ロック

のか

《注意》

クトゥルフ神話TRPG「誰がロックを殺すのか」(角刈りジョニー様作)のリプレイ文字起こしです。

下記シナリオの本編ネタバレを含みます。

また、シナリオは改編版となっております。

クトゥルフ神話TRPGの権利表記は後述。

▼シナリオURL▼

 

 

▼字幕色▼

HO1 PC:蒼炎 定春  PL:定春(定)

HO2 PC:如月 凛   PL:あれん(あ)https://twitter.com/alen_1220_y

HO3 PC:四宮 圭   PL:柊 御言(柊)https://twitter.com/hiiragimikoto__

HO4 PC:獅子戸 修司 PL:Lark(L)

 

KP 海ノ海月(海)https://twitter.com/Kurage_OCS

 

▼前回はこちら▼

 

 

本編

家に帰ると封筒が届いている。差出人は「Mr.Noise」。
中を開くと、1枚のCDが入っている。聞いてみると、奇妙な音楽が流れてくる。
耳をつんざくハウリングから始まった。それは、なんとも不安定な音楽だ。雰囲気だけなら、一般的なロックミュージックだといえるだろう。しかし、音があちこちへ飛び、リズムも拍子もあったものではない。意図的に不安定さを出すことで、気をてらった音楽を作った気にでもなっているのだろうか。にしても不快な不協和音だ。
しかし、なぜかこの音楽が心地よく感じるような気もする。
CCB<=50 【POW*5】 (1D100<=50) > 90 > 失敗
失敗→すっかりこの音楽の虜になってしまう。朝日が昇るまで狂ったようにこの音楽を延々とリピートすることとなる。この音楽を聞いている間は、それ以外のことは何もまともに考えられなくなる…

 

【12/20 ザ・ウィンドフォールズ単独ライブ当日】
探索者たちは待ち合わせをし、共に会場へ向かう。都内の巨大アリーナだ。
まだ開場の時間である19時になっていない…が、会場は既に人でごった返している。
ある程度簡単な〈変装〉をしなければ、もしかするとファンに見つかってしまうかもしれない。

「…ということで、【変装】をどうぞ!」

蒼炎 定春 CCB<=51 【変装】 (1D100<=51) > 11 > 成功

獅子戸 修司 CCB<=1 【変装】 (1D100<=1) > 21 >失敗

如月 凛 CCB<=1 【変装】 (1D100<=1) > 21 > 失敗

四宮 圭 CCB<=61 【変装】 (1D100<=61) > 56 > 成功

「成功した二人は…見つからないですが、獅子戸と如月はファンに見つかってしまいます。」

L「黒髪の白いTシャツやぞ…如月は普通に見つかってもしゃーないかって感じやのに…。」

「どこにでーもいそう。」

「如月の近くにいたから…って感じかな?」

あ(如月)「すんません…。」

「まぁ…そんな感じで、会場に向かいます。」

 

ざわめく会場で、突如カタンと照明が落ちた。ついに始まる。待ちきれないといった様子の観客たち誰もが、未だ暗いステージを見つめて息を荒げている。
鋭いドラムのシンバルと、腹の底を抉るような低音を響かせたボーカルが、会場全体を揺らした。会場は一瞬で更なる熱気と喚声に包まれる。そうして、ライブが始まったのだ。
鮮烈なデビュー曲、ドラマ主題歌、ヒットしたシングルなどなど。セットリストは次々と彼らの手により奏でられていく。
ザ・ウィンドフォールズが5、6曲をほぼノンストップで演奏し終えたところで、バンドリーダーのタカハシがこう切り出す。

タカハシ「今日はザ・ウィンドフォールズが結成されて、丁度20年になる記念すべき日だ」


タカハシ「俺はこのライブをもってロックをやめる。ザ・ウィンドフォールズは解散だ」

 

熱烈なファンであったバンドの唐突な解散宣言により、SAN値チェックが挟まります。〈SANc:1/1d3〉(四宮は減少値に+1)

「まじか!」

四宮 圭 CCB<=61 【変装】 (1D100<=61) > 56 > 成功 SAN

蒼炎 定春 CCB<=60 【SAN値チェック】 (1D100<=60) > 3 > 決定的成功/スペシャル

獅子戸 修司 CCB<=50 【SAN値チェック】 (1D100<=50) > 47 > 成功

如月 凛 CCB<=55 【SAN値チェック】 (1D100<=55) > 1 > 決定的成功/スペシャル

 

