海援隊は自分にとって、歌い始めた原点ともいうべきフォークバンドです。
これまで三度、ライブに出かけましたが、いつも思うことがあります。
それは、海援隊は懐メロフォークグループではないということ。

今回、武田さんはこんなことを語ってくれました。
「フォークってのは、自分の目で見たり聞いたり、体験から歌をつくるのです。そして今を歌うのです。僕らは死ぬまで歌を作り、歌っていきます」と。
ライブでは、懐かしいヒット曲を織りまぜながらも、新しく作った曲を中心に進んでいきます。
私はこのスタンスを「生涯フォーク」と勝手に名付けました。
若い頃に海援隊から影響を受けて、今もそれは続いているのです。
今回のライブでは、私は最前列の上手側に席をとりました。そして三人がステージに登場したとき、食道がんの手術と入院から復帰された中牟田さんに声をかけました。
「中牟田さん!退院おめでとう!」と。
中牟田さんは私に「ありがとう」と言いながら、頭をペコリ。つられて武田さんも前に歩んで頭をペコリ。私もペコリ。
中牟田さん、武田さんとお辞儀を交わすという、生涯忘れないエピソードができました。
さて、これから。
私も一生涯フォークでいくのです。そして曲をつくり、今を歌っていきたいと思います。