⭐︎潤くんのストーリーズで公開されていた写真からの妄想です。そのうち下げるか限定にするかも…です。
松潤の楽屋ののれんの前、集まる時はいつもやるようにポーズを変えて何枚か記念撮影をした。
『どれどれー、あ、めちゃ良く撮れてるー。みんなのところにも送っておくね』なんて言いながら、嬉しそうな顔で今撮った写真をチェックしている松潤。
その様子を微笑ましく見てた翔ちゃんと俺。
事前に打ち合わせしてあった通り、チラリとアイコンタクトを交わしてさりげない風を装い口を開いた。
「あっ、ねぇねぇ松潤、この後って出演者の皆さんとかスタッフさんとかと今日の話したりするんだよね?
さっき翔ちゃんと話してて、この後ご飯でも行こうかってことになったんだけど…。
やっぱ松潤も行くのって…難しいかな?」
よし、噛まずに言えた。
後は頼んだ、と心の中でバトンタッチすると
「そうそう、俺らも会うの久しぶりだし、せっかくの機会だから軽く呑みにでもって話になって、松潤も一緒にって思ったんだけどさ。
でも松潤座長だし…先に…ってのは…抜けにくいよね?」
と翔ちゃんもよどみなく続ける。
二人の視線をいっぺんに受けて松潤は一瞬嬉しそうな表情をしたものの、現実に引き戻されたのか
「えっ…あ、うん…、ちょっと反省会って言うか、終わった後は毎回その公演の振り返り的なこととかするから…この後の時間は読めないかも…。」
と歯切れが悪くなり
「せっかく久しぶりなんだしさ、俺のことは気にせず二人で行ってきてよ。
俺は…残念だけどまた次回参加させてもらうし。」
と、取ってつけたように無理して明るく言って、分かりやすく肩を落とす。
おおぅ…その顔…。
慣れないことをしたせいでチクチク痛む胸をさりげなく押さえ助けを求めるように翔ちゃんを見ると、眉をハの字に下げ俺と同じような顔して微かに首を横に振っている。
だよね?
うんうん、分かってる。
俺も無理。
もう無理。
だから今から皆んなが嬉しくなる提案をするよ。
「じゃあさ、それ終わったら来なよ。待ってるから。」
「えっ?」
大きな瞳が丸くなる。
「そうそう、俺らのんびり待ってるからさ。
松潤は座長としての役目をちゃんと果たして…それから合流したら良いじゃん。」
と二人して『うんうん』と大きく頷いてやる。
「えっと…えっ?待っててくれるの?
…でも…そんなの悪いし。
俺、何時に行けるか分かんないしさ、遅くなる時は結構遅くなっちゃうから、すげー待たせちゃうと思うし、それに…。」
既にさっきとは比べものにならないくらい嬉しそうな顔になっちゃってるくせに、まだグダグダ続きそうな言葉。
その終わりを待たずにせっかち全開で上から被せる。
「ごめん!
本当は最初から決めてたんだよ、何時になっても良いから松潤来るまで待ってようって。
ね、翔ちゃん。」
「うん、ほんと、ごめん!マジ、ごめん。
『せっかくなら松潤来るまで待ちたいよね』ってさっき二人で話してて…だから、長時間待つことも想定内。」
手のひらを合わせて謝り倒しつつ、ニコニコと同意してくれてる翔ちゃんを見てからまた視線を戻す。
「俺らが大事な末っ子を置いて行く訳ないじゃん。
分かってるんだろ?
お兄ちゃん達はー…あっ!『二郎くん』と『三郎くん』は、先行って待ってるから『五郎くん』はやること終わったら後からゆっくりおいで。」
「ぶははっ、マイガール!懐かしー!
そうそう、遠慮すんなって。末っ子は甘やかされるのが仕事なんだからさ。」
『ね?』とまだ遠慮している感じの『五郎くん』を優しく諭す。
「ふふっ…五郎って…。久しぶりに聞いたな、それ。
でも…良いの?迷惑じゃない?」
「よし、決まり。」
だいぶ端折った返事をして迷える子羊の決断を後押しする。
「じゃあ、詳しいことは後で連絡入れとく。」
スケジュール管理はお任せの翔ちゃんがスマホを取り出した。
「慌てなくて良いからな?」
そう言って松潤の腕に軽くポンと触れると、『また後で』と俺らの前でしか見せない『はにかんだ笑顔』に手を振った。
「あっ、そうだ。『一郎くん』と『四郎くん』にも連絡してみよっか?松潤待ってる間に来れるっしょ?」
歩きながら思いついて言うと、隣からは翔ちゃんの定番『いいねぇ〜』が間髪入れずに耳に届く。
うん。
やっぱ頑張ってる『五郎くん』の慰労会には『兄弟』が揃わないとね。
うんうん。
久しぶりにみんな揃うかも?って思うだけで最高潮に楽しくなってくる俺。
「よーし、今日は飲むぞー!」
溢れる嬉しさで崩れてくる顔のまま、本日の主役を想って一足早くそんな宣言をしてしまった。