小田原市新病院建設地での発掘調査で鎌倉御家人の拠点とみられる遺跡が見つかりました。小田原市には、鎌倉時代以降に西国へ進出して活躍する大友氏や小早川氏などの本拠地がありました。その存在は、文献史料などから確認できていましたが、これまで実際に鎌倉御家人に関連する遺跡は確認されていませんでした。今回の発掘調査で掘立柱建物跡が見つかり、鎌倉御家人が好み、鎌倉でも多く出土している中国製青磁碗・皿などが出土しています。隣接地の調査でも、高価な白銅鏡や刀子などを副葬した墓などが確認されていることから、当該地周辺に鎌倉御家人に関連する葬送地があった可能性が想定されます。

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の登場人物や歴史上の出来事にゆかりのある場所が神奈川県西地域にも点在しています。これを機に、小田原市の「石橋山古戦場」、箱根町の「箱根神社」、湯河原町の「城源寺」「しとどの窟」などに多くの来訪者が訪れることを期待します。

http://www.townnews.co.jp/0607/2022/10/15/646516.html?yahoo

4月9日タウンニュースに市政報告を掲載しました。

ー市民ホールの進退見極めー

小田原市の2016年度全会計予算は1602億円と過去最大の規模となりました。地方が成長する活力を取り戻し、人口減少を克服することを目的に策定した「まち・ひと・しごと創生総合戦略」9千万円も3月補正予算へ計上されました。
現在の小田原市の人口は19万3700人、ピークから7千人も減少しています。
人口減でも持続可能な市にしなければなりません。ここ数年の舵取りが重要となります。
さて、16年度に引き継がれた一番の課題は芸術文化創造センター(市民ホール)整備でしょう。
08年「城下町ホール」設計破棄から新たに始まった市民ホール計画、12年には新居千秋都市建築設計を設計者として選定、10億円もの用地拡張も行い、市民ワーキング、専門家、劇場コンサルの意見も聞き、充分なお金と時間をかけて完成した実施設計で臨んだ入札。結果は予定価格73億円を20億円以上も上回る94億円で不調となりました。
これ以上の予算を積めないと判断した市は、予定価格を据え置き、事業提案に切り替え、市民ホール整備の可能性を探ってきました。民間建設会社からの提案内容は基本計画の全ては不可能だが、市民が利用する部分のグレードを下げれば、かなりの部分を整備可能とのことでした。
08年「城下町ホール」見直しを掲げ当選、新たな市民ホールを推進してきた加藤市長、事業提案の結果をもとに、どのような決断を下すのか?
5月に市長選挙も控えた中、小田原市にとって大きな岐路となりそうです。

加藤市長は今月8日の定例記者会見で「財政措置など判断に必要な要素を検討したうえで整備方針を示したい」、「個人的には選挙前に出したい」と述べています。
市民ホール問題、ますます目が離せなくなってきました。
◆個人市民税収入額、固定資産税収入額
市税収入の根幹である個人市民税収入額及び固定資産税収入額の平成 19 年度から平成 25 年度における決算の状況をみると、両市ともに減少傾向となっている。 この間の伸び率は、
個人市民税については、小田原市が 6.7%(△825,206 千円)、南足柄市が 9.2%(△253,583 千円)低下しており、
固定資産税については、小田原市が 3.2%(△499,846 千円)、南足柄市が 9.9%(△423,636 千円)低下している。
「県西地域における中心市のあり方研究報告書」より

人口規模の近い神奈川県近隣市との比較です。(平成25年度決算カードより)
◎小田原市 : 個人市民税約114億円、固定資産税約151億円
◎南足柄市 : 個人市民税約26億円、固定資産税約38億円
〇平塚市 : 個人市民税約151億円、固定資産税約189億円
〇大和市 : 個人市民税約148億円、固定資産税約138億円

H2802資料市民税
※決算カードを基に作成
H2802資料固定資産税
※決算カードを基に作成