『2014お盆クルージングDay3(阿波踊りヨットレース前夜祭編)』http://ameblo.jp/oceansailor/entry-11915680619.html からの続き。。。
2014年8月14日、木曜日。
いつものように2人でレースに参加する我が艇は、とにかくレース海面に一番乗りで行きたい。。。
行ってメインセールを揚げてから休憩したい。。。
が、隣には41フィートの大型艇が無人で係留されている。。。
マストが当たらないように我が艇と前後逆にして係留して、係留索も伸縮性のあるものを使ってくれているまではいいが、まさかスタート1時間前にならないと来ないなんてひどいです!!そもそも全員が艇に泊まらないのであればその旨を伝えて、出港時間も教えておいてください!!そうすれば艇を入れ替えておいたのに。。。ヾ(▼ヘ▼;)
お隣の艇のメンバーが揃い始めた頃に、その表側のA艇が出港。。。
隣の艇が出港してすぐに僕たちもほぼフルスロットルで新町川を下る。。。
幸い風がなく、機走で走っているのでそのままセールが揚がりそうだったので河口で揚げて、防波堤が切れてからすぐにスタートラインへ。。。
あっ!プロスタートの電源入れていない!!慌てて”ON”!!
測位を待っている間に本部艇側へ。。。
が、待てども待てども測位しない。。。電池もまだ残量あるのに???
いつもと違うのは電池を入れ替えなかったこと。。。
試しに新しい電池に入れ替えてみると、すぐに測位した!!
えっ?測位スピードと電池の残量って関係あるのかな?
本部艇側のポジションを取ったらフルスロットルでマーク側へ。。。
マークまでにジェネカーもコクピットに出しておく。。。
マーク側をプロスタートにセットしたらすぐにジブアップ!!
続いてジェネカーもセット。。。
セットが出来たところでポジションを探す余裕もなくスタート4分前、、、なのでエンジンカット。。。
か、風が弱い。。。開けているポジションを選ぶための艇速もない。。。
全艇ポートスタートだけど、スタボーで突っ込む!!
パートナーに取っては怖いポジション。。。全艇がポートに返した後で僕たちもポートに返してソックスに入ったジェネカーを揚げる。。。
ソックスに入ったジェネカーを揚げたら、パートナーにジブハリを託してNo1ジェノアを降ろす。。。
No1ジェノアを降して、ジェネカーのソックスを揚げようとしたら、全艇がポートに返したのを確認したのに、入れるところがなくなったのかS・M艇が『スタボーになりましたー!』と僕たちをいじめにくる。。。
パートナーに大慌てで舵を切るように指示。。。
あまりいじめないでくださいよ~!!って、S・M艇には、風が弱く艇を回せない僕たちを理解してくれる人たちが乗っているので、できる限りの回避動作をしておけばぶつけられることはないだろう。。。
こちらのメインが返ってすぐにS・M艇がもう一度ジャイブ。。。
こちらも後を追うようにジャイブ。。。
今度こそ周りの艇が全艇スピンやジェネカーを揚げたのを確認して、僕たちもソックスを揚げてジェネカーランに入る。。。
が、当然二人の僕たちは動作が遅く先にスタートした大型艇やミドルボートレーサーにはドンドン置いていかれる。。。
頑張って一番風上のクリアエアーを捕まえて帆走っていると、いつの間にかなかなかいい位置まで抜け出せた!!
僚艇のA艇や、何とか着順で前に入りたい神戸大学のクライナーベルグも後ろに見える!!
いい、、、よすぎるポジションじゃない!?
前には大型艇やミドルボートでレース活動を中心にしている艇しかいなくなったみたい!!
荷物は自転車以外全部積んだままなのに。。。(・・。)ゞ
メインキャビンの床の上に足の踏み場もないくらい集中させてフェンダーボードやもやいなどをおいたのがいいインナーバラストになってくれているのかな???
しかし、天気予報とは風が真逆だよね。。。
確かアップウインドでマークまで行って、ダウンウインドで帰ってくるんじゃなかったっけ!?
パートナーには下ヒールをしてもらう。。。首にはカメラをぶら下げているけど、上の写真を一枚だけ撮ってあとは暑さでダラダラモード。。。
僕は片手でティラー、片手でスピンシートを持って頑張る。。。
気が付けば後ろから41フィートの大型艇でレーティングが全く同じのM艇が!!
