6月の3・4年生クラスの実験テーマは「空気の力」でした。
“空気のような存在”という例えがあるように、身近にあっても普段は意識しない空気。
まずは、空気があることを感じてもらうために、こんな実験をしました。
本と、鳥の羽(ふわふわの羽毛)を同時に落としてみます。
本はストン!と落ちますが、羽はゆっくりと舞い降りますね。これはナゼでしょう
「空気抵抗!」
「えっと、空気に当たる面積の割に軽いから!」
「ティッシュを丸めると早く落ちるようになる、って聞いたことがある」
みんな素晴らしい
試しにティッシュでもやってみたら、予想通りになりました
では、本と羽を同時に落とすにはどうしたらいいと思う
本の下に羽を置くアイディアは、残念ながら不成功
正解は、本の上に羽を置く方法でした。本が空気の抵抗を無くしてくれるからです。
そこから、空気の詳しい話に入りました。
空気の粒(分子)は非常に小さい(ピンポン玉のおよそ1億分の1)ですが、ちゃんと重さがあります。1Lの空気の重さは約1g。空気は空の上の方まであるので、手のひらを広げたときにその上に乗っている空気の重さは、なんと100㎏にもなります。
それでも重く感じないのは、下からも同じだけの力で空気に押されているからです。
では、下からの空気の力を無くしたらどうなるでしょう?
テーブルにピタッと置いた下敷きに吸盤をつけて、引っ張り上げてみましょう。指が痛いくらい引っ張っても持ち上がりませんね。
下敷きの上の空気の重さはおよそ600㎏。下からの力が無いと本当に重い、ということがわかりました
ほかにも、空気の力を実感できる楽しい実験をいくつかしました
アルミボトルの中に水を少し入れて火にかけて沸騰させ、熱いうちにフタを閉めます。
徐々に冷めてくると……ベキッバコッとすごい音を立ててボトルがつぶれました。
ボトルの中が真空になって、内側から押す力がなくなったので、外から空気が押す力でつぶれたのです。
続いて、おなじみ空気砲
段ボール箱やペットボトルの空気砲で的当てゲームをしたり、空気砲の中に線香の煙を入れてドーナツ型の「うず輪」が飛ぶ様子を観察したりしました。
最後は、空気をあたためたり冷やしたりしたらどうなるか?の実験です。
ペットボトルの口の中側に風船をつけて、ボトルを熱いお湯に入れると……風船がボトルから出てきてポコッとふくらみました。
そこでボトルを氷水に入れると、風船はシュッと引っ込んで元通りに。
空気をあたためると、分子の動きが活発になって体積が大きくなり、反対に空気を冷やすと、分子の動きが鈍くなって体積が小さくなる、ということを学びました。
目に見えない空気の力を、いっぱい感じた一日でした