砂浜を見ていた。
海が向こうに見える。
女の子が目の前を通り抜け、ふわりと飛び上がる
真央ちゃんのように
結弦くんのように
彼女がほんの少し背中をこちらに見せる。
小さな羽がぱたぱたと動く。
「あ、羽根・・・」
2,3回 羽根を動かしてそして女の子は消えた。
「なんでだろう?なんで羽根があるんだろう?」
ひとしきり考えていた。
「白い・・・羽根」
リリーン、リリーン
携帯?
携帯が鳴っている、
何時っ?
「おーい、榊ちゃん。どうした?」 同僚でした。
一度7時前に目覚めたのに、どうしてだか眠ってしまったようです。
「いえ、寝てました。寝坊です」
取り繕う思考回路もなく・・・。
まさかの大遅刻。
「ごめん、天使の夢見てた・・・」
事務所のみなさん、スミマセン。
なぜ落ちたかワカリマセン。
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