[前書き]
#StardewValley週間ライティング というものを見かけ、やってみた!
・お題: パースニップ、魔術師の塔、バカバカしい
バカバカしい与太話です。
オリジナル主人(男)出てきます。
手習いとしてしたためました。
馬鹿馬鹿しい小話に、ご一席お付き合いいただきたく。
※捕捉
よくルールがわからなかったので、 こちらにも同文を載せています。
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タイトル : おっさんずヘル
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パースニップとは、なんぞや。
初めてこの牧場に来た春の1日。新居となるボロ小屋に、贈り物として種のプレゼントがあった。
なるほど、これはいわゆる歴代の牧場物語におけるカブだな?
パースニップとか知らんが、とりあえず育ててみた。
どうやら白いニンジンだが、ニンジンでは無いらしい。ややこしい。
雑貨屋のカワイイ人妻のキャロラインと仲良くなるうちに、レシピを教えてもらった。彼女は野菜のスープやシチューが好きらしい。
初めてこの牧場に来た春の1日。新居となるボロ小屋に、贈り物として種のプレゼントがあった。
なるほど、これはいわゆる歴代の牧場物語におけるカブだな?
パースニップとか知らんが、とりあえず育ててみた。
どうやら白いニンジンだが、ニンジンでは無いらしい。ややこしい。
雑貨屋のカワイイ人妻のキャロラインと仲良くなるうちに、レシピを教えてもらった。彼女は野菜のスープやシチューが好きらしい。
うだつが上がらないピエールじゃなくて俺と結婚すればいいのに。だがアビゲイル、お前は娘にいらん。癖が強すぎる。
勤勉なる俺は、博物館でダラダラとこの土地の知識を仕入れていた。そこで、知ったことがある。
古来、大きな帝国で、パースニップは媚薬として使われていたとか、どうとか…。
「パースニップを媚薬として使う方法を教えてくれなんだぜ?」
酒場のカウンターで、曇り無き澄んだ瞳で問いかける俺に、ハーヴィーは「ハハッ…」と乾いた笑いで返した。
「最近、面白い本とか読んだかい?」って聞かれたから、直近で興味を持った書物の内容を披露して、さらにハーヴィーに専門家としての意見を求めたというのに、なんだその反応は。ゆるさん。
今度、お前の部屋に忍び込んで、冷蔵庫に釣れたて新鮮なびちょびちょの白い藻を、こっそり入れてやるからな。俺は不快に思った時に、バレないように、遠回しに嫌がらせをすることは勇気だと信じている。
「昔の人は、媚薬効果が無い食材を、効果があると信じていたので…パースニップの媚薬効果は、迷信でしょう。」
「なん…だと…っ!ロマンに欠けるな。」
「パースニップ…。僕、嫌いなんですよねぇ…。」
隣に座るピエールが、暗い影をまとって会話にカットインしてきた。
俺はピエールの言葉の続きを待った。他人の不幸は蜜の味という。今夜は、この妻帯者の愚痴を肴に酒を飲もうか。
そしてピエールは、昔の話を始めた。
この街に引っ越して来て、しばらく、キャロラインが夕食で、パースニップのスープを作る事が多かったそうだ。
新天地での商売は、若いピエールに多大なストレスを与えた。そんな中、キャロラインは子供を欲しがったそうだ。
新しい商売で、金を稼ぐという、夫の責任を果たそうとする若き日のピエールには、愛する妻の期待が重たかったそうだ。
美しい自然にひかれて引っ越した町だが、過疎化が進む一方で、商売の行く末もわからない。妻の期待から逃げるように商売に没頭した。
自然が好きなキャロラインは、少しずつ森の中を散策するようになり、いつしかアビゲイルを授かったそうだ。
あの時期に、夫婦の間に、なにか言葉にできない透明な亀裂が入ったような気がして、幸せなはずなのに、モヤモヤするようになってしまったという。
若い日の情熱、輝きはどこに行ってしまったのだろう。そう嘆くピエールのグラスに、ガスは、優しく酒を注いだ。
…。
…重ッ!
自然が好きなキャロラインは、少しずつ森の中を散策するようになり、いつしかアビゲイルを授かったそうだ。
あの時期に、夫婦の間に、なにか言葉にできない透明な亀裂が入ったような気がして、幸せなはずなのに、モヤモヤするようになってしまったという。
若い日の情熱、輝きはどこに行ってしまったのだろう。そう嘆くピエールのグラスに、ガスは、優しく酒を注いだ。
…。
…重ッ!
思ってたより会話の内容が重い。
こちとら楽しく酒が飲みたかったのだが…。
気晴らしに酒を飲みに来たら、おっさんの重たい身の上話を聞かされる。これが人生というものだろうか。勘弁してくれよ…。
「アビゲイルさんもお母さんに似て自然がお好きですよねー。先日、魔術師の塔の近くお見かけしましたよ。あんな町外れまで歩かれるとは、、フルートの練習でもされていたのですかねぇ。」
ほろ酔いでゆるふわ気味のハーヴィーは、考え無しに微笑んでる。
その話題は今一番のタブーなんだよ…!!!爆弾ぶっこむな…!
「アビゲイルさんもお母さんに似て自然がお好きですよねー。先日、魔術師の塔の近くお見かけしましたよ。あんな町外れまで歩かれるとは、、フルートの練習でもされていたのですかねぇ。」
ほろ酔いでゆるふわ気味のハーヴィーは、考え無しに微笑んでる。
その話題は今一番のタブーなんだよ…!!!爆弾ぶっこむな…!
俺は頭を抱えた。ここは地獄か。ゆるふわおっさんと、激重おっさんに挟まれて、俺は一体どうすればいいんだ。ガスは人間模様を前に、赴き深そうな微笑みで、グラスを磨いている。この地獄に助けは来ない。
わかった、キャロラインは俺が引き取るから、ピエールは癖強アビゲイルと暮らせ。
そんな本音を酒と一緒に飲み込んで、優しい俺は「いやー、かわいい奥さんと娘さんと家庭を築かれて、うらやましいですよー。俺も早く嫁さんが欲しいですー。」と、激重おっさんをなぐさめた。
ブラック企業で培われた飲ミニケーションが、生かされるとは…。やっぱり苦労というのは、無駄にならず、生かされるものだな…。
ゆるふわおっさんが考え無しに爆弾を投下し、激重おっさんの苦悩のシワが深まる中、俺は愛想笑いと励ましを繰り返す。
誰が悪いんだろうな。魔術師かな。魔術師、今度ぶち転がしに行くから覚悟しろよ。
そうして夜は更けていった。
まぁ、こんな日もあるよな。
とってんぱらりのぷう。
ゆるふわおっさんが考え無しに爆弾を投下し、激重おっさんの苦悩のシワが深まる中、俺は愛想笑いと励ましを繰り返す。
誰が悪いんだろうな。魔術師かな。魔術師、今度ぶち転がしに行くから覚悟しろよ。
そうして夜は更けていった。
まぁ、こんな日もあるよな。
とってんぱらりのぷう。
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おわり
[捕捉]
Wikipedia パースニップ 「利用」を参照すると、古代ローマ時代に、媚薬だと信じられていたそうです。作り話では無いのであしからず。