追うように下を見ると、自分の手の中にあるこの「卵」が目に入った。さらにさっきの「油条」、そして自分が油条をくわえていた時の池騁の奇妙な眼差しを思い返した。

クソ……まさか、そんなバカな……。剛子の顔には何本もの縦線が入った。 朝飯を見つめているだけで反応してしまう男とは、一体どれほど飢えているというのか。

剛子は最後の卵を完全に喉に詰まらせ、道中ずっとしゃっくりが止まらなくなってしまった。やがて高速道路に入り、車が安定して走行し始めると、ついに堪えきれず口を開いた。

「あんた……呉所畏とは、まだ続いてんのか?」

池騁は眉根を釣り上げた。

「俺たちが別れるのを待ってるような言い草だな?」

「いや」剛子は慌てて付け加えた。「ただの世間話だ」

 

池騁は答えず、焼きごてのように熱い視線で、外で尻を振って歩いているメス犬をずっと「犯して」いた。剛子はしゃっくりをしながら茶化した。

「そこまで(飢えることは)ないだろ?」

 

池騁は剛子の意図が分からなかった。剛子は顎をしゃくり、池騁の股間を暗示してみせた。池騁は冷たく言い放った。

「触らせてもらえないなら、こうもなるだろ。」

 

剛子はまた一つ、大きなしゃっくりをした。

「……なんで触らせてくれないんだ?」

池騁は隠すことなく言った。

「俺を汚らわしいとよ」

 

剛子の驚愕の視線が池騁の口元に釘付けになった。そんな言葉がこの男の口から出たとは信じがたかった。あの池騁が、人から拒絶される? 悪い冗談にしか聞こえない。だが池騁の顔つきを見れば、それが冗談でないことは明らかだった。あまりの衝撃に、剛子のしゃっくりは一瞬で治ってしまった。しばらく走り、剛子は勇気を出して聞いた。

「……なんで汚がられてるんだ?」

池騁は煙草に火をつけ、激しく二度吸い込んだ。焦燥しきった顔を白い煙に隠し、低く掠れた声で、濃い怒りを滲ませて答えた。

「……過去を、暴かれた」

剛子は思わず口走ってしまった。

「……それ、自業自得なんじゃないか?」

 

池騁の瞳が急激に収縮した。

「何だと言った?」

剛子は表情を凍りつかせ、激しく首を振った。

「……いや、何も言ってない」

「『遭』の後の二文字を、もう一度言ってみろ」

剛子「……」

車がある区の中心地に来た時、池騁の目が一軒の薬局を捉えた。剛子に車を止めるよう命じる。

「あの薬局へ行って、薬を買ってこい」

池騁が言った。

剛子は怪我をした口元を引きつらせて聞いた。

「何の薬だ?」

「欲火を鎮める薬だ」

「そんな薬、あるのか?」剛子は疑いの眼差しを向けた。

 

池騁は無表情に言った。

「中へ行って医者に聞け。もし本当になければ、どんな薬にそういう副作用があるか調べてこい。例えば性欲減退とか、性機能不全を引き起こすようなやつだ」

 

剛子の顔の筋肉がひきつった。副作用を治療に利用しようなんて奴、生まれて初めて見た。五分後、剛子が戻ってきたが、その手には何もなかった。車に乗り込むと、申し訳なさそうに池騁に告げた。

「医者が言うにはな、欲火を鎮めたいなら、手術するか薬品で『去勢』するしかないそうだ」

池騁「……」

数秒の沈黙の後、剛子はポケットから一瓶の安眠剤を取り出した。

 

「医者はこうも言ってた。どうしてもダメなら、これを飲んで落ち着けって。火が小さければ数錠でいい、飲めばすぐに眠れる。火が大きければ……一瓶飲め。そうすれば今世でその悩みを持つことは二度とないってよ」

 

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夜、剛子はまた池骋と一緒に客に会うため外出した。相手は池骋の古い同級生で、普段はあまり連絡を取り合っていない。 だが、彼らの会社が大きなプロジェクトを進めており、大量のLED設備を必要としていると聞きつけ、その件で便宜を図ろうと考えていたのだ。

この男が何を考えているのか、「豪帝歌舞会所」で会談したいと指名してきたため、招待側である池骋も拒絶するわけにはいかなかった。車を降りる前、剛子は懸念を抱きながら池骋の股間をちらりと見た。 

「その状態で、中に入っても大丈夫か?」

 

池骋は険しい顔で車のドアを閉め、歩き出した。剛子はわざと、呉所畏に一通のメールを送った。呉所畏はこの時、飲み食いして腹を満たし、暇を持て余して寝室で悶々としていた。 池骋をまる一週間放置したことで、心の中の怒りはだいぶ消えていたが、代わりに体に火がついていた。 以前あんなにひどい啖呵を切ってしまったので、今は少し後悔していた。だが、どうしても面子が許さず、ただこうして消耗するしかなかった。

 

もし姜小帥がいれば、自分に明快な道を指し示してくれただろうに……。 ああ、姜小帥はどこへ行ってしまったんだ? なぜあんなに音もなく消えてしまったんだ?そんなことを考えていると、携帯電話がメールの着信音を鳴らした。呉所畏は胸を締め付けられる思いで、密かに何かを期待した。

 

結局、メールは剛子からのものだった。

 「大志! 俺と池骋はもう豪帝歌舞会所に着いたぞ、お前はいつ来るんだ?」

呉所畏が何のことか理解する間もなく、すぐに次の一通が届いた。

 「すみません、すみません、送る相手を間違えました」

前後の二通を読み終えた瞬間、呉所畏の理解は即座に追いつき、心の中の怒りの火が一気に燃え上がった。クソッ!! またあそこへ行ったのか!! てめえ、やっぱり我慢できなかったんだな!! あああああ!! あちこちで発情しやがるこの種犬をぶっ殺してやる!!

