4月の6年生クラスの実験テーマは「水溶液①(水溶液の性質)」でした。 

 

水溶液は、読んで字のごとく「水に何かが溶けている液」のことです。

そう考えると、私たちの身の周りにはさまざまな水溶液がありますね。

今回は、そうした水溶液の中で、調味料としてなじみ深いものから実験でよく登場する塩酸や水酸化ナトリウム水溶液まで、11種類の水溶液を取り上げました。 

 

11種類の水溶液はそれぞれ性質が違いますが、液性によって分類すると、酸性・中性・アルカリ性に分けられます。

 

ホウ酸、酢酸、炭酸といった酸性の水溶液には共通の特徴がありますが、何でしょうか? 「ん-、すっぱい?」 その通り! 

それに対して、重曹水、石灰水、アンモニア水などアルカリ性の水溶液は苦いという特徴があります。(中性の食塩水や砂糖水は、それぞれの味です。) 

実験で味見はできないので、目で見て液性がわかる“指示薬”を使って調べていきましょう。 

 

まずは、11種類の水溶液を作るところからスタート。

水道水にはミネラルや消毒用の塩素などいろいろなものが入っているので、水溶液の実験には純粋な精製水を使います。

そこに固体の試薬や濃い水溶液を溶かして、ちょうどいい濃度の水溶液を作りました。塩酸や水酸化ナトリウムは水に溶けると熱を発するので、必ず水を先に入れ、そこに少しずつ溶かしていきます。

「ビーカーは熱くなった?」「お風呂ぐらいかな」 

うまく高温にならずにできましたね!   

 

          

 

指示薬は、おなじみのリトマス試験紙と、BTB溶液、フェノールフタレイン溶液、そして紫キャベツ! 

キャベツを刻んで鍋で煮て(この間は実験教室というより料理教室のような雰囲気でした❣)、できあがった濃い紫色の液体は、酸性からアルカリ性まで、文字通りレインボーカラーに変化します。

塩酸を入れた試験管を6本並べて紫キャベツ液を加えたところに、水酸化ナトリウム水溶液を少しずつ量を変えながら加えていくと、見事にレインボーができあがりました。これは、酸とアルカリによる中和の実験でもあります。 

 

         

 

液性による分類の次は、溶けているもの(溶質)が固体・液体・気体のどれか?という分類の話です。 

スライドグラスに水溶液を一滴たらし、アルコールランプの火にかざして乾かしてみましょう。

ホウ酸や食塩のように溶質が固体の水溶液は、乾かすと溶質の白い粉が出てきますが、アルコールやアンモニアなど溶質が液体や気体の水溶液の場合は、溶質も一緒に蒸発してしまい何も残りません。

 

また、溶質が液体や気体の水溶液には、におい(刺激臭)があるものが多いです。「これ(アルコール)は……消毒液のにおい!」 

すっかり日常的におなじみとなったにおいですね。 

 

 

~ 水溶液の第1回はここまで。次回(来月)は、金属との反応などを調べた後、いよいよ「水溶液当てクイズ」に挑戦!~