今日はお休みだったので、

久しぶりに奈良の東大寺大仏殿に行ってきました。

奈良には南都六宗といって、

仏教の宗派が６つあるのですが、

そのうちの華厳宗の大本山にあたるのが、

こちらの東大寺です。

その昔、弘法大師・空海が別当を務めていた時もあるんですよ。

詳しくは司馬遼太郎の「空海の風景」がお勧めです。

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弘法大師が別当を務めていた時のなごりで、

華厳宗のお経では本来無い、

理趣経というお経を今でも読んでいるそうです。

理趣経は密教のお経で、

伝教大師・最澄が空海に写経をさせてほしいと頼んで、

断られたことでも有名なお経ですね。

私は奈良が大好きです。

自分が育ったのがまさにこの近辺ですので、

故郷だからでしょうか、

出張でさまざまな地域に住んできましたが、

やはり東大寺に来るとすごく落ち着き、

本来の自分が取り戻せる感じがします。

京都の哲学の道のように、

私は歩きながら考え事をすることがよくあります。

ギリシャの哲学者たちは歩きながら哲学をしていたので、

逍遥学派とも言われますが、

最近亡くなったスティーブ・ジョブズも友人と重要な話をするときは、

よく歩きながら話していたと

最近ベストセラーになっている伝記「スティーブ・ジョブズ」にも

書かれています。

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歩きながらの方が、

第二の心臓と言われる足が血液を送り出すことによって、

血流が良くなって、

良い考えが浮かぶようです。

ついでながら、

昔から良い考えが浮かぶ場所として

三つ挙げられています。

馬上・枕上・厠上（ばしょう・ちんじょう・しじょう）の三上ですね。

現代では、

馬上＝電車などの乗り物の中

枕上＝ねどこ

厠上＝トイレ

というところでしょうか。

数学者の岡潔博士も「嗜眠性脳炎」と友人から言われたほど、

よく眠り、睡眠中に数学的な発見をしておられます。

共通点は、

「リラックスしているとき」に良い考えが浮かぶ

ということです。

話を元に戻して、東大寺。

↑鏡池

↑昔は全身金箔が施されていたので、

　壮麗だったんでしょうね。

↑大仏殿前にある、右が新公会堂、左に見えるのが若草山

↑新公会堂の庭もとても手入れが行き届いていて綺麗でした。

日本人の魂のふるさと、古都奈良を訪れている観光客を

観察していたのですが、

ほとんどが外国人でした。

その中でも特に韓国人、中国人が多い印象でしたね。

もっともっと日本人自身が

日本の国土の美しさ、文化の高みと香り、

アイデンティティの確立としての歴史を知るためにも、

訪れてほしい地だと感じました。

わび・さびといった感覚は日本人にしか理解できませんから、

今後、グローバル社会で生き抜いていくためにも、

英語を勉強するのも良いのですが、

さまざまな教養を身に付けるための努力を

学生の方にはほしいですね。

奈良・東大寺大仏殿