辺りの観客は貴方達と同様に騒然としており、ステージ上の他メンバーも驚いた表情でタカハシの方を見ている。

タカハシ「今日のライブに来てくれて、本当にありがとう。どうしてもお前たちに伝えておかなきゃいけないことが──」

「んじゃみなさん、【聞き耳】をどうぞ。」

蒼炎 定春 CCB<=85 【聞き耳】 (1D100<=85) > 39 > 成功

獅子戸 修司 CCB<=85 【聞き耳】 (1D100<=85) > 68 > 成功

如月 凛 CCB<=60 【聞き耳】 (1D100<=60) > 54 > 成功

四宮 圭 CCB<=70 【聞き耳】 (1D100<=70) > 84 > 失敗

「じゃぁ、成功した人は…ライブ会場各所のスピーカーがどうも不調なようだ。ノイズ混じりの妙な音が入り込んでいるように聞こえる。え〜っと、そうだな、獅子戸のみ【アイデア】を振ってください。」

獅子戸 修司 CCB<=45 【アイデア】 (1D100<=45) > 32 > 成功

「貴方は、昨日のことを思い出す。この妙な音がCDに収録されていた曲の一節だとわかる。」

L「…は〜い。」

 

その妙な音は、次第に会場全体を侵食していく。ステージ上のスピーカーから始まり、会場アナウンスのスピーカー、観客のスマートフォン、終いには虚空の彼方や誰かの腹の奥から聞こえてくる。
たとえ耳を塞いでも、鼓膜を破ろうと、その音は必ず聞こえてくるのだ。
耳をつんざくハウリングを合図に、会場は嵐のように風が吹き荒れ始める。流れる不気味な音楽と共に吹く風は鋭く、それが衣類を掠めればひらりと切れ落ち、頬を掠めれば血が滲んでくるのだ。

「【幸運】をどうぞ!」

(全員成功)

「じゃ、全員服とかが切れて体とかには当たらなかった、感じですね。」

 

そんな喧騒の中での奇跡のような静寂だった。

 

一等強い一陣の風が吹き抜けた。その衝撃にその場にいた誰もが思わず目を瞑るも、次に目を開けた時には、視界は真っ赤に染まっているのだった。
ステージ上を見てみると、タカハシの首がゴトリと床に転がっている。未だ立っている胴体部の切断面からは噴水のように血が吹き出しており、その勢いは観客席にまで達している。胴はそのままゆっくりと前方へと倒れこむと、転がった首との血で湖を作り出す。

 

「SAN値チェックです!」

蒼炎 定春 CCB<=60 【SAN値チェック】 (1D100<=60) > 65 > 失敗

獅子戸 修司 CCB<=49 【SAN値チェック】 (1D100<=49) > 32 > 成功

四宮 圭 CCB<=69 【SAN値チェック】 (1D100<=69) > 37 > 成功

如月 凛 CCB<=55 【SAN値チェック】 (1D100<=55) > 17 > 成功

「…みんな人が死んでるのに…。」

 

会場は、未だ鳴り響く不気味な音楽を掻き消す悲鳴で埋め尽くされる。パニックになり駆け出した人々があちこちで将棋倒しとなり、悲鳴だけでなく怒号まで飛び交いはじめる。そんな中、気がつけば風と音楽はいつの間にか止んでおり、恐怖に逃げ惑う人々たちによる地獄の光景だけが取り残されていた。
騒動の渦中にいた貴方達は、警備員や駆けつけた警察官の誘導により、無事に会場を抜け出すことができるだろう。

 

この事件は後々、突風の飛来物による不幸な事故として処理されるも、当分の間茶の間を騒がせることとなる。

 

12/23

「そして、この事件から3日後。全員少し落ち着いてから集まります。12/23日の夜。蒼炎の電話に一本の電話がかかってきます。電話に出ますか?」

定(蒼炎)「あの…どうします?」

柊(四宮)「出よう出よう。」

「はい、では。」

 

マツモト「もしもし、蒼炎さんのお電話でしょうか。私はザ・ウィンドフォールズのベース担当、マツモトです。突然のご連絡で申し訳ありませんが、あなた方Eternalにお願いしたいことがあるのです。お話だけでも聞いて頂けないでしょうか。できれば直接会ってお話をしたいので、メンバー全員の都合のいい日を折り返しご連絡頂ければ幸いです。それでは」