我が艇の風上を抜こうと何度かラフしてくるも、こちらも負けずにラフをする!!
同じレーティングの艇に風上を取られると、こちらが今度はずっとブランケットに入ってしまう。。。
多少、風上に行ったとしてもほぼプロパーコースを帆走しているので、このまま行けば全体としても悪くはないだろう、、、このまま行ければ。。。
ラフィングを4~5回ほどすると諦めて風下へ落として行ってくれた!!
こちらもすぐにプロパーコースへ向ける。。。
一人でラフィングをするときはティラーを放り出して、スピンシートを両手で持って体重をかけ、ウエザーヘルムで勝手に艇が回るのを待って、すぐにティラーを捕まえて適度にウェザーヘルムを止める。。。
が、少し風が上がって来たら流石にしんどい。。。最後のラフはパートナーがグラインドに付いてくれた!!ありがと~!!
少しずつ風が上がってきて、何とかミドルボートレーサーに追いついて乗員の顔が分かる位置まで来たけど、どうも先行艇の動きがおかしい。。。
スタボーになっている艇がいたり、ポートになっている艇がいたり、クローズホールドになっている艇がいたり。。。
少し行くと風が変わるようだ。。。やっと天気予報通りになるのかな?
周りの艇と同じように僕たちも止まる。。。
すぐにジェネカーを回収してポールもダウンして、No1ジェノアをアップ。。。
しかし、風がほぼない上に風見はグルグル。。。
しばらくすると少し安定したものの二人で下ヒールを作れない僕たちはミドルボートレーサー勢やさっきまでラフィングマッチをしていたM艇に置いていかれる。。。
何とか風が安定して吹き出してきたと思ったら、今度は吹きすぎ!!
パートナーにランナーを入れてもらうが、パートナーの力ではウインチを巻き切れない。。。
まあ、ランナーを全く使わないよりは”マシ”になったけど。。。
我が艇のすべてのウインチはパートナーに合わせるともう3サイズ大きいのが必要!!
って、普通でもせめてもうワンサイズ大きくないといけないと思うんだけど。。。
普通の日本人にはもう2サイズ。。。
ランナーは完全に入らない、パートナー一人では艇が起きない。。。
なのでスピードにも乗らないので高さも稼げない。。。
そんな僕たちの後方から風下を突破していくのは淡輪の”EMI”艇。
艇種はFARR36(Mumm36)、ランナーを効かせてハイクアウトしてスピードに乗って角度も稼いで僕たちを追い抜いて行った。。。
我が艇もフルクルーでランナーを入れれていれば押さえて帆走れたのにな~。。。
んっ?なんか一人本気ハイクしているのかと思いきや、ずっとこっちを見ている。。。
あっ!関空一周ヨットレースの名司会者のTじゃないか!!
パートナーに
『あの目線は『写真を撮って!』の目線だから撮ってあげて!』
(後日、無加工ですべての写真をメールで送ってあげました。)
ドンドンEMI艇に置いていかれ、他の艇も次々にタックしてマークへ目指して行く中、僕はパートナーに、『オーバーセールになっても一番風上のラインまで出すからね。たぶんマーク周辺はまた風が変わって2タック必要になるから、上らせ気味で行く。。。そうするとマークを回ってスタボーでスピンランで帆走ってくる艇の風上側にも風下側にも好きなように避けれるから!』と。。。
そしてタック。。。
おっ!風下にはいつの間にかお世話になっている業者さんが乗っているT・D艇が。。。
オーバーセールで少し落とし気味で帆走っているので先に行かせてもらう。。。まあ、艇の基本性能的にはこちらが普通早いんですけどね。。。
案の定、マーク付近では風が変わり2タックを余儀なくされている先行艇がたくさん。。。
それを確認できたので少し落とし気味でマークに向かって帆走っていたのを上りいっぱいにする。。。
マークを回航してスタボーのスピンランで向かってくる先行艇を落としたり上らしたりして避けていると、マークまで高さで3艇身足りなかった。。。
パートナーには、
『マークを回ってもすぐにはジェネカー揚げずに様子をみるからね!』
とだけ伝えておく。。。
パートナーとヘルムを交代して、タックの準備。。。
ミスをしても(ジェノアがどこかに引っかかっても)リカバリーできるくらい大回りをしてマークを回航。。。
観覧艇?は少し大回り過ぎるのにびっくりしただろうな。。。ごめんなさい。m(_ _ )m
マークを回って、
『これはティータイムだな!』
ということで冷たいレモンティーの登場!!
