写真/大洞博靖

15年前僕がまだ札幌で暮らしていた時に、札幌教育文化会館で上演するバレエ公演の休憩中にロビーで大植慎太郎さんがオランダからいらして振付をする作品に出演させて頂く機会があり、10日間ほど気持ちの良い札幌の夏。集中的にリハーサルが行われました。

5日くらいリハーサルが進んだ頃、大植さんの友達でドイツに住んでいるダンサーが夏休みで帰国しているとやで、リハーサルを見学に来た男がいました。
札幌以外で踊った事のなかった僕は、そのインターナショナルな規模の話の流れを目の当たりにして、現実味をつかむ事が難しく。かつその男のだれよりも長くこのリハーサルスタジオに通っているかのような、図々しい寛ぎ方に羨ましさを感じていました。

そう、その男が柳本雅寛なんです。

結局彼は清掃員の役柄で本番に出演し、打ち上げでは汗だくで札幌のクラブで踊り、ドイツに帰って行きました。

それから5年ほど経ち僕も東京で暮らすようになったある日、ヨーロッパでの活動を終え日本に帰国したあの大男、柳本雅寛に居酒屋で再会したのでした。

彼は帰国してすぐ持ち前の明るさと図々しさを発揮して、東京でもどんどん活躍の場を拡げ、友達を増やし、僕の中では『柳本雅寛さん』になっていきました。

結局柳本さんとはたまーに居酒屋で会う有名なダンサーという関係のまま僕はアメリカに行くことになり、
そこから僕が帰国する3年後まで会う事もなく過ごしておりました。
帰国してしばらくして僕の一人ダンス劇を観に来て下さった雅さんが、その夜「機会があれば一緒に踊ろうや!」と声をかけて下さって、僕は嬉しすぎてちゃんと一緒に踊りたい気持ちを伝えられずに終わったのを覚えている。。。


そこからの、事はあまり覚えておりませんが、とにかく沢山会うようになり、お酒を飲むようになり、ダンサーとしての尊敬が消えかかる程に面倒な男になった夜も、友達として大笑いした夜も、とにかく沢山の夜を共に過ごしまして、彼の主宰の舞台にゲストとして呼んでもらったり。
スタジオパフォーマンスに二人で参加させて頂いて、やはり面倒な男になった彼をなだめたり。
横浜バレエフェスティバルの大きな舞台で二人で歌い、踊ったり。
人とあまり踊らない僕をぐいぐい引きずり回し色々な経験をさせてもらっております。

そんな雅さんと、初めて二人だけで60分強のパフォーマンス!

あの日の僕が知ったらどんなに喜ぶ事か...

15年後の今の僕はそんなに喜んではいませんが(笑)
そんな二人の歴史のこもったパフォーマンスになると思います。

そう!夢は叶うと普通!時に苦痛!

ぜひお越しくださいm(__)m

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大衆ダンス劇
『ダブるドリブル』柳本雅寛×熊谷拓明
2019/7/28~29 @BEATNIKSTUDIO


熊谷拓明の踊る?独演会
第3話『だから僕はこれから』
2019/7/23 開催。@ブロックハウス


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