「…じゃぁ、明日。メンバー全員で。」

「はい。では24日の朝ということで。…《心理学》《精神分析》持っている方、電話越しでマツモトの感情を読み取ることができます。」

如月 凛 CCB<=70 【心理学】 (1D100<=70) > 1 > 決定的成功/スペシャル

四宮 圭 CCB<=71 【精神分析】 (1D100<=71) > 37 > 成功

「電話越しの彼女の声はいつも通りハキハキと明るい風を装おうとはしているが、その裏では押し殺した不安さが垣間見える…といったことがわかります。」

 

12/24 午前中-マツモトの家-

マツモトの家は東京郊外にある高級マンションの404号室だ。ドアには鍵がかかっており、インターホンを押すとチェーンがかかった扉が開き、マツモトが優しい笑顔で迎えてくれます。 室内は物が多いものの非常に整えられています。シンプルで飾らない、彼女らしい部屋と言えるだろう。数々のベースや機材やCDが綺麗に並べられている。 マツモトは貴方達をリビングに通し、紅茶とケーキを用意してくれる。

 

海(マツモト)「えっと…あなたたちのことはタカハシが前々から目をつけていて。ザ・ウィンドフォールズの後を任せるならEternalしかないって、いつも言ってたんです」

海(マツモト)「今日は突然呼び出してしまってすみません。できれば私の方から出向きたかったんですが、あの事件があってから家の外に出るのが怖くて……」

海(マツモト)「呼び出した理由は、タカハシから預かり物をしているんです。"もし自分に何かあった時は、Eternalにこれを渡してほしい"と言われていて、今日はそれを渡したくて来てもらったんです」

「そう言って、貴方達へ一通の手紙を差し出します。」

 

●タカハシからの手紙

『Eternal

君たちがこれを読んでいるということは、もう「ザ・ウィンドフォールズ」は解散しているはずだ。だが、心配しないでほしい。いつかはこうなる定めだったのだから。 偽物のロックの時代は終わった。これからは、君たちが本物のロックの時代を築いていく。 最期の我儘だが、君たちに──特に蒼炎には、俺の真実を知ってもらいたい。』

「自宅の住所と、一本の鍵がテープで貼り付けられています。…何かしたいことはありますか?」

「…何かしたいこと。」

「なんか、タカハシについて聞きたいこととかあれば、マツモトにそのこと聞いたり、他のメンバーについて聞いたり…することはできます。」

柊(四宮)「え、彼女とかいるんですか?」

海(マツモト)「かっ…彼女ですか?」

「教育実習生じゃないからな。」

海(マツモト)「かの… 彼女はいないかな?」

柊(四宮)「彼氏か、彼氏はいますか?」

海(マツモト)「いや、いない…かな…。」

あ(如月)「何聞いてるんすか…?」

柊(四宮)「いないならちょっと、僕を第一候補に…」

海(マツモト)「え、え〜っと…。」

「あの、その柊?これ録音されてるからね?すごいメタなこと言うと。」

「バカなんwww」

「まぁまぁまぁ、ちょっと困りながら、と言った感じですね。他になんか。」

L(獅子戸)「何で解散したんですか?」

海(マツモト)「解散した理由は…タカハシは変わり者で普段から行動が読めないんですけど、まぁ…流石にいきなり解散宣言を勝手にするのはいつもとは違うなぁ…理由も知らないです。」

L「ちなみに、解散に当たって何かしてましたか?ライブをしてる間とか。その前とか。」

海(マツモト)「何してたんですかね。タカハシはずっと家にいることが多かったですね。曲とかを作るのがタカハシの仕事なんですけど、それを1人で家でやってることが多かったです。」

L「じゃぁ直前の行動とかはわからん…」

海(マツモト)「そう…ですね。特に詳しくは知らないです。」

L「なるほどねぇ。」

 

編集後記:柊の奇行にはいつも悩まされますね。載せるか載せざるか。あとLark君もっと大きい声で喋ってください…。

 

▼次回はこちら▼

 

 

-【クトゥルフ神話TRPG】-----------------------------------------------------------------
本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc.
Call of Cthulhu is a registered trademark of Chaosium Inc.
PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」

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