 

彼は武器をひっ掴むと、勢いよく部屋を飛び出した。池骋の姿を見るなり、あの「小騷男(誘惑していた男)」は喜び勇んだ。 池骋の尻の後ろにつきまとい、まとわりつくハエのように、追い払っても離れようとしない。 この古い同級生も遊び好きな人間で、大勢のイケメンや美女を個室に呼び入れ、歌えや踊れやの大騒ぎをしていた。


小騷男は手を変え品を変え池骋を誘惑した。 脱ぎ捨てて最後にはTバック一枚になり、尻を突き出して熱いダンスを踊り、時折振り返っては色目を送る。 これがもし呉所畏だったなら、池骋はとっくに「棒」を突き入れていただろう。

 

他にも数人の美男美女が密かに池骋を狙っていたが、この小騷男ほどあからさまな者はいなかった。十数分後、呉所畏は一団を引き連れて会所に突入した。剛子があらかじめ警備に話を通しておいたため、中に入ってからは一切の障害もなく、呉所畏は池骋のいるあの個室へと直行し、問答無用でドアを蹴り開けた。濃厚な「人肉の臭い」が鼻を突いた。中は、まさに大騒ぎの真っ最中だった!

 

着ているものはバラバラで、ソファの上、コーヒーテーブルの上、ダンスフロア……至る所に服が散乱していた。 体勢も様々で、立っている者、よじっている者、座っている者、横たわっている者……。 最も見応えがあったのはあの小騷男だ。呉所畏の視線が飛び込んだ時、奴の尻の振りようといったら、花を描けるほど見事なものだった。ドアが蹴り開けられ、個室の中は瞬時に死のような静寂に包まれた。その場にいた全員の表情がその瞬間に凍りつく。

ただ一人、池骋だけは、相変わらず安然とソファに座ったまま、呉所畏の怒りをまるで見えていないかのように無視していた。


すぐに、一団が個室になだれ込み、破壊活動を始めた。 もっとも、騒ぎを起こしている連中にしては彼らは礼儀正しい方で、物は壊さず、もっぱら人間を叩きのめした。露出の多い服を着ている者や、目つきが卑猥な者たちを、ことごとく猛烈にぶちのめした。剛子は入り口に立ち、外にいるスタッフをなだめていた。

 「大丈夫だ、壊した場所や修理が必要なところは俺たちが弁償する」

呉所畏は真っ直ぐに池骋の前まで歩み寄ると、あの「小騷男(誘惑していた男)」をソファに蹴り飛ばした。そしてベルトをひったくるなり、その尻めがけて二発、激しくひっぱたいた。小騷男は甲高い声で悲鳴を上げた。

 

「てめえ、叩かれたかったんだろ? 尻にあるその数本の痕を見せびらかすのが好きなんだろ? いいぜ、俺様が今日さらに二本追加してやる。ついでに『賤』という字を刻んでやるから、次はもっとそれらしく腰を振りな」

そう言いながら、さらにパパンと数回叩いた。実際には呉所畏は非情になりきれず、力加減は池骋には遠く及ばなかった。しかし小騷男は大げさに喚き散らし、ワンワン泣きながら池骋に向かって言った。


「池少、助けてください」

池骋はそれに(今は我慢しろ、家に帰ったら俺が代わりにこいつを叩いてやるから)という慰めの視線を返した。呉所畏はようやく恨みを晴らし、立ち上がってその一団に向かって叫んだ。 

「全員、やめろ!」

そして、池骋をソファから乱暴に引きずり上げ、部屋中の人間に対して言い放った。

 「お前ら、よく見ておけ。これは俺の家の男だ!」

 

この言葉が出た瞬間、個室全体が静まり返った。池骋の瞳の奥ではマグマが音もなくうごめき、この火山はまさに爆発の時をうかがっていた。呉所畏はさらに宣言した。 

「俺たち夫婦は皆様と永別だ。二度とここへは来られないことを深くお詫びするぜ。今のうちにせいぜいこいつを拝んでおくんだな。この門を一歩出たら、お前らにはもう二度と拝むチャンスはねえからな」

言い終わるや否や、火急の勢いで池骋を門の外へと引きずり出した。クソッ、お前らなんかに一目も見せてたまるか!

 

車に乗る前、池骋はわざと尋ねた。

「これはどういう意味だ?」 

「家に帰って証明書(結婚証)を作るんだよ! クソッ、証書もなしに外出するのは本当に不安で仕方ねえ」

 

そして、池火山の噴火が始まった。

 

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さぁここでやっと初夜を迎えることになりますびっくりマーク

 

 

やっぱりここの流れで

付き合う=思いを確かめ合う=

セックスするですかね

二人の間には

きっかけと

決断(主に畏畏)と

思いを確かめ合う機会

が必要だったんですね

確かめ合った上で一つになった二人ラブラブ

 

えっ思ったより純愛じゃんデレデレ

池騁の我慢強さに惚れるびっくりマーク