ジャイブポイントまでの距離がないし、ジャイブの時にミスをするリスクが”ゼロ”になる!レースの途中でも休息は必要でしょ!?(*^▽^*)
さて、フィニッシュまでのプロパーライン上に来たところでジャイブ!
ジャイブをしたらのんびりとマストヘッドのジェネカーを揚げる。。。
でも、少し風がきついのでジブは下さない。。。
ジブを揚げたままジェネカーを展開すると、ブローチングしそうになった時にメインの陰にジェネカーを入れるより、ジブの陰にジェネカーを入れて素早くコントロールができるので好き!
何よりジブを降ろすという手間がなくなる!о(ж>▽<)y ☆
ただ、我が艇はガンポールがないので、早くスピンポールをセットしないと、ジェネカーに風が入らない。。。
ドタバタ!ドタバタ!!
何とかジェネカーを張って落ち着くと周りには、我が艇の隣に係留していた同じレーティングの大型艇とお世話になっている業者さんの乗るT・D艇が。。。
3艇で競い合っていたけど、前方に斜めに大きな黒い雲。。。
フィニッシュラインに近づいてからブローに見舞われては二人ではなすすべがなくなる。。。
ということで競い合うのを辞め、僕たちはドンドン岸に向かって上っていく。。。
そうするとブローが入ってもジェネカーをジブの陰に入れて立ち直らせることが何度もできる!
無理をして競い合って、ブローでノーコンになってフィニッシュできなくなるよりはいいだろう。。。
本当に競い合っているならT・D艇から風を奪い取ってから上らせればいいんだけど、そんな意地悪なことはしません。。。
で、そんなこんなで上らせていくと徐々に風も上がって来て、T・D艇に並んだ!!
9人中4人がカメラ目線!手を振るのは小さくね!そうしないと後ろから罵声が飛んできます!『集中しろ!』とかね。。。笑
その後も風は徐々に上がり、艇速は10ノットを切らなくなってきた。。。
11~12ノットで快走!!気持ちいい!!マックスは13.4ノットなり~!!
が、やはり黒い雲が近づいている。。。
ちょっとヤバそうなのでジェネカーを降ろそうと準備を始める。。。
前のほうで2艇もブローチングしているし、その前は風がなくなったのか先頭集団が団子状態で上りになっている!?
兎に角、この黒い雲の下で一度吹き上がって風が変わるようだ。。。
パートナーにヘルムを託し、スピンシートも持ってもらってバウへ。。。
パートナーにスピンシートを飛ばしてもらってジェネカーをソックスに入れてる。。。
今度は東京湾ダブルハンドレースのような失敗をしないように、ソックスのコントロールラインをしっかりと固定して、パートナーに託したスピンハリヤードのシートクラッチを解放しにピットへ戻って、解放してからまたバウへ。。。
パートナーにスピンハリヤードを下してもらってジェネカーを回収。もう使わないだろうと、3点を外してしまってバウハッチへ放り込む。。。
スピンポールを回収してコクピットへ戻って来ても艇速は10ノット越え。。。
『とてもいいタイミングでジェネカー降ろしたね。』とパートナー共々大満足!!
3枚張りで帆走っていたので、ジブのアップダウンの作業がなかっただけでも楽ちん!
まあ、当然スピンで頑張っているT・D艇や、隣に係留した大型艇には抜かれてしまう。。。まあ、それはそれでいいだろう。o(^▽^)o
中央から風下側はまだ少し風が残っていてT・D艇や隣に係留していた大型艇はそのままフィニッシュ。。。
ジェネカーを降ろしてしまった僕たちも辛うじてフィニッシュラインを超えたようだけど、我が艇がフィニッシュしたホーンなのか他艇のフィニッシュのホーンなのかが分からない。。。
なので、フィニッシュしたようだけどしばらく我慢。。。
もう絶対にフィニッシュしたと確信が持てたところでエンジン始動!!
これが驚愕の11艇同時ゴール!って我が艇もそのうちの1艇かな?
楽しく何も潰すことなくレースを終えることが出来ました!
『2014お盆クルージングDay4(アフターレース編)』http://ameblo.jp/oceansailor/entry-11923539428.html へ続く。。。