秀山祭、肝心の舞台の感想です!
詳しいあらすじについては、公式サイト 歌舞伎美人をご確認下さい ⇒ ☆
一幕目:菅原伝授手習鑑寺子屋(すがわらでんじゅてならいかがみ てらこや)
追われている主君に心を尽くすため、我が子を若君の身代わりに差し出す
松王丸のお役を吉右衛門さまが。
菅秀才を匿っている寺子屋を営む夫婦は、幸四郎さん&児太郎さんがお務めに。
この夫婦、悩んだ末に寺子屋に新しく入った育ちの良い子を、菅秀才の代わりとして
首を落とし、差し出します。
今は敵方に身を置く松王丸は、菅秀才の顔を知っているため、首あらために来るのです。
松王丸は、菅秀才の首あらためがあることを知り、わざと我が子を寺子屋に入れ、
菅秀才の身代わりになるよう差し出したのです。
もう、書いてるだけで泣けるお話でしょ?
その首あらためを行ったあとの松王丸の渾身の演技は、さすが吉右衛門さま、圧巻でした。
我が子を身代わりすることを知りながら、寺子屋に連れていく母役の菊之助さんの表情にも
涙しました。
そして、福助さんがお出ましでした!!セリフはなく、おみ足もお辛そうでしたが、
児太郎さんと一緒に舞台に立たれているだけで、歌舞伎ファンとして嬉しかったです!
吉右衛門さまを舞台上で拝見できたことに、本当に安心・感謝をしましたし、
この先も、可能な限り、私たちを魅了していただきたいと心から願いました☆ |
二幕目:歌舞伎十八番の内 勧進帳
歌舞伎十八番の中でも、特に有名なのがこの勧進帳!
弁慶を、仁左衛門さまと幸四郎さんが日替わりで演じられると言うことで、
迷わず仁左衛門さまの日にしました。(幸四郎さんはまだこれからいくらでも拝見できるので☆)
吉右衛門さまと同じく、御年75歳の仁左衛門さま。
孝太郎さんもBlogで「最後の弁慶になるかも」とお書きでした。
どのお役もですが、歌舞伎十八番は動きが大きい作品が多い分、より大変です。
今回、1日おきに配役が異なるのも、その配慮と後進の育成の両面があったからなのでは?
仁左衛門さまは、どれだけお歳を重ねられても、あの溢れ出る色気にお変わりはなく、
むしろ増しているような気がします。何人も寄せつけないオーラというのでしょうか。
今回、仁左衛門さまの弁慶は初めて観劇しましたが、なんと美しい弁慶でしょう!!
重厚でたくましいタイプの吉右衛門さまの弁慶や富樫を見慣れているおでこには、
とても新鮮でした。
最後の八艘飛びは、仁左衛門さまの魂が籠った、痺れて震える八艘飛びでした☆
しっかりしっかり、目と脳に焼きつけました☆
孝太郎さんの義経も神々しく、傾城のお役などもとても素敵ですが、
この気品漂う美しい義経役も孝太郎さんにはもってこい!!
そして、20歳になられたお孫さんの千之助くんの成長も著しいではありませんか!
千之助くんの色気のあるまなざしは、しっかりおじいちゃまから引き継がれていますね!
お声はちょっと細めなのかな?
三幕目の感想へと続きます。